長栄山
全超寺
今日は、
全超寺トップ
今月の法話
お知らせ
 ・墓地分譲
 ・行事報告
閑話・他
 ・閑話_R05
 ・閑話_R04
 ・閑話_R03
 ・閑話_R02
 ・閑話_R01
 ・閑話_H30
 ・閑話_H29
 ・閑話_H28
 ・閑話_H27
 ・閑話_H26
 ・閑話_H25
 ・閑話_H24
 ・閑話_H23
 ・閑話_H223
 ・閑話_H222
 ・閑話_H221
 ・閑話_H212
 ・閑話_H211
■寺院案内
 ・縁起歴史
 ・伽藍境内
 ・内陣本尊
教化活動
 ・曹洞宗
 ・梅花講
 ・坐禅会

年間行事
交通・地図
サイト紹介
閑話⑱ 令和5年 index


大晦日
 大晦日を迎えます。一年が終わり、一年の締めくくりとして年越しそばを食べます。年越しそばは江戸中期からの習慣で、金箔職人が飛び散った金箔を練ったそば粉の固まりに引付けて集めていたため、年越しそばを残すと翌年は金運に恵まれないといいます。ですから、この日のそばは、来る年の金運がかかっているというわけです。
 また、金は鉄のように錆びたりせず、永遠に不変の物であることから、長寿への願いも込められているのです。
 日本では、正月とならんで重要視される日ですが、世界では大晦日を特別としない国が多く、特にキリスト教文化の欧米ではクリスマスに埋もれてしまい、新年へのカウントダウンを開始する程度のものです。ただ、そんな中でもオーストリアは少し特殊で、大晦日のシルベステルと呼ばれる儀式では、無事に 1 年が終わったことを祝うパーティが一晩中開かれて、新年の鐘の音とともに花火が打ち上げられます。 
2023年12月31日

除夜の鐘
 12月31日は大晦日で、「1年の日ごよみを除く夜」と言う事で「除夜」と言います。1年の最夜を締めくくり、暮れゆく年を惜しむ意味で昔からいろいろな行事が行われてきました。その中に新しい年を迎えるにあたり「除夜の鐘」が108回あちらこちらのお寺でつかれます。 では除夜の鐘を108回つくのはなぜでしょうか(?) 108という数が人の煩悩の数だというのは有名ですが、その108という数の由来については諸説があります。まず、108の煩悩は人間の感覚を司る眼(げん)耳(に)鼻(に)舌(ぜつ)身(しん)意(い)の六根が、それぞれに好(気持ちがよい)悪(いやだ)平(何も感じない)不同の3種があり3×6=18の煩悩となり、これが、また浄(きれい)染(きたない)の2種に分かれ18×2=36の煩悩となり、さらに、現在・過去・未来の3つの時間が関わって、36×3=108となります。これが、108の煩悩だといわれています。そのほかには1年の12ヶ月+24節気+72候を合わせて108とし、108という数は煩悩ではないとするものなど色々とあります。
 一方、鐘を鳴らすことは中国の宋の時代に起こったものでその打ち方は『勅修清規』に「慢(よわく)十八声、緊(はやく)十八声、三緊三慢共一百八声」と記されています。「除夜の鐘」を聞きながら1年を振り返り、良い年をお迎え下さい。
2023年12月30日

福モチ
 29日は「福(フク)の日」で、「福モチ」をつくりました。29日は9(苦)がつくので、縁起が悪いという人もいますが、「苦(9)」が「付く・着く」ではなく「突く」と考えて「苦厄」をうち祓い、福(29)がたくさん訪れるように願ってお餅をつき、鏡餅にしてお寺の本堂や床の間に正月飾りとしてお供えします。以前も記しましたが、四国は「死国(死の国)」ではなく、以前遍路で四国を歩きましたが、人情があり皆親切で心暖かい人々に出会えました。九州も「苦しみの島」どころか温暖で食材も豊かで素晴らしいところです。福岡の方でも、29はフクなので、縁起が良いとされ、29日に餅つきをするようです。
2023年12月29日

マジパン
 いよいよ令和5年も終わりますが、年末になると「マジパン」の可愛いお菓子をたくさん見かけます。マジパンとは中世以来の伝統菓子で、アーモンドの粉と砂糖をあわせて固めたもので、古くからヨーロッパでは大切な食糧で、アーモンドを使ったお菓子は、他のヨーロッパの国々でも祝い菓子よく使われるようで、マジパンで作ったブタやチョコレートのコインなどの縁起物を交換しあいます。また、小さな鉛の塊をろうそくの炎などにかざして溶かして、冷水に落としてできた鉛の形で新たな一年を占なったりするそうです。
2023年12月28日

年越しそば
 大晦日には「年越しそば」を食べる習わしがありますが、年越しそばは江戸中期からの習慣で、金箔職人が飛び散った金箔を練ったそば粉の固まりに引付けて集めていたため、年越しそばを残すと翌年は金運に恵まれないといいます。ですから、この日のそばは、来る年の金運がかかっているというわけです。また、金は鉄のように錆びたりせず、永遠に不変の物であることから、長寿への願いも込められているのです。年越しにおそばの準備をしているご家庭は多いことでしょう。私も31日には縁起をかついで年越しそばを頂く予定です。
2023年12月27日

クリスマス
 12月25日はクリスマス、イエス・キリストの誕生を祝う日です。子どもたちはクリスマスのプレゼントを楽しみにしていることでしょう。贈り物も楽しみでしょうが、思い出はもっと大切です。家族で、健康に楽しく過ごして欲しいと思います。食事をしたり、外出したり、冬休み中にいろんな思い出を創って欲しいと願います。少し寒くても、家の中に閉じこもってばかりではなく、温かくして外に出て外気に触れ、寒さを体感し、冬を味わってほしいものです。そして、インフルエンザやノロウイルス感染も心配です。健康に留意し、元気に過ごして下さい。子どもたちの健康を祈ります。
2023年12月25日

クリスマスイブ
 12月25日は、イエス・キリストの生誕を祝う「クリスマス」で、今日はキリスト降誕祭前日の「クリスマスイブ」です。キリスト教の教会では、前夜祭として、クリスマス当日にかけて深夜ミサが行われ、賛美歌を歌い、キリスト誕生の話が語られます。クリスマスリースを、玄関に掲げる家を多く見かけますが、このリースには魔除けの意味があるそうです。日本の節分にも似た習慣がありますが、玄関に下げて、邪を払い、厄を落とします。
2023年12月24日

一陽来復
 22日は冬至でした。そして、23日からは、日毎に昼間の時間が延びていきます。万物の生成を「陰」と「陽」の二気に分ける考え方からは、夜を陰、昼を陽とし、1年では、冬至が陰の極点となり、冬至の翌日から陽がふたたび増してくることになります。古くはこの日を「一陽来復(いちようらいふく)」または「一陽嘉節(かせつ)」として祝いました。「一陽来復」は、「冬が去り春が来ること」、「悪いことが続いたあと、ようやく物事よい方に向かうこと」、「運が向いてくること」の意味ですが、それが春が巡ってくることや、めでたいことが再び訪れることを「一陽来復」というようになりました。たくさんの幸運がそれぞれのご家庭に向かうことを祈ります。
2023年12月23日

冬至
 12月22日は「冬至」です。
 一年中で最も昼が短く、夜が長い日が冬至です。太陽の昇る高さが低いため、影も一番長くなります。この日は、カボチャを食べたり、ゆず湯に入りますが、「冬至粥」というのがあり、冬至の日に小豆(あずき)粥を食べると、厄を払ってくれるそうです。韓国では、冬至に食べる料理として、「冬至粥(トンジ(冬至)パッチュク)」(パッチュク」は、うるち米とあずきをやわらかく煮込んだお粥で、パッが「あずき」、チュクが「粥」を意味します。)が親しまれているそうです。19世紀に書かれた『東国歳時記(とうごくさいじき)』にも、記述がありますが、冬至は1年の中でいちばん夜が長いため、陰陽五行の考え方において、陰の気がもっとも高まる日と考えられています。陰の気が強まると疫神(病気の鬼神)の行動が活発化し、病気になりやすくなるといわれ、その防止のため、体内に陽の気を補充する必要があって、「陽の気」をもつ食材のあずきを摂取するのだといいます。ちなみに、あずきなどの赤い食べ物が「陽の気」をもつ食材だといわれているほか、とうがらしも代表的な「厄よけ」の食材として扱われています。
2023年12月22日

柚子湯
 今週の22日は一年で昼間が最も短い日の「冬至(とうじ)」です。冬至の日には、何と言っても「ゆず湯」です。柚子の実をお風呂に入れて、温まります。冬至にゆず湯」の由来は、冬至(とうじ)が「湯治(とうじ)」(お湯に入る)ことと、柚子(ゆず)が「融通(ゆうづう)」の語呂で、お金の融通が効くようにとの願いで、”お湯に入って健康になって、融通よく暮らそう”、ということです。冬至が、1年で最も夜が長くなる日ということで、死に最も近い日であり、厄や邪気を祓うために体を清め無病息災を祈るという意味で、この風習は江戸庶民から生まれ始まったといわれています。柚子の精油成分が湯に溶けて、血管が拡張し血液の循環を良くなり、肩こりや冷え性を緩和し、更にはビタミンCの効果でお肌を滑らかにするとされています。また、すっきりとさわやかな香りで、寒さで凝り固まった体をリフレッシュする効能もあるでしょう。柚子自体にも効能があって、柚子湯に入ると風邪にひきにくくなり、皮膚も強くなる様です。寒さも厳しくなってきました、柚子湯に入り、家族団欒を楽しみながら、ポカポカにあったまって、元気に過ごしましょう。
2023年12月18日

なんきん
 日が詰まってきて、22日に「冬至」を迎えます。
 さて、「冬至の七種」、(うどん(うんどん)・かんてん(寒天)・きんかん(金柑)・ぎんなん(銀杏)・なんきん(カボチャ)・にんじん・れんこん)、と言われる食品があり、いずれの食品には「ん」がつきます。この「ん」のつく食べ物を食べると、健康で病気にかかりにくくなると言われ、特に冬至の日に「カボチャ」を食べると、厄除(やくよ)けになる、中気(ちゅうき)などの病気にならないと言われています。実際に、かぼちゃには、カロチンやビタミンがたくさんあり、食べ物のなかった時代では、栄養補給に欠かせない食べ物だったようです。そして、切った断面が太陽のようだから、とも言われています。皆さんも「ん」(幸運)の付く食べ物を食べて、良い運を頂き、健康で病気知らずに日送りしましょう。
2023年12月16日

忠臣蔵
 今年も残り僅かとなり、寒さも厳しくなりました。
 12月14日は、「忠臣蔵」で有名な、大石内蔵助良雄(おおいしくらのすけよしたか)以下、四十七士が本所の吉良上野介邸に討ち入りした日です。300年以上も前の出来事で、1702(元禄15)年12月14日の寅の上刻(午前3時)頃のことでした。四十七士の眠る品川の泉岳寺には、いつもたくさんのお参りの人々がいて、その人気の高さを実感します。その志が、いつの世も高く評価され敬愛されているのでしょう。 
 さて、赤穂浪士は一般的には四十七士とよばれますが、浪士の一人の寺坂吉右衛門は討ち入りに参加したものの、泉岳寺にひきあげる途中で姿を消して切腹をまぬがれ、83歳まで生きて、その真実を伝えました。 
2023年12月14日

霜柱
 今週、日中の気温は温かく過ごしやすかったものの、朝の冷え込みは厳しく、連日、朝の気温は「氷点下」になりました。来週からはさらに冷え込みが厳しくマイナス4度・5度となる見込みです。「氷点下」は水の氷点を下回った気温で、セ氏零度以下の温度、「零下」とも言いますが、境内には霜柱も見られ、水鉢の水も氷りました。気温が下がり体調を壊しやすくなり、風邪やインフルエンザ、胃腸炎が流行り始めていますので、うがい手洗いの励行、しっかり食事をとってキチンと睡眠を心がけ、体力調整をして健やかに過ごされることを祈念します。
2023年12月10日

明星
 「明けの星 仰ぐ心は人の世の 光となりて 天地(あめつち)にみつ
 12月8日は、お釈迦さまが真理をさとられた「成道(じょうどう)の日」です。
 明星(みょうじょう)」は、お釈迦さまがさとりをひらかれる機縁となった明けの明星をさします。お釈迦さまは、人のもつ様々な苦しみを取り除く道を求め、29歳で出家されました。そして6年間、あらゆる苦行を続けましたが、苦しみの修行でも、怠惰な生き方でもその道を解き明かすことが出来ないと確信され、菩提樹の下で座禅を続けました。ある朝、明けの明星を仰ぎ、その輝きを機縁にさとりをひらかれました。これを「成道」といいます。標榜の詩は「お釈迦さまのおさとりは、その後、世の人々に尊ばれ、世の中を照らす教えの光となって、天地に充ち満ちています。」という意味です。お釈迦さまがさとられた内容は、「縁起の法」といい、「この世に存在する現象は、様々な原因や条件によって起こり、このもろもろの現象の生起消滅の法則を縁起」と言います。そして、お釈迦さまは、人々の苦しみの原因を取り除くには、正しい行動を繰り返すことによって解決できると確信されました。また、お釈迦さまは「明けの明星の輝く中で、自分も大地も生きとし生けるすべてのものが同時にさとりを開いた」と説かれます。大地の総てのものが「縁起の法」の中に行き、それを自覚して学び、そのあるべき姿で行じていくことを示されました。
2023年12月8日

氷点下
 朝の冷え込みが厳しくなり、連日、朝の気温は「氷点下」になりました。12月のこの時期らしい寒さです。「氷点下」は水の氷点を下回った気温で、セ氏零度以下の温度、「零下」とも言いますが、戸外には霜柱も見られ、バケツの水も薄く氷ります。この時期、気温が下がり体調を壊しやすくなり、風邪やインフルエンザ、胃腸炎が流行り始めていますので、各ご家庭でも、うがい手洗いの励行、しっかり食事をとってキチンと睡眠を心がけ、体力調整をして健康に過ごしましょう。
2023年12月3日

イルミネーション
 この時期あちこちでクリスマスのイルミネーションを目にします。特に、那須野ケ原ハーモニーホールのイルミネーションは、毎年大掛かりな飾り付けが楽しみで、12月1日より点灯が始まりました。さて、キリスト教徒にとって神のイメージは光の中にありましたが、光は人の気持ちを奮い立たせたり、反対に落ち着かせたりといろいろな効果を持っています。丸い天窓から差し込む光の工夫、神秘的なステンドグラスなどもその一つでしょうし、ロウソクの炎で美しく飾られた教会のミサの様子を映像などで見たとき、キリスト教徒でなくともおごそかな気持ちになることでしょう。イルミネーションの光は暗闇に浮かび上がり、幻想的な空気を作り出し、やすらぎや癒しの効果を実感します。
2023年12月1日

師走
 12月を迎えます。12月は師走(しわす)と言いますが、諸説があり、年末にお坊さんが走り回る(師馳す・シハス)が一般的で、別に年の果てで、(年果つ・トシハツ)という説もあります。昔、平安時代に貴族たちは年末になるとお坊さんを招いて、「仏名会(ブツミョウエ)」を行いました。この仏名会は何百何千とある仏さまの名前を唱え、その功徳で一年間の罪やけがれを消し去る法要ですが、貴族たちは仏さまの名前覚えきれず、お坊さんを頼んで法要を致します。お坊さんは、あちらこちらで呼ばれるので、年末になると都中を西に東に走り回っていた様です。12月は一年の締めくくりの月ですから、あたふたせずに、足下固めて、しっかり充実した12月にしたいものです。
2023年11月30日

いい風呂
 11月26日は「いい風呂の日」です。間もなく12月、これから寒さ厳しい時期を迎えます。いい風呂の日には、身体も心もお風呂で温まりたいものです。寒い日に、柚子を湯に入れた柚子湯でポカポカと温まるのは最高です。柚子湯には血行促進効果があって、さらにビタミンCも豊富なので、肌にもとてもよいそうです。血管の拡張に関係のある血中の「ノルアドレナリン」の、濃度変化を「ゆず湯」と「さら湯」で比較すると、「ゆず湯」は「さら湯」に比べ、ノルアドレナリンの濃度が4倍以上になることが判明ました。ゆず湯に入ると、血管が拡張して血液循環が促進されるということなのです。血液の循環がよくなると、「冷え性」「神経痛」「腰痛」などに効果あります。
2023年11月26日

トウガラシ
 知り合いの農家より「唐辛子・トウガラシ(栃木三鷹)」を頂きました。大田原市の唐辛子生産は歴史が古く、昭和初期から始まり、戦後に生産のピークを迎え、全盛期には全国一の生産量で輸出まで行っていた名産でした。栽培されていた唐辛子は、「栃木三鷹唐辛子(とちぎさんたかとうがらし)」で、八房系品種(唐辛子の品種の一つ)より分離された、大田原を発祥とするオリジナルな唐辛子です。辛味が強い、色調が良い、形状が揃っている、収穫量が多い、摘み取り・乾燥作業が容易、保存に強い、などの特徴があり、唐辛子の栽培・流通において、とても優れた品種です。枝に付いたままでいただきましたが、少し乾燥させてから、必要な量をもいで使いたいと思います。


2023年11月24日

勤労感謝の日
 11月23日は勤労感謝の日です。
 「祝日法」には、「勤労をたっとび、生産を祝い、国民互いに感謝しあう」ことを趣旨としています。国民全員が勤労を尊んで、その生産を祝い、互いに感謝し合う日です。今日はその趣旨を改めて思い、務めたいと思います。
2023年11月23日

小雪
 11月22日は、二十四節気の「小雪」です。
 『暦便覧』では、「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」と説明しているように、降る雨も雪に変わる頃です。那須連峰も頭頂には初雪が降り、頂きが白く雪化粧し、吹く風もいよいよ冷たく、いよいよ冬将軍がやってきます。風邪やインフルエンザも心配ですし、寒さで体調を崩しがちですが、寒さに負けないで元気に過ごしてください。
2023年11月22日

小林一茶
 11月19日は一茶(1763~1828)の忌日です。
 一茶は信州の貧農の長男として生を受け、3歳の時に母を失い、8歳で継母を迎えるが、馴染めず江戸に出、25歳のとき小林竹阿に師事して俳諧を修業します。29歳の時、故郷に帰り、翌年より36歳の年まで俳諧の修行のため各地を歴遊し、39歳のとき再び帰省。病気の父を看病したが1ヶ月ほど後に死去、以後遺産相続で継母と12年間争います。再び江戸に戻り俳諧の宗匠を務め、50歳で再度故郷に帰り、その2年後52歳になり、28歳の妻きくを娶り、3男1女をもうけますが何れも幼くして亡くなっていて、特に一番上の子供は生後数週間で亡くなりました。きくもで37歳の生涯を閉じます。2番目の妻(田中雪)を迎えるも半年で離婚。3番目の妻やをとの間に1女・やたをもうける(やたは一茶の死後に産まれ、父親の顔を見ることなく成長し、一茶の血脈を後世に伝え、1873年に46歳で没)。一茶は、不遇の生涯でしたが、それを諧謔の種にし、生涯二万句を作ったと言われます。

われと来て 遊べや親の ない雀
(親のない子すずめよ、私も親のないさびしさは、おまえと同じだ。こっちへ来て、さあいっしょに遊ぼうじゃないか。)
散るすすき 寒くなるのが 目に見ゆる」 
(秋が深まり、日に日に散っていくすすきの穂。それを見ると、日ごとに寒くなってくるのが目に見えるようだ。)
露(つゆ)の世は 露の世ながら さりながら」 
(この世は露のようにはかないものだと知ってはいても、それでもやはりあきらめきれない。この世がうらめしい。{長女のさとが疱瘡で死んだときに詠んだ句}) 
秋寒(あきさむ)や 行く先々は 人の家」 
(秋も深まり寒くなってきた。しかし、私には住みつく家もなく、行く先々はみな人の家で、寂しさがいっそう増していく)。
2023年11月19日

家族の日
 明日、11月の第3日曜日は、内閣府が家族や地域のきずなの重要性について集中的によびかけるため、「家族の日」(家族の日の前後各1週間は「家族週間」)に制定し、2007年(平成19)より実施しています。内閣府では、少子化対策について長期的な視点にたった社会の意識改革を行うため、「家族・地域のきずなを再生する国民運動」を展開していますが、特に家族の日・家族の週間の期間を中心としてこの運動を実施し、関係省庁、地方公共団体、民間の関係団体等と連携・協力し、講演会や各種のイベントなどを全国各地で開催しています。どうか、各ご家庭でも、家族のきずなを深めて頂きたいと思います。
2023年11月18日

七五三
 11月15日は「七五三」です。
 七五三は、もとは公家や武家での習慣が、のちに一般化したものです。男女児共に3歳になると「髪置(かみおき)」を迎え、これを機に髪を伸ばし結い直します。男児は5歳になると「袴着(はかまぎ)」を迎えて、初めて紋付きの袴をはきます。女児は7歳に「帯解(おびとき)」となり、つけ紐をとり、大人と同じように腰紐で帯を結び始めます。成長と共に、身だしなみの習慣を身につけていきます。子どもたちの健やかな成長を祈念すると共に、社会性やマナーも学ぶ、良い節目として「七五三」を行いたいものです。
2023年11月12日

柚子
 この時期、毎年たくさんの柚子(ゆず)を頂き感謝しています。香味料として重宝なゆずは、昔から冬至の風習のゆず湯としてよく知られています。ゆずを浴槽の中に入れると、よい香りが気分を爽快にし、精油成分が皮膚を刺激して血行を良くし、肌をなめらかにし、冷え性・リウマチに効果があります。お吸い物、薬味、すりおろして味噌と和えたゆずみそ、などいろいろな利用法がありますが、漢方では上品(じょうほん)・君薬(くんやく)「人間にとって最も大切なもの」と呼ばれ、免疫系・内分泌系・神経系・代謝系・血管系等の調節機能を活性化する働きがあり、昔から薬として利用されてきました。ゆずは、皮だけでなく果肉(果汁)も種も優れた薬効があり、全部無駄なく食べなければもったいない果物なのです。皮の外側にはリモネン(精油成分)とベータカロチンが多く含まれています。リモネンは血行を良くして身体を温め、βカロチンは粘膜を強くして風邪の予防になります。また、皮の内側の白い部分はヘスペリジンといって、毛細血管を丈夫にして動脈硬化を予防する成分が含まれています。皮のビタミンCはレモンの2倍もあり、皮に100g中150mg含まれていますが、みかん1ヶ30mgに比べてもその含有量の多さはわかります。さらに果肉(果汁)にはクエン酸がみかんの3倍含まれ、リンゴ酸・ビタミンC・ペクチンも豊富です。疲労回復、利尿作用、胃腸を整える、コレステロールを抑制する等の働きがあります。ことにクエン酸とビタミンCは消化吸収を助け、善玉菌を増やすので整腸効果は抜群です。そして、もっと驚くべきは種の薬効です。ゆず1個につき約20個の種が含まれていますが、この種にはリモネンという抗ガン物質が含まれている事がわかりました。ゆずは白菜と一緒に摂ると脳卒中を予防し、胃腸の働きを整え、ゆずみそ(白味噌:大さじ3、砂糖:大さじ3、だし:大さじ2をとろりとするまで弱火で煮詰め、ゆずのみじん切り1/2個を混ぜる)は味噌との相乗効果で健脳・ガン予防に効果的です。
2023年11月11日

木枯らし
 11月、戸外に吹く風は冷たく、肩をすくめる寒さとなってきました。これから木枯らしが吹きますが、木枯らしは季節が秋から冬へと変わる時期に初めて吹く北よりの強い風で、11月頃に初めて吹く毎秒8メートル以上の北よりの風のことです。風邪やインフルエンザが出始めています。室を暖かくしたり、加湿器を準備したり、うがいや手洗いの励行に努め、夜間はしっかり身体を休ませて元気に過ごしていきましょう。
2023年11月10日

立冬
 11月8日は「立冬」、暦の上では、冬を迎えます。境内の桜も冬に備えて、葉を落としています。『暦便覧』には、「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と説明していて、初めて冬の気配が現われてくる日です。12月22日の「冬至」に向かい、昼が日に日に短くなり、夜が長くなります。2月4日の「立春」までが冬となりますが、晴れた日には屋内に閉じこもらずに、屋外で元気に身体を動かしましょう。
2023年11月8日

銀杏
 11月に入り銀杏(イチョウ)が、黄金色に染まってきました。日中、暖かい日差しの中、その黄金色は一際鮮やかに映え、夕方も、夕陽に照らされて趣のある風景です。銀杏は大田原市の木で、市内で多く目にします、この時期、黄金色のイチョウ並木はとてもキレイで、陽だまりの中、ご家族で散歩するのも楽しみでしょう。ただ、銀杏の落ち葉処理は大変そうです。
2023年11月7日

小春日和
 小春は、陰暦10月の別称で、小(こ)六月ともいいます。現在の11月から12月の上旬に相当する時期で、このころの穏やかな好天が小春日和です。しかし、日なたは暖かいものの、日陰はヒンヤリして、夜は冷え込みます。低気圧が平地に雨、高山に雪を降らせて日本の東に抜けたあと、大陸から高気圧が張り出して、西高東低型の気圧配置となって冷たい北風が強めに吹きますが、翌日は大陸高気圧が日本をおおい、風も弱まって「小春日和」となることが多いようです。でも、今週の温かさは(暑さ!?)は小春ではなく初夏のようでした。


2023年11月5日

文化の日
 11月3日の「文化の日」は、戦前は、明治天皇の誕生日であることから、「明治節」という祝日でしたが、1946(昭和21)年、平和と文化を重視した日本国憲法が公布されたことを記念して、1948(昭和23)年に公布・制定された祝日法で、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」国民の祝日に定められました。昭和天皇の誕生日4月29日は、「昭和の日」で(歴代天皇の在位記録を持っていることなどの実績があるから)祝日で、今上天皇は、2月23日生まれで、この日は「天皇誕生日」で祝日です。しかし、大正天皇の誕生日の8月31日は、真夏で各種の儀式を行なうには障害があり、当時の時勢を考えると農家が休める訳でもないとの理由から祝日とせず、大正天皇崩御後、宮内省を中心とした周囲の有力者からも誕生日を祝日にしようという提案がなく、祝日(休日)とはなりませんでした。
2023年11月3日

霜月
 今日から11月です。11月は「霜月(しもつき)」ですが、「霜月」は文字通り霜が降る月の意味で、この月になると霜がしきりに降るから霜降月といったのが「霜月」に転じたといわれます。他に、「食物月(おしものづき)」の略であるとする説や、「凋む月(しぼむつき)」「末つ月(すえつつき)」が訛ったものとする説もあります。11月には神楽月(かぐらづき)、子月(ねづき)、かみきづき(神帰月)、けんしげつ(建子月)、こげつ(辜月)、しもふりづき(霜降月)、しもみづき(霜見月)、てんしょうげつ(天正月)、ゆきまちづき(雪待月)、ようふく(陽復)、りゅうせんげつ(竜潜月)の別名もあるようです。晩秋を過ぎ、冬の深みゆく季節ですが、まだ師走(12月)の慌ただしさはなく、冬の季節に入ったことをしみじみと味わう日々が続きます。
2023年11月1日

お茶
 10月31日は「日本茶の日」といわれています。お茶は一番ポピュラーな飲み物ですが、お茶を日本に広めた人は栄西禅師です。1191(建久2)年、宋(中国)からお茶の種子とその製法を持ち帰りました。栄西禅師は、お茶の種子を自分の庭に蒔き育て、お茶の製法を広く伝えました。当時お茶は薬として飲まれていたようです。「茶は養生の仙薬なり・・・」(喫茶養生紀)と著しています。栄西禅師がお茶を持ち帰った日が、10月31日と伝えらています。お茶には殺菌作用もあるので、インフルエンザ対策にも効果があるようです。冬に向かい、温かいお茶を飲んで、風邪知らずで元気に過ごしましょう。
2023年10月31日

冬桜
 この時期に桜の花を見かけます。冬季に咲く早咲きの桜「寒桜(かんざくら)」で、「冬桜(ふゆざくら)」と呼ばれます。「正月桜(しょうがつざくら)」という種類もあって、10月過ぎから冬の寒空に、可憐な花を楽しませてくれます。調べてみると、このサクラは春も咲くようです。そのときは他の桜と同様、一斉に咲いて一斉に散ります。一年に2回も咲いて、楽しませてくれる桜です。


2023年10月29日

馬肥ゆる秋
 今週はこの時期らしい秋晴れが続いています。さて、「天高く馬肥ゆる秋」といいますが、「天高く馬肥ゆ」は中国北西部の農民の諺で、秋になると馬に乗って略奪にくる蒙古人を恐れての言葉です。夏の間放牧していた馬が、たっぷり草を食べて肥ってくる秋のころになると、農民たちは蒙古の襲来に対する警戒心を呼び起こすために、馬肥ゆを引用したと伝えられています。現在、日本では、「空は澄み渡って晴れ、馬が食欲を増し、肥えてたくましくなる秋」とか、「秋の好時節」をいう言葉になっています。秋の空は、大陸育ちの乾燥した空気が日本を覆い、黄砂の影響も少なく、視界が良くなるために空が高く見えて、澄み切ったどこまでも高い青空が広がります。
2023年10月26日

霜降
 10月24日は二十四節気の「霜降(そうこう)」となり、『暦便覧』で「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」と説明しているように、霧が冷気によって霜となって降り始めるころです。楓や蔦が色付き紅葉が本格化してきます。この日から立冬までの間に吹く寒い北風を「木枯らし」と呼びます。
2023年10月24日

カライモ
 そろそろサツマイモの収穫を行います。さて、サツマイモは、江戸時代に薩摩藩(鹿児島)の船乗りが琉球を訪れ、甘藷を持ち帰り、「カライモ」と呼び、やがて薩摩藩で多く栽培されるようになります。水はけの良い火山灰を含んだ土地が甘藷(サツマイモ)の栽培に適しますが、鹿児島(薩摩)にはそのような土壌が広がっていることや、地上に実を付ける作物ではないため風害にも強い作物で、台風がしばしばやってくる鹿児島においては、この風害に強いという点が他の作物よりも有利だったので、鹿児島でたくさん作られるようになりました。

2023年10月22日

赤とんぼ
 朝夕がめっきり涼しくなり、赤とんぼが飛び交う様子を見かけます。さて、「赤とんぼ(あかとんぼ)」は、体色の赤いトンボの総称で、一般には、秋に平地に群を成して出現する「アキアカネ」を指します。しかし、「アカネ」といっても、赤くない種類もあるそうで、世界でおよそ50種が記載されていて、日本では21種類が記録されているそうです。夕空に赤とんぼが夕空を飛び交う様は、秋の訪れを実感させます。
2023年10月18日

百舌鳥(モズ)
 この時期、冬に向かって百舌鳥(モズ)が活発に活動しています。モズは、スズメ目モズ科に属する留鳥で、全長は20cmほど、畑や公園、林や草原などに生息して身近な野鳥として知られています。モズは漢字では「百舌」または「百舌鳥」と書き、「舌」というのは「ものまね」のことで、「百の舌がある(ものまねが出来る)鳥」といわれ他の種類の鳥の鳴き声をそっくりに真似することが出来ます。モズのものまねのレパートリーであるメジロなどは、モズよりも弱い鳥で、これらの鳥の鳴き声をそっくりに真似ることによりおびき寄せ、捕捉しているとも言われています。モズは体が小さくて一見可愛く見えますが、肉食性の鳥で、昆虫、トカゲ、鳥、ミミズ、小型の哺乳類などを食べています。モズはくちばしが特徴的で、くちばしの先が下に曲がって鋭く尖っていて、タカのくちばしのようで、捕捉した鳥や小動物の肉を引き裂いたりするのに適しています。モズは、木の上などの高いところから地上にいる標的に襲いかかり、再び木の上に戻ってから捕食する習性があり、「小さなハンター」と呼んでも過言ではないでしょう。近くで見かけることが出来ますの、注意して観察してみてください。
2023年10月17日

孫の日
 10月14日、10月の第3日曜日は、「孫の日」です。1999年に記念日に日本百貨店協会が提唱し、日本記念日協会の認定を受けて、制定されました。これは日本百貨店協会が消費促進のために提唱した記念日で、なんでも敬老の日にもらったプレゼントのお返しに孫の日を設けたとか。敬老の日の「お返ししなくては」と少し義務っぽくなってしまいそうですが、純粋に「孫に何かしてやりたい、じゃあ孫の日に」という気持ちでとらえておいたほうがよさそうです。プレゼントはうれしいものです。子どもたちも誕生日やクリスマス、お正月以外にプレゼントを貰える日が増えて嬉しいに違いありません。
2023年10月14日

うろこ雲
 秋の青空は、高く感じます。晴れた日の秋空の抜けるような青空に、「うろこ雲」が浮かびます。「うろこ雲」は空の高い所にできる『高積雲』の一種ですが、高い所にできるので空気が澄み切っている時でないとはっきりと見えません。春や夏は日差しが強く、また地面の細かいチリやホコリ」が上昇気流に乗って舞い上がり、空気が濁ってしまって見えにくいのです。この時期、空気が澄み、「うろこ雲」との間を遮る低い雲がなく、うろこ雲をはっきりと見ることができます。
2023年10月12日

馬肥ゆる秋
 この時期らしい秋晴れの好天が続いています。さて、「天高く馬肥ゆる秋」といいますが、「天高く馬肥ゆ」は中国北西部の農民の諺で、秋になると馬に乗って略奪にくる蒙古人を恐れての言葉です。夏の間放牧していた馬が、たっぷり草を食べて肥ってくる秋のころになると、農民たちは蒙古の襲来に対する警戒心を呼び起こすために、馬肥ゆを引用したと伝えられています。現在、日本では、「空は澄み渡って晴れ、馬が食欲を増し、肥えてたくましくなる秋」とか、「秋の好時節」をいう言葉になっています。秋の空は、大陸育ちの乾燥した空気が日本を覆い、黄砂の影響も少なく、視界が良くなるために空が高く見えて、澄み切ったどこまでも高い青空が広がります。
2023年10月10日

スポーツの日
 10月9日は、国民の祝日「スポーツの日」です。1964年東京オリンピックの開会式のあった10月10日を1966(昭和41)年に「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」事を趣旨として国民の祝日「体育の日」と定めました。2000(平成12)年からは「ハッピーマンデー制度」の適用で、10月の第2月曜日となりました。ところで、10月10日は「晴れの特異日」だそうで、調べてみると、10月10日が国民の祝日「体育の日」となった1966年から1999年までの34年間に東京地方で体育の日に1ミリ以上の雨が降ったのはわずか5回。ところが、体育の日が10月第2月曜日に変更となった2000年から2007年までの8年間に東京地方で体育の日に1ミリ以上の雨を6回観測しました。これを見る限り、「体育の日は晴天が多い」とは言えないようです。ともあれ、趣旨の通り「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」一日にしましょう。
2023年10月9日

寒露
 10月8日は二十四節気の「寒露(かんろ)」です。『暦便覧』に「陰寒の気に合って露結び凝らんとすれば也」と説明しているように、「露が寒冷にあって凝結しようとする」との意味で、冷気によって露が凍りそうになるころです。秋の深まりを思わせる命名で、北国ではカエデなどの紅葉で秋色が深まります。那須の山々では紅葉が進み見ごろになっているようです。週末に紅葉狩りに出かける家族も多いことでしょう。朝夕はめっきり涼しくなりましたので、一枚羽織るものが欲しくなります。
2023年10月8日

紅葉
 空気も澄んで、はるかに那須の山々がはっきり見ることが出来ます。その山々は色付き始め、紅葉も山頂から進んでいます。冬に向かい葉を落とす植物(落葉樹)が紅葉しますが、それは、気温が低下するとエネルギー生産のための光合成ができなくなり、葉を維持するエネルギー(消費エネルギー)が生産できるエネルギーを上回るためと、氷結による温度低下や壊死などを防ぐために葉を落とすようです。低温にならない地域では、常緑樹が生え、また針葉樹は表面積を減らして温度低下を乗りきります。そして、落葉するなら光合成はしなくていいので、光合成色素であるクロロフィル(緑色)を分解し、残ったカロテンやキサントフィルなどの色素が葉を黄色にします。さらに植物は、葉を落とすための準備を始めます。葉柄の付け根にコルク質の離層という組織がつくられ、物質の行き来はここで妨げられて、葉の中の物質は茎に移動できなくなり、光合成で生産された糖は葉に留まることになります。紅葉する葉では、この糖から赤い色素アントシアニンができて葉が赤くなり、やがて離層のところで切り離されて落葉します。寒さの中を生き抜く植物の工夫が紅葉なのです。
2023年10月6日


 この時期、よく梨を頂きますが、日本の梨には「赤梨」と「青梨」があります。
 赤梨は「豊水」や「幸水」など果皮が茶色いもので、青梨は「二十世紀」のような果皮が緑色の梨です。どちらもシャリシャリした食感がありますが、あれはペントザンやリグニンという成分からできた石細胞によるものです。「かおり」は青梨に分類されます。また、赤梨は成熟すると果皮にザラザラの斑点が目立ちますが、これは水分を果実に閉じこめておくためのコルクの役割をしているとのことです。
2023年10月5日

神無月
 神無月(かんなづき)とは、10月の別名、本来は旧暦なので、1カ月ほど季節が進んだ11月ごろです。こういう別の呼び名を、和風月名(わふうげつめい)といいます。神無月は、もともと「神の月」という意味。古代では「の=な」で、神な月(かむなづき)だったと考えられています。6月の水無月=水の月も同様です。なぜ神の月かというと、神聖な五穀を収穫し、神々にささげて感謝する大事な季節だったからとされています。島根県・出雲地方では古くから神無月を神在月(かみありづき)と呼び、10月には全国の八百万(やおよろず)の神々が出雲大社に集まり、いろいろなことを神議(かみはか)りする…という言い伝えが、平安時代には生まれ、そこでは、人が計り知ることのできない「神事」が話し合われると言われています。出雲に参集される神様は、山野や河川などに住む「国津神(くにつかみ)」といわれ、高天原(たかまがはら)から降臨した天津神(あまつかみ)は出かけないとされています。また、恵比須(えびす)様や、金比羅(こんぴら)様、道祖神(どうそじん)、かまどの神様なども、ずっと留守番をしてくださると言われています。
2023年10月2日

衣替え
 10月1日は「衣替え」、中学校や高等学校では、気候に合わせて制服を冬服に替える日で、それに合せて「衣替え」を行った家庭も多いことでしょう。
 「衣替え」は、平安時代から始った習慣で、当時は中国の風習にならって4月1日および10月1日に夏服と冬服を着替えると定め、これを「更衣」と言いました。しかし、天皇の着替えの役目を持つ女官の職名も「更衣」といい、後に天皇の寝所に奉仕する女官で女御に次ぐ者を指すようになったので、民間では「更衣」とは言わず「衣替え」と言うようになりました。でも、最近は温暖化が進み、10月でもまだまだ汗ばむ日もあるでしょうから、もう少しの間、夏物が必要でしょう。
2023年10月1日

お供え
 昨夜は十五夜でした。ご家庭で十五夜を行ったご家庭も多いことでしょう。さて、十五夜に「月見だんご、すすき、芋」などの収穫物を供えるのは、さまざまな物事の結実に対して感謝と祈りを捧げるためで、日本文化の特徴といえます。日本では、月の模様を「うさぎが餅をついている」と捉えますが、月うさぎは慈悲の心の象徴であり、月に寄せる思いの深さが感じられます。
2023年9月30日

十五夜
 今夜9月29日は「十五夜」で、十五夜は、お月見をする旧暦8月15日の「十五夜」をさします。十五夜は「中秋の名月」と呼ばれる秋の美しい月を観賞しながら、秋の収穫に感謝をする行事です。旧暦では7月~9月が秋にあたり、初秋は台風や長雨が続きますが、中秋は秋晴れも多く空が澄んで月が美しく見えます。お月見の風習は中国から伝わり、当初は平安貴族が月見の宴を催して風雅を楽しんでいました。やがて月見が庶民に広がると、実りに感謝する行事になっていき、芋類の収穫祝いをかねているため、「芋名月(いもめいげつ)」という別名で呼ばれるようにもなりました。
2023年9月29日

招き猫
 9月29日は、「くる(9)ふ(2)く(9)」(来る福)の語呂合わせから、日本招き猫倶楽部と愛知県瀬戸観光協会が記念日に制定した、「招き猫の日」です。この日を中心に、伊勢の「おかげ横丁」の『福招き猫祭』をはじめ、日本各地で記念行事などが開催されます。ネコの手が、右手上げならば「金運招来」、左上げならば「千客万来」といわれています。乗用車でも「29」の付くナンバーを見かけます。誰でも「福」は歓迎です。
2023年9月28日

月見団子
 今年の9月29日は「十五夜」です。そして十五夜には「月見団子」をお供えいたしますが、穀物の収穫に感謝し、米を粉にして丸めて作ったのが月見団子の始まりです。月に見たてた丸い団子ですが、関西では里芋に見立てた形の団子を餡でくるむなど、地域に根ざしたさまざまな月見団子があります。団子を供える数は十五夜だから15個、十五夜の五から5個、満月の数から12個、などの説があります。
2023年9月26日


 9月24日の誕生花は、秋の七草の一つ「萩(はぎ)」です。「萩」は、マメ科ハギ属の小低木の総称で、「はぎ」にはいろいろな種類がありますが、単に「はぎ」といえば「やまはぎ」です。日本各地に自生しています。庭園で見かける「みやぎのはぎ」は別種です。歌に鹿や雁と取り合わせて詠まれ、異称も多く、鹿鳴草(しかなくさ)・鹿の花妻・風聞草(かぜききぐさ)・月見草・庭見草などがあります。花言葉は「想い」だそうです。
 「一つ家に 遊女も寝たり 萩と月」(松尾芭蕉)
2023年9月24日

秋分の日
 春分と秋分は、太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。
 仏教では、生死の海を渡って到達する悟りの世界・あの世を彼岸といい、その反対側の私たちがいる迷いや煩悩に満ちた世界・この世を此岸(しがん)といいます。彼岸は西に、此岸は東にあるとされており、太陽が真東から昇って真西に沈む秋分と春分は、あの世とこの世彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると考え、お彼岸にお墓参りに行き先祖供養をするようになりました。
2023年9月23日

彼岸花(曼珠沙華)
 彼岸花(ひがんばな)の別名「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」は、サンスクリット語で天界に咲く花という意味。おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくる、という仏教の経典から来ています。彼岸花の花言葉は、「情熱」「悲しい思い出」「独立」「再会」「あきらめ」。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、田んぼの畦道などに群生し、9月中旬に赤い花をつけるため、秋のお彼岸の頃に咲く花として親しまれています。開花期間が1週間ほどなのに、秋の彼岸と時を同じくするかのように開花する彼岸花は、あの世とこの世が最も通じやすい時期に咲く花でもあります。
2023年9月22日

彼岸
 彼岸には、3月の春彼岸9月の秋彼岸があり、秋彼岸は秋分の日(9月23日頃。その年により変動)を中日とした前後3日、合わせて7日間をいい、雑節のひとつです。最初の日を「彼岸入り」「彼岸の入り」と呼び、秋分の日を「彼岸の中日」、最後の日を「彼岸明け」と呼びます。お彼岸はインドなど他の仏教国にはない日本だけの行事です。春の種まきや秋の収穫とも結びつき、自然に対する感謝や祈りがご先祖様に感謝する気持ちにもつながって、お彼岸は大切な行事となりました。
2023年9月20日

稲風邪
 この時期、あちらこちらで稲刈りの様子が見られます。お米の収穫の時期を迎えていますが、この晩夏の稲刈りの頃にアレルギー症状に苦しむ人が増えている様です。稲刈り時期を迎えると、風邪の様な症状(鼻水と咳 息苦しいさ)が発生して、目がかゆくなり、くしゃみもひどくなり、そして、その時期が終わるとなんとも無くなります。これは「稲風邪」とも言われるイネ科アレルギーです。しかし、イネ科のアレルギーであっても、イネの花粉とその実の「お米」とは、たんぱく質が異なるので、お米を食べても何ともないそうです。
2023年9月19日

新米
 稲の収穫が始まり、今年取れたての新米「なすひかり」を知り合いの農家より頂戴しました。後日には「コシヒカリ」の新米もいただけるとのことで、楽しみです。新米は水分が多いせいか、瑞々しく、香りも良く、何より苦心して作られた思いも加わってとても美味しく感じます。収穫の喜びと美味しいお米を頂けたことに感謝し、明日からの活力の源とします。
2023年9月18日

敬老の日
 敬老の日は9月の第3月曜日。明日は9月18日で「敬老の日」です。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日」として制定されました。「母の日」や「父の日」は外国発祥ですが、「敬老の日」は日本発祥で国民の祝日になっています。1966年に9月15日が国民の祝日「敬老の日」となって親しまれてきたことから、敬老の日といえば、9月15日を思い浮かべる方も多いはず。祝日法改正(いわゆるハッピーマンデー法)によって、2003年から「敬老の日」が9月の第3月曜日に変更され、老人福祉法の改定によって9月15日は「老人の日」、9月15日~21日は「老人週間」となりました。
2023年9月17日

稲刈り
 稲刈りの光景を見かけます。実が茂り稲穂が下がり、その稲が順調に刈られていきます。今月いっぱい農家は収穫の喜びと繁忙の時期となるでしょう。今年もお米の出来は良いそうで、美味しい新米が楽しみです。稲刈りは何よりお天気が望まれます。今後安定した秋晴れが続くことを願います。
2023年9月15日

栗拾い
 知人の庭の大きな栗の木がたくさんの実を付け、毎年栗拾い」を楽しませて頂いています。栗は、秋の味覚の代表格で、栗の主成分は、でんぷんです。でんぷんの豊富な作物と言うとイモ類穀物ですが、栗のでんぷんは樹上でとれる浄化された貴重なでんぷんなのです。豆類やイモ類と比較するとでんぷんの粒子がとても細かくて、これが、上品な味わいを生んでいす。熱量は果実類で1番。少量効率のよいエネルギー補給食品といえます。また、たんぱく質・ビタミンA・B1・B2・C・カリウムも比較的豊富。サツマイモと比べると、食物繊維も多くて、ミネラル類も豊富で現代人に不足している人間に必要不可欠な微量要素の亜鉛が豊富です。亜鉛が不足すると味覚障害・生殖機能の減退・肌荒れ・抜け毛等の症状がでるとされてます。最近わかったことで、渋皮にはポリフェノールの一種であるタンニン・プロアントシアニジンを多く含み、この物質は体の活性酸素を取り除き、ガンに効くそうです。


2023年9月12日

二百二十日
 明日、9月11日は立春から数えて220日後となり「二百二十日」といわれ、春に植えた稲が大きく身をつける一方で、台風が多く発生し、農作業にかかわる人には「厄日」とされています。昔は今のように台風をあらかじめ予測することは不可能だったため、せっかく育った稲が強風や大雨でダメになってしまうことがありました。そのため、警戒する意味を込めて、二百十日(9月1日)と二百二十日(9月11日)を雑節にし、油断をすることなくその日に備えていたと言われています。
2023年9月10日

重陽の節句
 3月3日の「桃の節句(雛祭り)」や5月5日の「端午の節句」などの五節句の一つで、9月9日は「重陽の節句」です。古来、奇数は縁起の良い陽数、偶数は縁起の悪い陰数と考え、その奇数が連なる日をお祝いしたのが五節句の始まりです。めでたい反面、悪いことにも転じやすいと考え、お祝いとともに厄祓いもしてきました。中でも一番大きな陽数(9)が重なる9月9日を、陽が重なると書いて「重陽の節句」と定め、不老長寿や繁栄を願う行事をしてきました。重陽の節句は、五節句を締めくくる行事として、昔は最も盛んだったといわれています。菊を用いて不老長寿を願うことから別名「菊の節句」と云われます。
2023年9月9日

白露
 9月8日は「白露(はくろ)」です。二十四節気では、白露の前は暑さがおさまる頃という意味の「処暑」、白露の次は昼夜の長さがほぼ同じになり、秋の夜長に向かう「秋分」となります。白露とは、「露が降り、白く輝くように見える頃」という意味です。夜の気温がぐっと下がって空気中の水蒸気が冷やされると、水滴になって葉や草花につくようになります。それが露(朝露)。日中はまだ残暑が続いていますが、朝晩は冷えるようになり、朝露が降り始める時期をあらわしています
2023年9月8日

ドラえもんの誕生日
 藤子・F・不二雄の漫画作品『ドラえもん』に登場するネコ型ロボット「ドラえもん」が2112年9月3日に誕生したことから。今日は「ドラえもんの誕生日」とされています。
 ドラえもんは、2112年9月3日にトーキョーマツシバロボット工場で製造されましたが、基準値を超えるほど人間に近い個体だったため、不良品と判定されてしまいました。2115年に特売所に置かれたドラえもんをセワシ(のび太としずかの孫の孫)が間違って注文し、その後、セワシの提案でドラえもんはタイムマシンに乗って、孫・のび太のもとへ行きました。

   


2023年9月3日

長月
 9月は「長月」と云われます。語源は明らかでありませんが、中古以来、夜がようやく長くなる月の意の夜長月の略称といわれてきました。稲熟(いなあがり)月、稲刈(いなかり)月、穂長月などが変化したものとする説もあり、近時では、9月は5月と並ぶ長雨の時季で「ながめ」とよぶ物忌みの月だからとする説もあります。この月は菊の花の盛りにあたるため菊月ともいい、また紅葉の季でもあるため紅葉(もみじ)月、木染(きぞめ)月などの称もあるほか、漢名では季秋、無射(ぶえき)、玄月(げんげつ)などともいわれます。
2023年9月2日

防災の日
 9月1日は「防災の日」です。また、「二百十日」にもあたり、災害への注意を要します。「防災の日」は台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、それらの災害に対処する心構えを準備するためとして、昭和35年(1960年)に内閣の閣議了解により制定されました。また、昭和57年(1982年)からは、9月1日の「防災の日」を含む1週間(8月30日から9月5日まで)が「防災週間」と定められています。また、9月1日という日付は、大正12年(1923年)9月1日に発生し、10万人以上の死者・行方不明者を出した『関東大震災』に由来しています。そして、気象庁の「気象統計情報」によると、台風の接近・上陸は8月から9月にかけて多く、昭和34年(1959年)9月には、5,000人を超える死者・行方不明者を出した『伊勢湾台風(昭和34年台風15号)』が襲来しました。このことからも、この時期は防災について考えるいい機会と言えるでしょう。
2023年9月1日

野菜
 8月31日は、「や(8)さ(3)い(1)」の語呂合わせから、全国青果物商業協同組合連合会をはじめ9団体の関係組合が、1983(昭和58)年に制定した「野菜の日」記念日です。その目的は、栄養たっぷりな野菜を再認識してもらうとともに、野菜のPRです。特に幼少期に野菜に親しみや興味を持ってもらい、食に対して好き嫌いなく、食べてみる関心や意欲を育てることは大切です。野菜は身体も心も育てる成長に大切な栄養源です。
2023年8月31日

コスモス
 「垣間見し 機たつ賤や 秋桜」〈飯田蛇笏〉
 秋桜(コスモス)が咲いているのを見ると、秋の訪れを感じます。 コスモスは花が桜の形と似ていることから「秋桜」といいますが、原産地は何とメキシコの高原地帯だそうで、18世紀末にスペインに送られ、コスモスと名づけられました。日本には明治20年頃に渡来したそうです。広く日本中で見ることが出来て、身近な花の一つです。コスモスは、秋の季語としても用いられますが、コスモスとはラテン語で星座の世界=秩序をもつ完結した世界体系としての宇宙の意です。
 花言葉は、「女の純真」・「真心」。
2023年8月27日

残暑
 23日に「処暑」を迎え、「暑気止息する意」(まだ暑いけど、朝方涼しい風に秋の気配を感じる頃)とはいいますが、まだまだ残暑が厳しく、暑気が止む感じではありません。昨年の夏と同様に、今年も暑く厳しい日々がまだまだ続くのでしょうか。もう暑いのは御免被りたいと思っているのは、自分だけではないでしょう。天気予報では、各地とももう少しの間は残暑が続いて30℃を越える日が続きそうです。
2023年8月24日

処暑
 立秋を15日過ぎて、8月23日は「処暑(しょしょ)」です。「処」は「とどまる」という意味ですから、「処暑」とは「暑さ」がとどまり、まだ暑いけど、朝方涼しい風に秋の気配を感じる頃のことをいいます。「暑気止息する意」です。このころ日本は台風来襲の特異日で、暴風や大雨にみまわれることが少なくないようですから、天候には要注意です。
2023年8月23日

オクラ
 オクラをたくさん頂き、美味しく頂きました。オクラに含まれるぬめりの成分はガラクタン、アラバン、ペクチン、といった食物繊維で、ペクチンは整腸作用を促しコレストロールを排出する作用や便秘を防ぎ大腸ガンを予防する効果があると言われています。また、オクラにはβカロテンがレタスのおよそ3倍以上も含まれているようです。抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られていますが、その他にも体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。さらに、オクラに沢山含まれているカリウムにはナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧に効果があります。また、長時間の運動による筋肉の痙攣などを防ぐ働きもあります。また、カルシウムは骨を生成する上で欠かせない成分です。骨を丈夫にし、健康を維持します。また、イライラの解消にも効果があります。とっても、栄養価の高い食物です。積極的に摂取しましょう。
2023年8月22日

秋風
 夕方、急に夕闇が迫ってきて、日の短くなった事を実感します。立秋を過ぎ、暦の上では今は「秋」となり、今の暑さは「残暑」です。間もなく(23日)には「処暑(しょしょ)」を迎えます。朝、吹く涼しい風には、秋の気配を感じるようになりました。
 藤原敏行は、「秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」(古今和歌集)と詠みましたが、本当に吹く風に秋の「爽やかな」気配を感じます。これから朝の運動は、身体にも心にも爽快でしょう。
2023年8月19日

花火
 夏の楽しみに「花火」があります。コロナ禍の中では各地の「花火大会」が中止となり残念な思いをしていた方も多いことでしょう。今年は各地から[花火大会」開催の知らせがあり嬉しく思います。この近くでもお盆の期間に開催され、賑わいがあったようです。さて、花火の起源には諸説ありますが、紀元前の古代インドやギリシャ・ローマなどで使われていた「狼煙(のろし)」と言うのが有力な説です。その後、中国の練丹術師(れんたんじゅつし)が皇帝に命じられた薬を作る過程で、偶然、火薬を発明し、軍事技術者によって武器として使われるようになったとのことです。日本に伝わったのは16世紀。戦国時代に火薬を使う火縄銃と共に火薬が広まり、合戦の合図である狼煙にも使われていました。その火薬が戦のためだけでなく、鑑賞用として使われるようになったのは、江戸時代に入ってからで、徳川家康が中国人によって打ち上げられた花火を見たことによって、花火が広まっていったそうです。そしてその後、本格的に花火大会が行われるようになったのは8代目将軍の徳川吉宗の時代。享保18年に起こった大飢饉をきっかけに、悪疫退散祈願と飢饉の犠牲者の供養のために行った水神祭で花火を打ち上げたのが始まりだと言われています。
2023年8月17日

送り盆
 今日8月16日はお盆の送り盆です。13日にご先祖を「お迎え」して、「おまつり」し、今日「お送り」するのがお盆です。ご先祖にお供えした供物を納め、墓参りをしてお送りします。ご先祖様は、8月1日になると黄泉の国から牛の背に乗ってゆっくりやってきます。13日に到着して、自宅でゆっくり滞在し、16日の朝ご飯を頂くとたちまち早馬に乗って、また黄泉の国に帰っていくのです。16日のご先祖に供える朝ご飯は昼近くなってからお出しします。朝ご飯は、「そろそろお帰りの時刻ですよ」という合図だから、ゆっくりお出しするのです。
2023年8月16日

終戦記念日
 今日8月15日は終戦記念日です。1945(昭和20)年のこの日、日本のポツダム宣言受諾により、太平洋戦争(第二次世界大戦)が終了しました。 内務省の発表によれば、戦死者約212万人、空襲による死者約24万人でした。毎年この日に、政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で開かれます。戦火で尊い命を落とされた人々を追悼し、平和に暮らせる日々に感謝しましょう。
2023年8月15日

水泳の日
 日本水泳連盟では、「水泳の日」の記念日登録を一般社団法人日本記念日協会に申請していましたが、2020年に「8月14日は水泳の日」と認められました。「水泳の日」とは、公益財団日本水泳連盟が2012年に発表した「ドリームプロジェクト2020」の柱のひとつである「スポーツによる社会貢献」としての活動で、「命を守ることができるスポーツ」水泳のさらなる普及・発展、そして競技力向上、競技人口の裾野を広げるきっかけとなるとともに、海洋国家の日本において、国民全員が泳げ、水難事故を少なくしていくことを目標に、「国民皆泳の日」を、改めて8月14日を「水泳の日」として制定しました。
2023年8月14日

盂蘭盆会
 今日からは「お盆」に入ります。お盆は、正式には「盂蘭盆(うらぼん)」といいますが、省略形として「盆」(一般に「お盆」)と呼ばれます。盆とは文字どおり、本来は霊に対する「供物を置く容器」のことです。その意味から、供物を供え祀られる精霊の呼称となり、盂蘭盆と混同されて習合していきました。盆の明確な起源は分かっていませんが、1年に2度、初春と初秋の満月の日に祖先の霊が子孫のもとを訪れて交流する行事がありました(1年が前半年と後半年の2年になっていた名残との説がある)。初春のものが祖霊の年神として正月となり、初秋のものが盂蘭盆と習合して、仏教の行事として行なわれるようになったといわれています。日本では8世紀ごろには、夏に祖先供養を行うという風習が確立されたと考えられています。お盆中には家族そろってお墓参りに出掛けたり、仏壇に手を合わせ、先祖供養に心を傾けたいものです。
2023年8月13日

ホタル
 川がきれいになってカワニナが増え、全超寺の近隣の川辺でホタルを見かけることが出来るようになりました。ホタルは、「火垂る」と書いて「ほたる」と読むこともあるそうです。ゲンジボタルは体が大きく、大きくゆっくり光り、ヘイケボタルは小さな光が明滅します。ホタルはおしりの部分に発光器があって、そこにルシフェリンという物質とルシフェラーゼという酵素があり、ルシフェリンは「光るモト」で、ルシフェラーゼは「光らせるモト」で、この2つが反応して光ります。この時期にはゲンジボタル(6月頃)は見られなくなり、ヘイケボタル(6月から7月)が見られます。夕方、日没後にご家族でホタルを観に出かけるのも楽しみです。


2023年8月12日

山の日
 8月11日は「山の日」です。山の日とは、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という趣旨の国民の祝日で、他の祝日と異なり、山に関する特別な出来事などの明確な由来があるわけではなく、「山の日」を国民の祝日にしようという様々な動きによってできました。日本は国土のおよそ6~7割が山地で、周りを海に囲まれているため、山や海に畏敬の念を抱きながら生活し、それらの恵みに感謝しながら自然とともに生きてきました。1995年に「海の日」が国民の祝日になると、山梨県をはじめ複数の府県で「山の日」ができ、2002年の国際山岳年に「山の日」制定の構想が本格化しました。
2023年8月11日

ハート
 8月10日はその語呂合わせ(8・10ハート)から日本心臓財団と厚生省(厚生労働省)が1985(昭和60)年のこの日に同財団の設立15周年を記念して制定した「健康ハートの日」です。夏の間に心(ハート)と体をチェックして、心臓病の多発する冬に備える日とされており、健康チェックなどさまざまなイベントが行われます。この日の意義の通り、心と体を点検して、健康な日送りをしましょう。
2023年8月10日

残暑見舞い
 8月8日は「立秋」で、季節は秋になります。とはいえ、まだまだ暑い盛りで、気象的にはなお夏ですが、日もしだいに短くなり、朝夕の風に少し秋を感じます。また、夏至と秋分の中間に当たり、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、この日から「立冬」の前日までが秋です。暦の上ではこの日が暑さの頂点となり、明日からの暑さを「残暑」といい、手紙や文書等の時候の挨拶などで用いられ、明日からは、「暑中見舞い」ではなく「残暑見舞い」となります。
2023年8月9日

立秋
 8月8日は二十四節気の「立秋」を迎えます。『暦便覧』では「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」と説明していて、「初めて秋の気配が表われてくるころ」とされます。暦の上では秋になるといってもまだまだ暑い盛りで、気象的にはなお夏ですが、日もしだいに短くなり、朝夕の風に秋を感じます。
2023年8月8日

鼻の日
 8月7日は「鼻の日」です。1961年(昭和36年)、日本耳鼻咽喉科学会によって制定されました。日付は「は(8)な(7)」の語呂合わせ。また、3月3日の「耳の日」、8月8日の「ひげの日」、10月10日の「目の愛護デー」を合わせて、「日本四大顔面記念日」にも制定されています。鼻の仕組みや役割について理解を深めたり、いびき・口呼吸といった鼻にまつわる健康状態を認知してもらったりといった啓発活動が、「鼻の日」の目的のひとつ。医療関係の企業だけでなく、美容関連の広報PR材料としても活かせる記念日です。
2023年8月7日

スイカ
 夏の食べ物と言えば、「スイカ」です。スイカの果実は大部分が水(水分91%)、糖質を8%含み、暑い夏空のもとで賞味するにふさわしい果菜(スイカは野菜)です。スイカは、可食部100グラム中に、たんぱく質30.1グラム、脂質46.4グラム、カルシウム70ミリグラム、リン>620ミリグラム、鉄5.3ミリグラム、カロチン16マイクログラム、そのほかビタミンB1・B2、ナイアシンなどを含む栄養価の高い食品です。また、シトルリンというアミノ酸を含み、利尿効果が高く、腎臓(じんぞう)炎に効くといわれ、果汁を煮つめて飴(あめ)状にしたスイカ糖は薬用にされます。タネも炒(い)って塩味をつけ、種皮をむいて胚(はい)は食べられます。スイカを食べて、暑い夏を元気に乗り切りましょう。
2023年8月6日

はちみつ
 8月3日は「はちみつの日」。「はち(8)みつ(3)」という語呂合わせが、日付の由来になっていて、全日本はちみつ協同組合と日本養蜂はちみつ協会が制定した記念日です。はちみつは、ミツバチが花からとってきて巣にたくわえた蜜のことで、自然界で最も甘い蜜とされています。はちみつは栄養価も高く、夏バテの防止にも有効な食材です。ちなみに、3月8日は「みつばちの日」です。
2023年8月3日

釜の蓋
 8月1日は「地獄の釜(かま)の蓋(ふた)が開く日」とされ、この地方では、古くからご先祖様を迎えるための行事の一つとして、黒糖の「炭酸饅頭」を作り、下に笹の葉を敷いてご先祖にお供えし、供えた後に自分たちもその饅頭を食する風習があります。これが「かまのふた饅頭」です。以前は、8月1日の早朝には、各家庭でお供え用と食べるものとをたくさん作っていましたが、今は家庭が少なくなりました。大田原市内の菓子店では、8月1日には早朝からこの饅頭を販売しています。この風習は「先祖を敬い、先祖に心を傾け感謝する」素晴らしい行事です。
2023年8月1日

葉月
 8月に入ります。8月を葉月(はづき)と呼びますが、葉月の由来は諸説あり、木の葉が紅葉して落ちる月「葉落ち月」「葉月」であるという説、稲の穂が張る「穂張り月(ほはりづき)」という説や、雁が初めて来る「初来月(はつきづき)」という説、南方からの台風が多く来る「南風月(はえづき)」という説がります。まだまだ暑いのに、8月の別名には、あきかぜづき(秋風月)、かりきづき(雁来月)、かんげつ(観月)、けんゆうげつ(建酉月)、こぞめつき(木染月)、そうげつ(壮月)、ちくしゅん(竹春)、ちゅうしゅう(仲秋)、つきみつき(月見月)、つばめさりづき(燕去月)、はづき(葉月)、べにそめづき(紅染月)など、旧暦のせいなのでしょうが、秋を感じさせる異名が多種ありました。
2023年7月31日

土用丑の日
 「土用」とは雑節のひとつで、立春、立夏、立秋、立冬の前のおよそ18日間をさします。中国伝来の陰陽五行説による「木火土金水」を四季にあてはめたもので、木=春、火=夏、金=秋、水=冬となり、土を四季の変わり目に配して「土用」としたことに由来します。土用は季節ごとに年に4回あるのですが、おなじみの「土用の丑の日」の土用は、「夏の土用(立秋前の約18日間)」をさしています。2023年の土用入りは7月20日、土用明けが8月7日です。この土用の期間に丑の日が2回めぐってくる年もあるので、1回目を「一の丑」、2回目を「二の丑」と呼びます。2023年は「一の丑」のみで7月30日です。
 昔は季節の変わり目に様々な禁忌や風習があり、特に夏の土用は梅雨明けと重なるため、衣類や調度品などの湿気をとる「土用の虫干し」をしたり、肌にいい「丑湯」に入ったり、梅干し・うどん・瓜(うり)など「う」のつくものを食べて無病息災を祈願するようになりました。うなぎも「う」のつく食べ物。タンパク質やビタミンなどをたっぷり含み、夏バテ防止に役立ちます。『万葉集』にも、大伴家持が痩せこけた知人の夏痩せ防止にうなぎを勧める歌があり、古くからうなぎが滋養強壮に効く食べものとして注目されていたことがわかります。真偽の程は定かではありませんが、このようなことを江戸時代の蘭学者・平賀源内が夏場の営業不振に悩んでいた鰻屋に助言し、土用の丑の日=うなぎブームが広がったという説は有名です。
2023年7月30日

土用しじみ
 30日は「土用丑の日」で、土用の丑の日と言えば鰻を食べる風習がよく知られていますが、実は鰻よりも先に丑の日に食べられていたのがしじみです。土用に食べるしじみは「土用しじみ」と言って、江戸時代の庶民にとっては定番の食べ物だったのですが、現代は知らない方が多いかも知れません。鰻を食べる風習が始まったのは江戸時代と言われているのに対し、しじみは縄文時代から日本人に食され、夏土用に鰻を食べる以前から夏の時期にしじみを食べる習慣があったと言われています。江戸時代は今のように冷蔵庫やエアコンなどがなかったため、庶民の多くは食べ物から栄養を十分に摂り、夏の暑さに備えていましたが、その際に栄養価の高い鰻はもってこいの食材です。しかし、実は鰻の旬は夏ではなく秋から冬にかけてで、土用の丑の日に鰻を食べる風習が生まれるまでは、夏に鰻を食べる人は少なかったため鰻屋はとても困り、発明家の平賀源内に相談をしたところ、「本日は土用の丑の日」という幟(のぼり)を立てなさいというアドバイスを受けました。日本では元より、土用の丑の日に「う」のつく食べ物を食べるとよいとされていたので、このキャッチコピーが庶民に広がると、土用の丑の日=鰻というイメージが定着していったと言われています。一方で、土用しじみを食べる風習は、夏の土用の丑の日の鰻以前から日本に根付いていたものです。これは単純に、しじみの旬が夏だからです。しじみは栄養豊富で、この時期に英気を養うにはもって付けの食材でした。
2023年7月26日

大暑
 7月23日は二十四節気の「大暑」です。「大暑」は、暑さが最も厳しくなる頃。快晴が続き気温が上がり続ける時期で、まさに盛夏です。二十四節気では、大暑の次は暦の上で秋となる「立秋」です。「夏の土用」は立秋前の約18日間なので、大暑と重なります。夏の土用や土用の丑の日の風習は、最も暑い時期を無事に乗り切るための暮らしの知恵であることがわかります。
2023年7月23

海の日
 7月17日は「海の日」です。「海の日」は、法律によって定められている国民の祝日の1つで、毎年「7月の第3月曜日」で、年によって日にちが変わります。はじまりは1941年に7月20日が「海の記念日」として定められたことです。当初は祝日ではありませんでしたが、祝日化を願う声が高まり、1995年に国民の祝日として制定されました。海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う国民の祝日「海の日」として1996年より施行され、現在に至ります。
2023年7月17日

中元
 中元の起源は、古代中国の「三元」(上元:1/15に天神様、中元:7/15に慈悲神様、下元:10/15に水と火の神様をまつる風習)にあります。この中元が仏教の盂蘭盆会と結び付き、日本では先祖の霊を供養するようになり、親類などへお供えものを配る習慣ができました。江戸時代になると、親類やお世話になった人へ感謝の気持ちを込めて贈りものをする習慣へと変化し、上半期の区切りに際してお中元を贈る風習が定着しました。本来、中元は旧暦7月15日をさし、お盆のお供えものを贈っていた風習に由来するため、お中元を贈る時期は地方や家によって異なります。東日本では新暦でも7月15日の日付で考え、7月初旬から7月15日まで。西日本では月遅れのお盆で考え、8月初旬から8月15日までが目安とされていますが、最近は東日本式にするところが多くなり、7月に集中することから6月下旬に早める人もいます。
2023年7月15日

小暑
 7月7日は二十四節気の「小暑」を迎えます。「小暑」は二十四節気のひとつで、だんだん暑さが増していく頃。梅雨明けも近くなり、セミが鳴きだし、湿っぽさの中にも夏の熱気が感じられるようになる時期です。江戸時代の暦の解説書『暦便欄』では、「大暑来れる前なればなり」と記されています。
 小暑の次が大暑です。夏を乗り越えるための「暑気払い」には、冷麦、そうめん、ビール、瓜(西瓜・胡瓜・冬瓜・苦瓜・南瓜)、氷(かき氷・氷菓子・氷料理)、甘酒などが昔ながらの定番ですし、小暑の終盤には、夏の土用(立秋前の約18日間)に入ります。土用餅、土用卵、土用蜆を食べて養生したり、湿気から大事なものを守る土用干しをしたりするのは暮らしの知恵です。また、土用の丑の日には、うなぎなど「う」のつくものを食べたり、「丑湯」に入ったりする習わしがあります。
2023年7月6日

七夕物語
 今週は七夕を飾り、7日に園庭に飾ります。
 さて、七夕物語は織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)のお話です。
 むかしむかし天の川の近くに、一人の年頃の娘がおりました。彼女の名は織姫。機織りがとても上手な働き者で、天の神様は、そんなまじめな織姫のために一人の若者に引き合わせました。名を彦星といい、一生懸命に牛の世話をするそれはまじめな働き者で、織姫と彦星は一目会った日からお互いに好きになり、結婚することになりました。ところが結婚生活が楽しくて仕方がない二人は、ろくに仕事もせずに遊んでばかりいました。天の神様が何度注意しても、聞く耳をもちません。これに腹を立てた天の神様は、二人を天の川をはさんで離ればなれにして、会えないようにしてしまいました。それからというもの、二人は泣いてばかりで家に閉じこもり、仕事をしようとしませんでしたので、天の神様はさすがにかわいそうに思い、「以前のようにまじめに働くのであれば、一年に一回、会うことを許そう」と言いました。その言葉どおり、二人はまじめに働くようになり、一年に一回、会うことを許されました。
 それが7月7日です。こうして、7月7日になると二人は天の川を渡り、会いに行くことができました。
2023年7月3日

梅干し
 「梅雨」や「入梅」というように、この時期は梅が実るため、梅酒や梅干し、梅ジュース作りなどの「梅仕事」が古来より欠かせませんでした。梅干しは日本で親しまれ、多くの効能から「梅は三毒を断つ」といわれてきました。三毒は「水毒(体内の水分の汚れ)」「食毒(食生活の乱れ)」「血毒(血液の汚れ)」を指し、梅干しは、それらの毒を予防できる優れた食品です。梅干しは酸っぱいため酸性食品と思われがちですが、実はアルカリ性食品です。アルカリ性食品は、酸性化している血液を中和する効果があるとされています。酸性化している血液はドロドロで黒ずんでいますが、梅干しの強力なアルカリ性が酸性化を中和し、老廃物が少なくサラサラとした血液に変えるといわれています。
2023年7月2日

夏越の祓
 「夏越の祓(なごしのはらえ)」とは、6月末(6月30日)に行う祓の行事で、神社や寺院の境内で、茅(ちがや)という草を編んでつくられた茅の輪(ちのわ)をくぐって罪や穢(けが)れを落とすため、「茅の輪くぐり」とも呼ばれています。古来、日々生活していると、さまざまな罪や穢れが生じると考えられていました。そこで、茅の輪や形代(かたしろ)などで罪や穢れを祓う大祓(おおはらえ)を行うようになりました。6月末に行われるものが「夏越の祓」(夏越大祓)、12月末に行うものを「年越しの祓」(年越大祓)といいます。「夏越の祓」は今年前半の穢れを祓って無事に過ごせたことに感謝し、後半も元気に過ごせるよう祈る行事で、茅の輪くぐりは、日本神話に基づいているといわれています。昔、一人の旅人が、ある兄弟に一夜の宿を乞いました。弟は裕福であるにもかかわらず旅人を冷たく断りましたが、兄の蘇民将来(そみんしょうらい)は貧しいながらも手厚く旅人をもてなしました。この旅人は、実は武塔神(むとうしん、スサノオノミコトと同一視され)で、蘇民将来へ災厄を祓う茅の輪を授けました。蘇民将来は、武塔神の教えに従い茅の輪を腰に付けたところ、疫病から逃れられ、子々孫々まで繁栄したということです。
2023年6月30日

半夏生
 日本では古来、立春や夏至など中国から伝わってきた二十四節気とは別に、雑節(ざっせつ)という暦日があります。雑節は、日本人の生活文化や農習慣を踏まえて設けられてきた歴日です。半夏生のころはちょうど梅雨明け間近。田植えの終わりの季節を示す目印とされていたのでしょう。「半夏生」という言葉の由来には諸説ありますが、葉の表面の一部が白くなり、半化粧をしているような見た目から名付けられたハンゲショウの花が、6月中旬から7月初旬にかけて咲き始めることが由来しているという説が有力です。
2023年6月28日

タコ
 この時期、半夏生にタコを食べる理由は、八本足のタコの吸盤が吸い付く様にあやかり、「苗がしっかり根を張りますように」という願いを込めて、神様にタコを捧げたからといわれています。また、半夏生の時期は、「田植えの疲れを癒す養生の時期」ともされています。このことも、半夏生にタコを食べる理由かもしれません。では、タコにはどのような栄養があるのでしょう。タコの栄養成分でよく知られるのがタウリンです。タウリンの役割と考えられているのが、「肝臓や心臓の機能強化」「血圧値の正常化」「胆汁を生成して、コレステロールや中性脂肪の代謝コントロール」「インスリン分泌の促進」「抗酸化作用」「網膜の育成の補助」など、生理作用がバランスよく働くように調整する働きで、半夏生にタコを食べるのは、タコのタウリン由来の疲労回復に期待し、夏バテを防ぐ目的もあったと考えられます。
2023年6月27日

半夏生餅
 夏至(6月21日)は一年で最も昼の時間が長い日のため、太陽の力が最大になると考えられ、豊作を祈願するようになりました。そこで、夏至から11日目の「半夏生(はんげしょう)」までに田植えをする習わしができ、田植えが終わると小麦餅を作って田の神様に供えるようになりました。関西では、この小麦餅を「半夏生餅(はんげしょうもち)」といい、健康と安寧を願っていただきます。
2023年6月24日

イチジク
 愛知県の尾張地方など一部の地域では、夏至にイチジク田楽を食べています。半分に切ったイチジクに田楽味噌をかけた食べ物で、イチジクは、かつて不老長寿の果物と呼ばれていたほど栄養が豊富です。田楽は、平安時代中期に成立した豊作を祈願する踊りを起源としています。そのため、イチジク田楽は健康と豊作への願いを込め、夏至に食べられるようになったということです。
2023年6月22日

夏至
 6月21日は二十四節気の「夏至」です。北半球においては、一年で最も太陽の位置が高くなるので、日が昇ってから沈むまでの時間が長く「一年で最も日が長い日」としておなじみです。「夏至(二十四節気の第10)」は「小暑(二十四節気の第11)」までの期間を指し、毎年6月21日~7月7日にあたります。夏至は立夏と立秋のちょうど真ん中にあたります。梅雨の最中の地域が多いのですが、「夏に至る」と書くように、この頃から夏の盛りに向かっていきます。
2023年6月21日

焼き鯖(さば)
 21日は「夏至」を迎えます。この時期、福井県の奥越地域では、夏至に焼き鯖を食べる習慣があります。正確には夏至から数えて11日目に食べる「半夏生鯖」です。江戸時代に当時の大野藩主は農民が暑い夏を乗り切るために越前海岸から鯖を取り寄せ、丸焼きにして配ったことが始まりとされています。当時は鯖の水揚げが非常に多く、漁村が年貢としても納めていたそうで、鯖は良質のタンパク源で夏バテ防止にも効くとされ、現代でも夏至の時期になると食べられています。福井県大野市内の鮮魚店では、鯖を焼く香ばしい煙が一日中漂っているというほどです。
2023年6月19日

父の日
 今日6月の第3日曜日は「父の日」です。父の日は、アメリカのワシントン州に住むソノラ・スマート・ドッドによって提唱されたことが始まりだといわれています。ドッドの父、ウイリアム・ジャクソン・スマート氏は、南北戦争(1861年~1865年)復員後、父不在の家庭を支えた過労によってこの世を去ってしまった母の代わりに、戦後の大変な時代の中、残された男5人、女1人の6人の子を男手ひとつで立派に育てあげました。そんな父の姿を見て育った末っ子ドッドが、1909年に父を称えて「父の日」を提唱し、父の誕生月にあたる6月に父の日の式典が開催されるようになりました。その後、6月の第3日曜日が「父の日」となり、1972年にアメリカの正式な記念日となりました。「母の日」がカーネーションだったように、父の日にはバラを贈りました。ドッドが父親の好きだったバラを選び、白いバラを父のお墓に供えたことに由来します。
2023年6月18日

水無月菓子
 「水無月(みなづき)菓子」は六月の和菓子として親しまれ、暑気払いになるといわれています。とくに夏越しの祓(6月30日)頃に食べると無病息災で過ごせるとされています。その昔、宮中では6月1日に「氷の節句」を行い、氷室に貯蔵された冬の氷を取り寄せて口にすることで夏を無事に乗り切ろうと祈願しました。庶民にとって氷は高嶺の花だったため、削り立ての鋭い氷に見立てた生地に、邪気を払う小豆をのせたお菓子を作り、6月を意味する「水無月」と名付けたのです。
2023年6月16日

サクランボ
 サクランボの美味しい季節です。サクランボの栄養は炭水化物と葉酸が多いのが特徴で、次いでカリウムやビタミンEを含みます。含有量は少ないですが、これら以外のミネラルやビタミン類も含まれています。栄養や効能とともに気になるのが、カロリーと糖質で、炭水化物を含みますがどちらも低い水準です。サクランボはアメリカンチェリーに比べると少ないですが、ポリフェノールの一種であるアントシアニンも含み、目の健康を維持する効能が期待されています。また、カリウムを比較的、多く含む果物でカリウムの効能は高血圧や動脈硬化の予防に効果的。体内の過剰なナトリウムを汗や尿とともに、排出する働きがあります。そして、利尿作用のあるアスパラギン酸も含み、顔や足のむくみの解消にも効果を発揮します。利尿作用を促す働きは、慢性腎臓炎を抑える効能もあります。その他、鉄分や葉酸、銅などのミネラルやビタミンも含まれ、便秘の解消や虫歯予防などの効能があるソルビトールという糖アルコールの一種が含まれています。
2023年6月14日

紫陽花
 紫陽花(アジサイ)が咲きだしました。アジサイの語源ははっきりしませんが、最古の和歌集『万葉集』では「味狭藍」「安治佐為」、平安時代の辞典では「阿豆佐為」の字をあてて書かれています。もっとも有力とされているのは、「藍色が集まったもの」を意味する「集真藍(あづさあい/あづさい)」がなまったものとする説で、そのほか、「味」は評価を、「狭藍」は花の色を示すという説、「集まって咲くもの」とする説(『万葉古今動植物正名』)、「厚咲き」が転じたものであるという説があります。花の色がよく変わることから、別名で「七変化」「八仙花」とも呼ばれ、四葩(よひら)は俳句で好まれる別名で、葩は「花びら」を表す言葉です。日本語で漢字表記に用いられる「紫陽花」は、唐の詩人白居易別の花に付けた名で平安時代にこの漢字をあてたことから誤って広まったといわれています。学名の属名 Hydrangea(ハイドランジア)は、「水」の意味で、シーボルトはアジサイ属の新種に自分の妻「おタキさん」の名をとって Hydrangea otaksa と命名しました。たくさんの異名で呼ばれ親しまれている「紫陽花」これから梅雨時きれいな花で楽しませてくれるでしょう。
2023年6月10日

芒種
 6月6日は二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」で、暑さが日一日と増し、湿度も高くなります。芒種とは、米や麦など穂の出る穀物の種をまく時期という意味で、とくに米を指しています。日本では水田に直接種をまかず、苗代で育ててから田植えをする方法を受け継いできました。米は寒冷に弱い性質をもっていたため、この時期に種をまいていました。品種改良の進んだ現在は、もっと早く行われています。田植えをするまでに育った苗は、「早苗」「若苗」「玉苗」などと呼ばれます。芒種の「芒」は、稲穂や麦穂などイネ科の植物の穂先にある細い毛のような部分を指し、「芒」は訓読みで「のぎ」と読み、漢字の禾(のぎ)偏と同じ意味です。また、ひと足先に梅雨入りする沖縄では、二十四節気の小満と芒種のころにあたるので、「小満芒種」と書いて「すーまんぼーすー」と発音し、梅雨の意味で使われています。
2023年6月6日

紫陽花
 境内の紫陽花(アジサイ)が咲きだしました。アジサイの語源ははっきりしませんが、最古の和歌集『万葉集』では「味狭藍」「安治佐為」、平安時代の辞典では「阿豆佐為」の字をあてて書かれています。もっとも有力とされているのは、「藍色が集まったもの」を意味する「集真藍(あづさあい/あづさい)」がなまったものとする説で、そのほか、「味」は評価を、「狭藍」は花の色を示すという説、「集まって咲くもの」とする説(『万葉古今動植物正名』)、「厚咲き」が転じたものであるという説があります。花の色がよく変わることから、別名で「七変化」「八仙花」とも呼ばれ、四葩(よひら)は俳句で好まれる別名で、葩は「花びら」を表す言葉です。日本語で漢字表記に用いられる「紫陽花」は、唐の詩人白居易別の花に付けた名で平安時代にこの漢字をあてたことから誤って広まったといわれています。学名の属名 Hydrangea(ハイドランジア)は、「水」の意味で、シーボルトはアジサイ属の新種に自分の妻「おタキさん」の名をとって Hydrangea otaksa と命名しました。たくさんの異名で呼ばれ親しまれている「紫陽花」これから梅雨時きれいな花で楽しませてくれるでしょう。
2023年6月4日

ストロベリームーン
 明日6月4日は満月です。6月の満月は、ネイティブアメリカンはイチゴの収穫が最盛期を迎える頃などから「ストロベリームーン」と呼んでいます。(月がイチゴのようにピンク色に見えるということはありません。)このような呼び名を思い出しながら、月を眺めてみるのも良さそうです。4月は「ピンクムーン」、5月は「フラワームーン」などと月ごとに呼び方が変わります。満月は、他の三日月や上弦の月などとは違い、天気が良ければ、一晩中楽しむことができるのが特徴です。
2023年6月3日

衣替え
 「衣替え」は、6月1日を目安に冬服から夏服へと替える風習です。衣替えは、平安時代に中国から伝わった習わしで、宮中行事として、年に2回、衣を替えるようになりました。当初は「更衣(こうい)」といいましたが、「更衣」という言葉が女官の役職名に用いられるようになったため、「衣更え(衣替え)」と呼ばれるようになりました。江戸時代になると着物の種類が増え、気候に合わせて年に4回の衣替えが武家社会で定められ、庶民にも広がっていきました。やがて明治時代に洋服が取り入れられると、役人や軍人などが制服を着るようになり、暦も新暦に変わったため、夏服と冬服を年に2回替えるようになりました。
2023年6月1日

6月
 6月を迎えます。6月は梅雨に入り雨の多い月ですが、6月のことを「水無月(みなづき)」と称します。「水無月」は、「水の無い月」と書きますが、水が無いわけでなく、水無月の「無」は、神無月の「な」と同じく「の」にあたる連体助詞「な」で、「水の月」という意味です。陰暦6月は田に多く水を引く月なので、「多くの水を必要とする月」の意から「水無月」と言われるようになったようです。旧暦の6月は梅雨が明けた時期(7月)になるため、新暦に当てはめて水無月を「梅雨も終わって水も涸れつきる月」「水の無い月」と解釈するのは間違いのようです。同様に、神無月の語源は、「神を祭る月」であることから、「神の月」とする説が有力とされ、神無月の「無」は、「水無月」と同じく、「の」を意味する格助詞「な」です。中世の俗説には、10月に全国の神々が出雲大社に集まり、諸国に神がいなくなることから「神無月」になったとする説があり、出雲国(島根県)では、反対に「神有月・神在月(かみありづき)」と呼ばれます。また、6月には他に異名が沢山あります。「建末月:けんびげつ」「水月:すいげつ」「未月:びげつ」「旦月:たんげつ」「季月:きげつ」「伏月:ふくげつ」「遯月:とんげつ」「焦月:しょうげつ」「涼暮月:すずくれづき」「松風月:まつかぜづき」「松風月:まつかぜづき」「風待月:かぜまちづき」「鳴雷月:らいめいづき」「弥涼暮月:いすずくれづき」など、季節を感じる名前です。
2023年5月31日

麦秋
 「麦秋や 子を負いながら いわし売り」 小林一茶。
 「麦秋(ばくしゅう)」です。麦の穂が茶色く色づき、間もなく収穫を迎えることでしょう。「麦秋」は、”むぎあき”又は”麦の秋”とも読み、夏の季語の一つとなっています。麦の穂が実り、収穫期を迎えた初夏の頃の季節のことで、麦が熟し、麦にとっての収穫の「秋」であることから、名づけられた季節です。ちなみに、「竹の秋」とは、春の竹は地中の竹の子に養分を取られ、四月頃になると葉が一斉に黄ばみ始めることから春の季語となっていて、逆に秋には葉がつやつやとしてきますから、こんどは「竹の春」と呼びます。草木の形状や色合いにより、その草木に季節を付ける日本の感性を嬉しく感じます。
2023年5月29日

八幡のツツジ
 標高1,100メートルの那須高原の中腹に広がる八幡ツツジ園地には、約23ヘクタールにわたって約20万本のヤマツツジやレンゲツツジが咲き誇ります。今年は例年より少し早く開花して、現在見ごろとなっています。環境省指定「かおり風景百選」にも選ばれ、幼児でも散策を楽しめ、高原の爽やかな空気を味わえ、入場無料ですし、必見のおすすめスポットです。もうしばらくの間楽しめるでしょう。


2023年5月28日

初夏
 今週の前半は雨模様でしたが、本日も好天で気温も上がり初夏を感じます。週末もお天気が期待できそうです。天気の日には、しっかりと紫外線対策を行って屋外に出て、安全な場所で元気に全身を大きく動かしてみましょう。すぐ身近に恵まれた環境があり、山などを散歩したりするのも楽しみです。木々や草花も初夏になり、新緑も鮮やかで花々もたくさん咲いていて、鳥たちも活発に飛び回っています。
2023年5月26日

走り梅雨
 例年5月下旬頃の梅雨に先立ってみられるぐずついた天候、梅雨の前ぶれを「走り梅雨」と言いますが、昨日今日と雨雲が空を覆い、そんな「走り梅雨」の日々となっています。これから夏に入り本格的に梅雨を迎え、屋外での活動が少なくなることは残念ですが、晴れた日には屋外で活発に活動したいと思います。
2023年5月23日

小満
 5月21日は「小満(しょうまん)」です。これは、「万物がしだいに長じて満つる意」ですが、『暦便覧』には「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」と記されていて、万物が次第に成長して、満々と満ち、草や木々が葉を茂らせころです。もうじき麦畑が黄金色に染まり、麦秋を迎えます。また、沖縄では、次の節気と合わせた「小満芒種(すーまんぼーすー)」という語があり、これは「梅雨」の意味で使われ、南方ではさらに季節が進行していることを感じます。この辺りでも、木々に葉が茂り、麦も色付いて収穫が近づき夏を実感します。
2023年5月21日

暑熱順化
 連日真夏のような暑い日が続きます。環境省は暑さに強い体をつくる「暑熱順化(しょねつじゅんか)」を推奨しています。「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる程度の運動(ウォーキングなど)を毎日30分ほど続けると、暑熱順化が約2週間で完成するとしています。「環境省の報告書によると、暑熱順化した体は、(1)発汗量が増え、(2)汗に含まれる塩分濃度が低下し、(3)皮膚血管が拡張し、(4)循環血液量も増加する、という4つの効果をあげています」としています。「運動を続けていると、さほど体温が上昇しなくても汗をかきやすくなります。汗をかけば皮膚の表面から気化熱が奪われるため、体温の上昇を防げます。熱中症は体温が上昇することで起こりますから、汗をかきやすくなれば熱中症になりにくくなるのです」。
2023年5月18日

アスパラガス
 アスパラガスをいただきました。アスパラガスは栄養たっぷり。ビタミンも豊富なアスパラには、主にβカロテン(ビタミンA)やビタミンC、ビタミンKが含まれ、βカロテンは、皮膚や粘膜を健康に保つはたらきが期待され、目の網膜にある物質を構成する望みがあり、色を判別する力に大きく関わっていると言われています。ビタミンCは免疫力を高める力があり、風邪をひきにくく治癒を早める効果があり、コラーゲンの生成にも関与します。ビタミンKは血液にとって必要不可欠な成分で、必要に応じて血液を凝固させるはたらきもあると言われています。出血したときに時間とともに血が固まるのは、ビタミンKが作用している可能性があります。食物繊維に関しては、100gあたり1.8gと際立って多いわけではありませんが、不溶性食物繊維を含んでいるので健全な排便を促し、発がん性物質を排出するはたらきにも注目されており、大腸がん予防にも効果が期待できると言われている栄養素です。アスパラから発見されたことにより名付けられたアスパラギン酸は、タンパク質の合成に使われており、エネルギーの代謝やミネラルの運搬など、体内で多くの役割を担うことのあるはたらきもので、不足すると疲れやすく、抵抗力も落ちる原因になる可能性が示唆されています。ビタミンの一種であるルチンは毛細血管を強くし、血圧の上昇を抑制するはたらきが望まれていて、動脈硬化や脳血管障害の予防にも、ルチンの効果が期待されているそうです。また、ルチンが欠乏すると歯ぐきから血が出やすくなることがあるため、歯磨きの際に出血が多い人はルチン不足が関係しているかもしれません。ホウレン草から発見された栄養素である葉酸は、妊娠中や授乳中の女性にとって、積極的に摂取したい栄養素のひとつで、アスパラにも豊富に含まれており、妊娠中や授乳中の女性だけでなく、貧血気味や飲酒量の多い人、成長期の子どもにも積極的な摂取が推奨されています。葉酸には、体内での造血を助けるはたらきが期待されており、細胞が新しく作られる際にも必要とされる栄養素です。アスパラには、ビタミンに似た作用を持つ「ビタミン様物質」であるビタミンUが含まれ、期待効果は、胃のはたらきを整えるため、胃酸の分泌を抑制、また胃腸の粘膜の新陳代謝の活発化です。そして、おいしいアスパラの見分け方の特徴は、穂先がしまっていることだそうです。穂先がギュッと固くしまり、みずみずしいものがよく、乾燥して穂先がひらいているものは鮮度が落ち、水分を失っている証拠。穂先にささくれがあり、めくれ上がっているものも収穫から時間がたってしまっているからです。


2023年4月18日

母の日
 5月14日は「母の日」です。母の日は、日頃の母親の苦労を労り、母への感謝を表す日です。日本やアメリカでは5月の第2日曜日に祝いますが、その起源は世界中で様々で、日付も異なっています。例えばスペインでは5月第1日曜日、北欧スウェーデンでは5月の最後の日曜日に当たります。日本では1931年(昭和6年)に、大日本連合婦人会が結成されたのを機に、当時の皇后の誕生日の3月6日を「母の日」としましたが、1937年(昭和12年)5月8日に、第1回「森永母の日大会(森永母を讃へる会主催、母の日中央委員会協賛)が開催された後、1949年(昭和24年)アメリカに倣って5月の第2日曜日に行われるようになったそうです。
2023年5月14日

新茶
 今年の新茶を頂きました。今年は5月2日が「八十八夜」で、連休の頃から新茶が市場に出回り出しているようです。お茶は日本人にとって身近な飲み物ですが、その効用はとても大きいものがあります。緑茶の苦味はカフェインによるもので、渋みはカテキン(タンニン)によるものです。カフェインによる効果には、・血液の流れを良くする・利尿作用・消化液の分泌を良くする・精神安定作用・肝臓薬の効果を高める・高血圧性の頭痛を弱めるなどがあり、カテキンによる効果には、・抗酸化作用(老化防止)・抗菌作用(消化器病原菌、虫歯、インフルエンザ予防・コレステロール抑制・血圧上昇抑制・血糖低下(抗糖尿病)・血小板凝集抑制、血栓形成予防さらには、・抗腫瘍、発がん抑制や解毒作用があるそうです。でも、あくまでもその効果は緩やかなもののようで、習慣的に飲めば効果があるそうですので、常に飲むように努めましょう。
2023年5月13日

六味
 味には一般に「五味(ごみ)」という種類があります。「五味」は中国の医学で考えだされたもので、
1「酸っぱい」
2[苦(にが)い」
3「甘い」
4「辛(から)い」
5「しおからい」
の5種類の味に分けます。中国では、味と健康が深く関わりあっていると考えていて、この5種類のうち、偏った味の料理ばかり食べていると身体をこわすといわれています。
 さて、仏教では、味を「六味(ろくみ)」という分け方をします。これは「五味」に「淡い」という味を加えたもので、「淡い」味は、味がするかしないかという位うすく、ほのかな味わいです。反対に、甘すぎたり、辛すぎたり、しおからかったりするのは濃い味です。昨今、お寺でのお坊さんの食事が注目されていますが、その理由の一つに「淡い」味があります。「淡い」味わいは、野菜や食材のもつ、本来の美味しさが残り、食べ物のもつ自然の味を味わうことが出来るのです。濃い味では、食べ物の本来の味はどこかに消えてしまいます。現在の料理は、濃い味付けのものが多くなっています。濃い味付けの食事には、塩分や脂分が多く、体調を損なう要素が多分にありますので、「淡い」味を意識して、「淡い」味の美味しさを知ることが大切でしょう。
2023年5月11日

早苗
 昔、田植えはすべて手作業でした。最近は手植えする様子はあまり見かけませんが、松尾芭蕉は「手ばなせば 夕風やどる 早苗かな」という句を読んでいます。「手を離れて水田に植え付けられた苗が、夕暮れ時の風に吹かれて静かに揺れている」。早苗(さなえ)とは、「苗代から田へ移し植えるころの、稲の若い苗。田植え用の稲の苗」、「わさなえ」のことですが、若くまだナヨナヨしい青い早苗が、夕暮の風に吹かれ揺れている様子は、のんびりとして心癒される風景です。夕方、のんびりと田んぼのあぜ道を散歩してみると、風も清々しくて安らぎます。
2023年5月9日

立夏
 「立夏(りっか)」を迎えます。暦の上では、夏になります。立夏を過ぎると、田植えも終わり、カエルも鳴き始めて、夏を実感します。那須高原も夏に向かっています。
2023年5月6日

こどもの日
 「こどもの日」は、「祝日法」2条によれば、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨としています。世界中の子どもには、等しく人格や人権があります。全ての人々にある人権・人格を尊重し、互いに認め合い、和して生活したものです。
2023年5月5日

みどりの日
 今日5月4日は、1985(昭和60)年に祝日法が改正されて制定された「国民の休日」でしたが、2007年より、昭和天皇の誕生日であった4月29日の「みどりの日」が「昭和の日」に変更なったため、「みどりの日」が5月4日に移動されました。その目的は、「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」ことです。
2023年5月4日

憲法記念日
 5月3日は「憲法記念日」ですが、「祝日法」では「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」ことを趣旨としています。今後、日本が豊かで正しく成長するよう自分たちも努力し、日本が安心安全な国であり続けることを祈念します。
2023年3月3日

菖蒲
 菖蒲が咲き始めました。5月5日の子どもの日を「端午の節句」といいますが、「菖蒲(しょうぶ)の節句」とも呼ばれます。この時期に花を咲かせる菖蒲の長い葉は、強い香気があるので、この香りの強さが不浄を払い、邪気を遠ざけてくれるといわれています。また「菖蒲(ショウブ)」は、「勝負」や「尚武」に通じることから、江戸時代から男の子の出生を祝って、端午の節句に菖蒲湯に入ることが習慣になったといわれています。
2023年5月2日

皐月
 5月を「皐月(さつき)」と言いますが、皐月は「こうづき」とも読み、植物のサツキのことです。旧暦五月ごろに花が咲く躑躅であることから、サツキツツジの名がつき、やがて単にサツキと呼ばれるようになったようです。また、米の苗を植える月であることから、早苗月(さなえつき)と呼ばれていて、それが「さつき」となり、皐月の感じは当て字ともされます。「皐」の本来の文字は「皋」で、「白+大+十(まとめる)」で、白い光のさす大きな台地をあらわし。明るい、たかい、広がるなどの意を含みます。皐はその略体です。ちなみに、5月の異名ですが、「いななえづき(稲苗月)、いろいろづき(五色月)、うげつ(雨月)、けんごげつ(建午月)、つきみずづき(月不見月)、さつき(皐月)、さなえづき(早苗月)、さみだれづき(五月雨月)、しゃげつ(写月)、たちばなづき(橘月)、ちゅうか(仲夏)、ばいげつ(梅月)、よくらんげつ(浴蘭月)」などがあり、いずれも季節感を感じます。
2023年4月30日

昭和の日
 4月29日「昭和の日」は、1989(昭和64)年1月7日に崩御した昭和天皇の誕生日です。昭和天皇崩御後、生物学者であり自然を愛した昭和天皇をしのぶ日として、「みどりの日」となりましたが、2007年よりこの日は「昭和の日」と改めらました。それは、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いを致す」と言う意味合いからです。それと同時に、「みどりの日」はいままで「国民の休日」であった、5月4日に移動されました。
2023年4月29日

風呂の日
 毎月26日は、「2(ふ)6(ろ)」の語呂合わせで「風呂の日」ですが,4月26日で「よい風呂の日」です。親子でお風呂に入って親子の対話を深めたり、家族同士ふれあいを促すことを目的に、東京ガスが1985(昭和60)年5月に制定しました。お風呂はその日の疲れを取り、身体も心も癒してくれます。毎日家族でお風呂を楽しんでいるご家庭もあるでしょう。特に今日は「よい風呂の日」、家族みんなでゆっくりお風呂を楽しんで欲しいと思います。
2023年4月26日

端午
 5月5日は『端午の節句』「子どもの日」ですが、旧暦では「午の月」は5月にあたります。「端」は物のはし、つまり「始り」という意味で、元々「端午」は月の始めの牛の日のことで、今年なら5月10日です。「端午」は、この午の月(5月)の最初の午の日を節句として祝っていたものが、のちに5が重なるこの月の5日が端午の節句の日になったといわれます。やがて、「午」は「五」に通じることから毎月5日となり、その中でも数字が重なる5月5日を「端午の節句」と呼ぶようになったともいわれます。同様に、奇数の月番号と日番号が重なる3月3日、7月7日、9月9日も節句になっています。
2023年4月25日

読書の日
 4月23日は、文部科学省が「こどもの読書活動についての関心と理解を深め、こどもが積極的に読書活動を行う意慾を高めること」を目的とした「こども読書の日」です。
 幼い時から書籍に親しむ習慣は大切です。スペインのカタルーニャ地方では、4月23日は守護聖人サン・ジョルディを祭る日として、男性は女性に赤いバラを、女性は男性に本を贈る習慣があるそうです。本に親しむ習慣は大切です。読書は、2つの「そうぞうりょく」(想像力と創造力)を高め、知的好奇心や豊かな感性を育てます。広く読書が広まればいいと願います。
2023年4月22日

穀雨
 4月20日は「穀雨(こくう)」を迎えます。「穀雨」は二十四節気の一で、「穀物を育てる雨の意」、「百穀を潤し、芽を出させる雨ということ」です。「百穀」ですからあらゆる穀物を育てはぐくんでくれます。田んぼも田植えのために水を張る準備が整い、田植えが本格的に始まります。
2023年4月20日

ツバメ
 ツバメの巣作りが始まり、巣作りを行うツバメが飛び交っています。ツバメは人家に巣をつくることで、外敵から自分や卵を守っているのです。ツバメが飛び交い、つがいで巣作りを行う様は初夏の訪れを感じます。


2023年4月18日

土用
 季節は17日から「土用(どよう)」に入り、は5月5日の「立夏」で、暦の上ではこの日から「夏」になります。その夏になる前、春からの移行期間が「土用」で、大地は春から夏に向けての準備の始まりです。野山の草花も咲き、色とりどりの花々が咲き競っていますが、日毎に気温も高くなり、初夏を感じる日もあります。立夏を過ぎれば、季節は夏となります。


2023年4月16日

万緑
 境内の木々の新緑が陽の光で輝き、初夏を感じます。新緑に芽吹き萌え出る草木の活力を実感しますが、子どもたちも木々の活力に満ち満ちた勢いのように、これからも健やかで康らかにグングンと成長する様にと願います。初夏に向けて、総ての緑の植物の精気溢れる力強さに、吾子の健やかな成長をなぞらえた中村草田男の俳句があります。
万緑の 中や吾子の 歯生えそむる
2023年4月14日

田植え
 田植えのシーズンを迎えます。ほとんどの田んぼでは、今週末からゴールデンウイークまでに田植えを行うことでしょう。田植えが始まり、季節が春から初夏に向かっていることを感じます。間もなくツバメも巣作りにやってくることでしょう。季節が春から初夏に移っていきます。


2023年4月12日

花まつり
 4月8日は、お釈迦さまの誕生をお祝いする「花祭り」「降誕会(ごうたんえ)」です。全超寺では梅花講の皆様と4月3日に「降誕会(花まつり)」の法要を修行しました。
 花祭りには誕生仏(たんじょうぶつ)といって、右手で天を、左手で地を指した小さなお釈迦さまのお像に甘茶を注いでお祝いしますが、甘茶を注ぐので、潅仏会(かんぶつえ)・浴仏会(よくぶつえ)ともいわれます。しかし、一般には、誕生仏を安置したお堂をきれいな花で飾っておまつりすることから名づけられた「花まつり」の方が親しみやすいでしょう。この行事は、お釈迦さまの誕生を喜んだ龍王(りゅうおう)が、甘露(かんろ)の雨を降らせて祝福したという故事にもとづいています。日本では、推古14年(606)の元興寺(がんごうじ)で最初にこの行事が行われ、以来、承和(じょうわ)7年(840)以降、宮中の恒例行事となって、一般にも広まりました。
2023年4月8日

花御堂
 今週は花御堂の誕生仏に、子どもたちが代わる代わる甘茶を灌いでお釈迦様の誕生を祝い、教えを頂いた感謝の合掌礼拝を行います。甘茶をお釈迦様の頭から灌ぐので「潅仏」と言いますが、柄杓で仏像に甘茶をかけるのは、釈迦の誕生時、産湯を使わせるために9つの竜が天から清浄の水を注いだとの伝説に由来します。この甘茶で習字をすれば上達すると言われたり、害虫よけのまじないを作ったりもします。
 ちなみに、失敗して物をダメにする事を「おしゃかになる」と表現しますが、これは灌仏会に因むとされ、江戸の鍛冶職人の隠語として、あぶり過ぎて鈍ってダメにしてしまった金物に対して、江戸っ子訛りで「しがつよかった(火が強かった)」→「四月八日だ」→釈迦の誕生日、というつながりで成立したとされます。


2023年4月7日

清明
 今日4月5日は「清明(せいめい)」です。『暦便覧』には「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記されていて、「万物ここに至って皆潔斎(けっさい)なり」といわれる季節で、万物がすがすがしく明るく美しいころです。様々な花々が咲き乱れ、百花繚乱のシーズンになります。境内の桜は満開を過ぎて花びらを散らし、チューリップは次々に開花し咲き誇っています。これから花の季節も賑やかになるでしょう。


2023年4月5日

エイプリルフール
 4月1日は、「エイプリルフール」で、罪のないウソをついても、かまわない日といわれています。ヨーロッパでは3月25日が新年で、4月1日まで春の祭りがありました。1564(永禄7年、フランスの国王シャルル9世が1月1日を新年の始まりにしたため、4月1日を「ウソの新年」として祝ったことが由来といわれています。
2023年4月1日


桜満開
 枝垂れ桜が満開を過ぎ、花びらを散らし始めました。ソメイヨシノの桜前線は、順調に北上を続け、境内の桜も開花し、咲き誇っています。境内の桜は8分咲きといったところですが、咲き出すとたちまち咲き揃い、たちまちに散るのが桜です。4月8日の「花まつり(降誕会)」の日には葉桜になりそうです。


2023年3月28日

ふきのとう
 初春の味覚、「ふきのとう」を毎年頂きます。春になって、田んぼの畦などにたくさん出ています。ふきのとうはカリウムを豊富に含んでいます。カリウムはナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧に効果があります。また、足などのむくみをとる作用もあるそうです。また、苦味成分のアルカノイドは肝機能を強化し、新陳代謝を促進します。また、ケンフェールは活性酸素などの発ガン物質を抑制する効果があります。そして、香りの成分フキノリドには、胃腸の働きを良くする健胃効果があると言われています。苦味や独特の香りにも体に良い成分が含まれていますので、ぜひ初春の味覚を楽しんでみましょう。
2023年3月25日


春分
 昨日3月21日は「春分の日」、昼夜の長さがほぼ等しい日でした。今日から一番長い夏至に向けて、毎日1分5秒づつ日が長くなり、そしてまた毎日1分5秒ずつ日が短くなって、昼夜の長さがほぼ等しい「秋分」になります。一年間は、正確には「365.2421904日」であるために、「春分の日」はその年によって変化します。
2023年3月22日


春分の日
 3月21日、「春分の日」は、「自然を称、将来のために努力する日」と法律で定められた祝日でした。「春分」は昼と夜が同じ長さになる日ですが、昔の人は、自然に感謝し春を祝福する日だと感じていたようです。それは、長い間冬眠をしていた動物たちが動き始め、人々もやる気に満ち溢れている時期です。また、この日の前後にご先祖様への感謝の気持ちを伝えるためにお墓参りに行く習慣(彼岸)もあります。古来、人々はこの日を春の訪れを祝う日とし、同時に祖先に感謝をするお祭りを行い、この風習は農村部で長く続いてきました。明治時代、春分の中日を「春季皇霊祭」と定め、宮中において祖先を祭る日となったのをきっかけとして、一般市民の間でも「祭日」とされました。
2023年3月21日



 境内の桜がつぼみを大きく膨らませ開花はもうすぐです。3月末となり、間もなく4月です。一年間、あっという間に過ぎました。1年365日、それぞれ毎日が大切で、二度とないかけがえのない日々です。日々を無駄に送ることなく大切に、さらに実りある日々のために資していきたいものです。その中で成長していきたいと思います。
2023年3月19日


彼岸
 明日18日から一週間は春の彼岸です。彼岸は生きている自分たちが、努力して「彼岸」(さとりの岸)に至る精進の日々です。3月の徳目は「智慧」ですが、「智慧」も彼岸に努めるべき徳目です。「智慧」は、単なる知識だけでなく「物事の正しいあり方を見極める認識力の事」をいいます。うれしい、楽しい、心地よい、やさしい等のプラスの心情体験、つらい、悲しい、悔しい、我慢する等のマイナスと思える心情の体験は、智慧づくりとなり自分の力で得た知識を智慧に育んでいくのです。その積み重ねにより真の「賢さ」に繋がります。幼児期にたくさんの遊びを通して様々な体験をして培い育って智慧が身についていくことが大切です。「人を幸せにし、自分を幸せにする生き方」、それが子どもたちへの願いであり、仏さまの教えです。
2023年3月17日


菜の花
 菜の花がそこかしこで咲き出しました。菜の花は「菜花(なばな)」や「花菜(はなな)」とも呼ばれているアブラナ科の野菜で、春に旬を迎えますが、12月ごろから店頭にも並び始め、一足早く春を告げる野菜です。「菜の花」は特定の植物の名前ではなく、アブラナ属のつぼみと花茎、柔らかい若葉のことをまとめて「菜の花」と呼びます。アブラナ属の野菜には、小松菜や青梗菜、キャベツ、ブロッコリーなどがあります。菜の花には食用の他にも観賞用や菜種油用があり、それぞれ品種が異なります。食用として食べられている菜の花には、「和種」と「西洋種」があり、和種はつぼみと花茎と葉を食べ、西洋種は主に花茎と葉を食べます。菜の花は緑黄色野菜の一種で、栄養価の高い野菜です。ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、その中でもビタミンCの含有量は野菜の中ではトップクラス。ビタミンCには美肌効果や風邪予防などの効果が期待できます。また、アブラナ科の野菜にだけ含まれているイソチオシアネートはがん予防に効果が期待できると言われています。


2023年3月13日

ふる・ふく・どん
 春の天気は「雨が降る」「風が吹く」「天となる」の繰り返しです。昔から言われる「ふる」「ふく」「どん」という言葉は、いかにも春の天気の的を得ているようです。まず、低気圧や前線が近づくと天気が崩れて雨の降る割合が多くなってきます。そして、低気圧が抜けて天気が回復すると、一時的に冷たい空気が流れ込んで北風が強く吹くようになります。さらに、風がおさまって穏やかに晴れた後は、すでに次の低気圧や前線が近づいているため、次第に曇り空に変わってしまいます。春の天気の特徴は、目まぐるしく変わるということですね。今週末からは「春の彼岸」季節は確実に進んでいます。
2023年3月10日


サンキュー
 今日3月9日は「サン(3)キュー(9)」(Thank you) の語呂合せで、今日は「ありがとうの日」です。いつでも誰にでも感謝の言葉、「ありがとうございます」を心を向けて言える社会になってほしいと願います。他人を敬うことで、自分も敬われます。人を敬わなければ、自分も敬われることはありません。感謝すれば、感謝が返ってくるでしょう。皆が人にも物にも、あらゆるものに感謝の心を持って接して欲しいと思います。
2023年3月9日


ミツバチ
 3月8日は、「ミツ(3)バチ(8)」の語呂合わせから「ミツバチの日」です。
 ハチミツには、ビタミンB1、B2、葉酸などのビタミン類、カルシウム、鉄をはじめ、27種類のミネラル、22種類のアミノ酸、80種類の酵素、ポリフェノールや若返り効果があるといわれているパロチンなど、150を超える成分が含まれています。またビタミンには「活性型」と「不活性型」があり、活性型は少量で効くけれども、 不活性型は大量に用いなければ効かないそうです。人工的に作ったビタミン剤は、大量に用いても天然のビタミンよりも効用が低いことが判明しています。ハチミツに含まれるビタミンは非常に良質なもので92%が活性型で、毎朝の食卓をはじめ、運動後や疲れた時、子どもたちや妊娠時・授乳時の栄養補給にも適しています。適度に摂取して、健康な生活に役立てましょう。
2023年3月8日


啓蟄
 3月6日は暦の二十四節気のひとつ「啓蟄(けいちつ)」です。
 “啓”は『ひらく』、“蟄”は『土中で冬ごもりしている虫』の意で、暦便覧には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」と記されています。文字通り地中で冬ごもりしていた虫が春の到来を感じ、草木が芽吹くと同時に地上へ這い出してくるという意味です。この時期、北国でも福寿草が咲き、東京では紋白蝶が見られ、春の訪れを実感できます。庭のチューリップも元気に育ち、花芽が見えてきました。もう春です、元気に戸外で遊びましょう。
啓蟄や 蚯蚓(ミミズ)の紅の 透きとほる』(山口青邨)
2023年3月6日


百花咲く
 3月、春を迎えて野山や山里にもたくさんの花々が咲きだしました。花々は、春の訪れを人間に告げようと咲くのではありません。人間を喜ばせようと咲いているのでもありません。花々は、それぞれの生命の赴くままに、無心に咲き、無心に散っていきます。誰のためでもなく、何の計らいもなく、その姿を誇ることもなく、与えられた場所で、ただありのままに精一杯咲くだけです。
 人はあれこれと計らいながら生きています。「ああしたい」「こうしたい」「ああなりたい」「こうゆう生き方をしたい」と、悩み苦しみ、うまくいかない事、思い通りにいかない人生にもだえながら、不平や不満を抱えて生きています。計らいを持つことが、人生を悩みや苦しみの淵に運んでゆくのです。
 『碧巌録(へきがんろく)』には、「百花(ひゃっか)春至(はるいたって)為誰開(たがためにひらく)」と示されています。「花を見てごらん、花は少しの計らいも持たず、ただありのままに咲いているでしょう。それぞれの色や形で山野を彩り、私たちを和ませ楽しませてくれているではないか。」不平不満やちっぽけな計らいに惑わされず、ただ無心に生きることの尊さを野山の花々は黙って私たちに教えてくれます。
2023年3月5日


ひな祭り
 3月3日は「ひな祭り」です。ひな祭りのルーツは「上巳の節句」です。「上巳(じょうし/じょうみ)」とは3月上旬の巳の日という意味で、のちに日付が変動しないよう3月3日となりました。その起源は300年頃の古代中国で起こった「上巳節」にさかのぼります。昔から季節や物事の節目には災いをもたらす邪気が入りやすいと考えられていたため、川の水に心身の穢れ(けがれ)を流して厄を祓う行事や、杯を水に流して宴を催す「曲水の宴」などが行われていました。つまり、季節の節目の邪気祓い行事として、老若男女を問わず皆の幸福を願う行事でした。その上巳節を遣唐使が日本に伝えたといわれています。日本でも古くから「禊(みそぎ)」や「祓い」の思想、「形代(かたしろ)」という身代わり信仰があったため、それが上巳節と結びつき、上巳の節句として日本独自の文化として定着していきました。そのひとつが「流し雛」で、これは自分の体を草木やわらでこしらえた「人形(ひとがた)」で撫でて穢れを移し、それを川に流す行事が上巳節と混じりあったもので、今でもその伝統を守っている地域があります。また、曲水の宴も風雅な文化として発展していきました。やがてお馴染みの雛人形が良家の子女のある遊びから誕生します。平安時代頃から、宮中や貴族の子女の間で、紙の人形を使ったままごと遊びが盛んになり「雛遊び(ひなあそび/ひいなあそび)」といわれるようになりました。「雛」とは、大きなものを小さくする、小さなかわいいものという意味で、この遊びが上巳の節句と結びつき、人の厄を受ける男女一対の紙製立雛が誕生しました。これがいわゆる雛人形の原型です。やがて人形作りの技術が発展し立派な雛人形ができてくると、雛人形は流すもの(流し雛)から飾るものへと変化していきました。やがて江戸幕府が五節句を制定し、3月3日の「上巳の節句」が五節句のひとつに定めると、5月5日の「端午の節句」が男の子の節句であるのに対し、3月3日は女の子の節句となり、「桃の節句」と呼ばれるようになり、娘の厄を受ける雛人形はその家の財力の象徴として華やかさを増してゆき、豪華な雛人形を雛壇に飾るようになりました。自慢の雛人形を見せ合う雛合わせや、ご馳走を持って親戚を訪ねる雛の使いが流行し、美しい雛人形を持って「雛祭り(ひな祭り)」をすることが民衆の憧れとなり、ついには等身大の雛人形まで登場し、贅沢を警戒する幕府によって人形の大きさがおよそ24センチに制限されたほどでした。次第に、「雛祭り」は我が子の幸せを願う行事として親しまれるようになりました。
2023年3月3日


弥生
 3月を迎えます。旧暦の3月は「弥生(やよい)」と呼び、新暦3月の別名としても用います。弥生の由来は、草木がいよいよ生い茂る月「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」が詰まって「やよひ」となったという説が有力ですが、その名の通り3月になると、枯れた草葉も緑色に変わり、新しい息吹を感じます。3月は他に、花月(かげつ)、嘉月(かげつ)、花見月(はなみづき)、夢見月(ゆめみつき)、桜月(さくらづき)、暮春(ぼしゅん)等の別名もあり、それぞれの名前に春を感じます。
2023年3月1日


蝋梅
 ロウバイ(蝋梅)は、厳寒の咲く花が少ない時期にすっきりとした甘い香りを漂わせる花として知られ、この時期によく見かけ、こぶりなかわいらしい黄色い花と香りで、人の目と花を楽しませてくれます。ロウバイは花びらがロウ細工に似ているから「蝋梅」ではないかという説が知られ、旧字体で「臘梅」とも表記されることもあります。旧暦の12月に開花するので、12月の異称の「臘月」から取られて臘梅とされたのではないかという説もあります。花を下に向けてうつむき加減に開花するので、「奥ゆかしい」という花言葉もつけられ、別に「先見」や「先導」という花言葉もあり、春になる前に先駆けて開花することから由来すると考えられています。


2023年2月27日

菱餅
 ひな祭りに「菱餅(ひしもち)」を飾りますが、この白・緑・紅の三色には、「雪・草・花」が象徴されていて「雪が溶け、草が芽生え、花が咲く」春の訪れの意味が託されているとのこと。また、他の説では、白は「清浄」、緑は「邪気をはらう薬草の色」、紅は「魔除け」の意味があり、春の成長時期に「菱餅」を飾り、幸福を願ったのでしょう。祭礼行事の中には、幸せや平和を願う思いがたくさん託されているようです。そんな願いを学びながら、子供たちが平和に安定した中で健やかに成長することを一層願います。
2023年2月25日


天皇誕生日
 2月23日は第26代・徳仁天皇の誕生日で祝日です。天皇の誕生日はすでに8世紀には「天長節」の名で祝われた記録が残り、「天長節」が国の祝日になったのは1873年(明治6年)のことです。そして、1948年(昭和23年)に「国民の祝日に関する法律」が制定され、天長節は「天皇誕生日」という祝日に改められました。国民の祝日にはそれぞれ意味が定められていますが、天皇誕生日は文字通り「天皇の誕生日を祝う」祝日となっています。
2023年2月23日


春告草
 今週は、穏やかに晴れ、春の訪れを感じることが出来ました。間もなく3月入ります。日々少しづつ温かくなって、陽気はだいぶ春めいて来て、春を告げる草と言われる「梅」が咲きだしました。梅は樹木ですが、「春告草」と言われます。梅のふくよかな香りを嗅ぐと春の訪れを感じます。そして、3月ともなれば、「春告鳥」のウグイスも鳴き始めるのでしょう。
み吉野の 春つげ草の 花の色 あらぬ梢に かかる白雲
2023年2月21日


雨水
 本日2月19日は二十四節季の「雨水(うすい)」です。空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始めるころです。『暦便覧』には「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり」と記されていて、「節分草」も可憐な花を見せてくれます。この時節から寒さも峠を越え、さらに春に近づいている事を実感します。
2023年2月19日


スノームーン
 2月17日は満月を迎えます。
 2月の満月は、「スノームーンSnow Moon(雪月)」と名付けられていて、各月の満月の名前はアメリカ合衆国の先住民族の文化に由来し、「スノームーン」は、アルゴンキン族の住むアメリカ北部では2月は1年で一番多く雪が降る時期であることから名付けられたとされています。また、雪と寒さで食べるものがほとんどとれないことから「Hunger Moon(ハンガームーン/飢餓月)」、吹雪が起こることから「Storm Moon(ストームムーン/嵐月)」とも呼ばれ、他にも「Trapper’s Moon(トラッパーズムーン/わな猟師の月)」 「Budding Moon(バーディングムーン/出芽月)」「Bony Moon(ボニームーン/骨月)」「Little Famine Moon(リトルファミンムーン/小飢餓月)」「Moon of Ice(ムーンオブアイス/氷の月)」などさまざまな名前がありました。
2023年2月17日


涅槃会
 本日2月15日はお釈迦様の亡くなられた「涅槃会」です。第二ひかり幼稚園では午前中、体育館に集まり「涅槃会」の集会を行いました。お釈迦さまは、今からおよそ2500年前に、インドのクシナガラで80歳の生涯を閉じられました。「亡くなられた」といわないで、「滅度(めつど)された」(入滅度)、「涅槃に入られた」(入涅槃)といいますが、これは「煩悩の火がすべて消された世界」を示します。お釈迦さまは涅槃に入られる前、弟子の阿難(アナン)にこう言います。「阿難よ。向こうの林の片隅にサーラの樹が立っているのを見るであろう。そこへ行って、私のために床をつくり、枕を北に向けて休ませてもらいたい。私はひどく疲れた。今夜半、私はそこで滅度に入るであろう」阿難は涙を流しながら、サーラの樹の下に行き、清らかに地を掃いて床をこしらえ、その上にお釈迦さまを休ませてあげます。ここに到着される前、お釈迦さまはパーバというところで説法されていました。パーバとクシナガラの間は、わずかの距離でしたが、移動の間25回も休まれたといいいます。どれほど疲れていたのでしょう。頭を北に、面を西に向かい、右脇を床につけて、足を重ねられます。すると、不思議なことが起こるのです。美しい楽の音がながれ、歌声が聞こえ、天の神々が近づいてきます。サーラの樹は突如、白い鶴にも似た花が咲き、花びらが雨のようにお釈迦さまの上に降りそそぎます。その時、お釈迦さまは阿難に言われます。「阿難よ。天の神々が私を供養しに来たのが見えただろうか」「はい、世尊。はっきり見えます」「このようにするのは、心から私を敬い、私に報いる道ではない」「では世尊。真に仏を敬い、仏に報いる道はいかなるものでありましょうか」「阿難よ。そして、愛する弟子たちよ。私に報いたいと思うならば、老若男女を問わず、私の説いた教えを大切にし、教えを実践してほしい。ただひとすじに教えを守りぬく者こそ、私につかえ、私を敬うものである。香や、華や、伎楽をもってするのは本当の道ではない。ひたすらに法を守り、法に生き、法のために精進するがよい。これこそ、こよなき供養というものである。」「法に生きる」ことこそ真の供養だととかれています。「こよなき供養」「真の供養」とは、お香や華や伎楽をもってするのではなく、「教えを実践する」こと、お釈迦様の教えをそれぞれが実践していくことが大切です。
2023年2月15日


涅槃
 明後日13日は、お釈迦さまがお亡くなりになった「涅槃」の日です。お釈迦さまは臨終の際に、「あなたが亡くなられた後、いったいなにを頼りに生きたらよいのでしょうか?」と弟子たちは問いかけました。お釈迦さまは、その問いかけに、『自灯明、法灯明(自らを灯火(ともしび)とせよ、法を灯火とせよ)』と答えています。私たちは、時に大きな存在に依存して、前に進むことがあります。お釈迦さまと修行を供にし、大いなるその指導のもとにいた者がその支えを失ったとき、これから先どう進むべきかと惑いうろたえたことと思います。「自灯明」は依存する気持ちを戒めた厳しいお示しです。自分自身を拠りどころとして、自分自身の責任で進むのです。分の信じるものを拠りどころとして、自分の足で歩むのです。自分を灯火にして進む自信がない者は、「法灯明」。仏法つまり仏の教えが灯火となってあなたの足元を照らすでしょう。「自灯明」で戸惑い悩んだとき、仏様の教えがあなたを導いてくれます。人生はあなた自身のものです。だれも足元を照らし続けてはくれません、自分と自らの信じるものを灯火として、一歩一歩しっかりと自分の足元をみつめ歩んでいきましょう。
2023年2月13日


たんぽぽ
 2月も半ばとなり、季節は春に近づき、南向きの土手などに「たんぽぽ」が咲きだしました。「たんぽぽ」の黄色い花は、春の訪れを感じます。「たんぽぽ」は、キク科タンポポ属の多年草の総称で、全世界に広く分布していますが、日本には「カンサイタンポポ」・「エゾタンポポ」・「シロバナタンポポ」、また帰化植物の「セイヨウタンポポ」など10種以上あり、一般的に「たんぽぽ」と言えば、「カントウタンポポ」を言います。その若葉は食用となり、根は生薬で、胃薬やの母乳の出を良くする効用があるそうです。「たんぽぽ」は、真っ白なふわふわの綿毛が特徴的ですが、その丸い綿毛が、まるで「たんぽ」のようだということから、「たんぽぽ」の名前がつきました。花言葉は「思わせぶり」だそうです。
2023年2月12日


建国記念日
 2月11日の「建国記念の日」は、もともとは1872年(明治5)に、[紀元節(きぜんせつ)]という名前ではじまった記念日で、「古事記」「日本書紀」の記述にもとづき、初代天皇とされる神武天皇が即位した日といわれています。当初は1月29日が祝日にさだめられていましたが、翌1873年に、太陽暦の採用にともなう措置として、期日を2月11日に変更されました。その後、第二次大戦後に廃止されましたが、1966年(昭和41)に「建国記念の日」という名で復活し、翌年より実施されています。制定当初は、まだ成立したばかりの明治政府首脳が、天皇を中心とした国家支配体制の正当性を内外にしめす必要から制定されたと考えられていますが、現在の建国記念の日は、「建国をしのび、国を愛する心を養う日」とされています。日本に生れ育った事を喜び感謝したいと思います。
2023年2月11日


余寒
 「余寒」は、立春(2月4日)後の寒さで、寒が明けてもなお残る寒さ(残寒)のことです。寒が明けても朝の冷え込みは厳しく、連日氷点下の寒さが続いています。今日の気温は3度の予報で昼からは雪模様、冬に後戻りで肩をすくめる寒さです。しかし、日が伸びて午後5時を過ぎても明るくなり、季節は確実に冬から春に向かっていることを感じます。
2023年2月10日


星座
 この時期は空気が乾燥し、水蒸気による大気のゆらぎが少なくなるため、晴れた夜は澄み渡り星空観賞にぴったりの季節となります。冬の星座を代表する3つ星のオリオン座、ペテルギウス、シリウス、プロキオンで結ぶ冬の大三角形など、1等星が多く見つけやすいのも特徴です。その他にもふたご座やおおいぬ座など有名な星座がたくさん肉眼で観察できます。ご家族で温かくして観察してみてください。


2023年2月8日

しもつかれ
 立春が過ぎ、この時期になると、栃木名物の「しもつかれ」をふるまわれます。「しもつかれ」にはそれぞれ家庭の味があって、千差万別です。鮭の頭と大豆や野菜の切り屑など残り物を大根おろしと混ぜた料理で、地域により「しみつかり」、「しみつかれ」、「すみつかれ」とも呼ぶようです。「しもつかれを7軒食べ歩くと病気にならない」「なるべく多くの家のしもつかれを食べると無病息災だ」と云われます。
2023年2月7日


初午
 2月5日は「初午(はつうま)」です。初午ということばは、2月最初の「午(うま)の日」からきています。和銅4年(711年)2月初午の日に稲荷大神が稲荷山に鎮座したゆかりの日なので、その年の2月最初の午の日を初午と呼びます。初午の日にちは、その年ごとに変わり(来年は2月5日)、初午には、全国各地の稲荷神社で「初午祭」というお祭りが行われます。稲荷神社に祀られている穀物の神様が初午に降臨したとされることから、初午に稲荷神社を参り、五穀豊穣を祈るようになりました。稲荷神社といえばキツネを思い浮かべる人も多いのですが、稲荷神=キツネではなく、キツネは稲荷神の使いといわれ神様を守る存在で、豊作を願い稲荷神を祀る風習と、稲荷神の使いであるキツネが家を守ってくれるという考えから稲荷信仰が広がりました。稲荷神はもともと五穀豊穣の神様ですが、今では商売繁盛、産業興隆、家内安全、交通安全、芸能上達の守護神として信仰されています。そのため、「初午祭」では、五穀豊穣だけではなく様々なご利益を祈願するために多くの人が稲荷神社を訪れています。
2023年2月5日


立春大吉
 2月4日は、二十四節気の一つ「立春(りっしゅん)」です。「暦の上では、春がはじまる日」とされます。さて、1年の始まりをどの時期に持ってくるかでスタートが変わります。暑いときがスタートの国も、寒いときがスタートの国もあり、それは各国々の慣習や歴史によるのかも知れません。日本には「元旦」の正月を1年の始まりとする考え方と、同時に「立春」を季節の1年の始まりとする考え方も存在します。干支では、春の「節分(立春の前日)」までは前年生まれの干支としますし、俳句の季語なども、四季を立春からの季節感で分けたりします。暦月(月切り)では、春は正月(1月)・2月・3月で、節月(節切り)での春は、立春から立夏の前日。この場合の1月は立春~啓蟄の前日となります。そして、月切りでは大晦日(12月31日)と元旦(1月1日)の境目が節目です。節切りでは立春(2月4日)を迎えた時間や日が1年のスタートとなります。中国でも日本でも旧暦の日付は月切りによって書かれ、季節感を知るための節切りは日付では何日になるかというような形で補足されます。今日は「立春」、節切りの新しいスタートです。各々が明るく輝かしいスタートが出来ますように祈念いたします。
2023年2月4日


厄払い
 2月3日「節分」ですが、『古事記』などの日本の神話によると、新しい歳には、身の不浄や罪悪・苦厄を祓うために身に着けていた衣服を捨てるという風俗が、古くから日本にあったようです。これが「節分の厄払い」の風俗と結びついて、節分の日に自分の衣服を街路に棄てることで厄を祓ったようです。さらに、こうして捨てた衣服が乞食者への施しとなることから、やがて、自分の年齢の数の銭を包んで路地に落とすことにもなりました。かつて、天皇は御年の数だけの豆と鳥目〔ちょうもく=銭〕とを包んだものを撫物〔なでもの=厄払いのために身の厄を移して捨てるもの〕を、勾当内侍〔こうとうのないし〕に渡し、勾当内侍は後を顧みないようにしながらこれを持って退くと記載があります。このあたりが年齢の数だけ豆を食べるという風俗に繋がったそうです。(なお、「勾当内侍」とは掌侍〔ないしのじょう=内侍の三等官〕の首位で、「長橋局」などとも呼ばれ、奏請や伝宣を司った女官のことです。)また、「節分」に清めのそばを食べ、晴々しく「立春」を迎えるところもあります。これを「節分そば」と言うそうで、地域によっては、「節分そば」を「年越しそば」といい、「大晦日そば」と区別しているようです。
2023年2月3日



 2月3日は節分です。「節分」では、鬼に向かって豆まきをする風習がありますが、豆を打ちつけられる鬼は赤鬼、青鬼、黒鬼で、赤鬼は、満面朱をおびて怒りにたける姿の赤鬼、欲の亡者となって血も涙も無い青鬼、そして、愚痴で人を疑い、嫉妬深く腹黒い黒鬼です。桃太郎の家来となった、犬は赤鬼を、キジは青鬼を、猿は黒鬼を退治します。なぜ、そうなのでしょうか。怒りの気持ちを和らげる慈しみの動物は犬であり、欲の反対は施すことになります。雉は危険があると自分の命を捨てて我が子を守ります、勇気のある動物の象徴が雉です。さらに、愚痴の反対は正しい智慧で、智慧のある動物の象徴は猿です。仏教では、煩悩を通俗的に鬼と呼んでいます。鬼が島に住む鬼たちは、実はそれぞれの心の中に現れることがあります。赤・青・黒の三匹の心の鬼を追い出して、清く正しく、美しい心でありたいと願いましょう。
2023年2月2日


如月
 2月の和風月名は「如月(きさらぎ」」です。如月の由来は、もっとも有力な説は、「衣更着(きさらぎ)」が転じた説で、衣更着には、厳しい寒さに備え重ね着をする季節(衣を更に重ねる)という意味があります。ほかにも、陽気が更に来る月だから「気更来(きさらぎ)」になった説、春に向けて草木が生えはじめるから「生更木(きさらぎ)」になった説があります。如月には、さまざまな別名・異称があり、いくつか紹介すると、初花月(はつはなづき)年が明けて最初に咲く梅の花を「初花(はつはな)」といい、梅の花が咲く月なので「初花月」と呼ばれます。仲春(ちゅうしゅん)陰暦では1月から3月が春で、陰暦2月の如月は春の真ん中にあたるため「仲春」と呼ばれます。同じ理由で「仲の春(なかのはる)」「中の春(なかのはる)」とも呼ばれます。雪消月(ゆききえづき)1月に残っていた雪も2月には消えるので「雪消月」と呼ばれます。雁帰月(かりかえりづき)冬に日本へ渡ってきた雁が、春にシベリアへ帰るため「雁帰月」と呼ばれます。そのほかにも多種の別名・異称があります。
2023年2月1日


豆知識
 2月3日は「節分」です。幼稚園でも2月3日に「豆まき」を行い、豆の力で、自分の中の弱虫や泣き虫の鬼を追い払います。4日「立春」の新しい年回りが始まる前日に幼稚園や自分の中を清め祓い良い一年としたいものです。さて、その豆まきの「豆知識」です。
1、福豆には、「まめ(健康)に過ごせるように」との願いが込められていて、自分の年齢の数だけ豆を食べると、1年間病気にならず健康に過ごせます。
2、厄年の人は、早く1年が過ぎるようにと豆を1つ多く食べましょう。
3、豆まきには、生の豆でなく、炒った豆を使います。それは、厄を払い厄をしょった豆から(厄・災難の)目が出ることがないようにという意味からです。
4、豆(大豆)のカロリーは、100gで417kcalだそうです。結構ありますね。
5、福豆は炒った大豆が普通ですが、北海道などでは落花生などを撒きます(大豆よりも回収し易く、殻ごと撒くため地面に落ちても食べられるからだそうです)。
6、掛け声は通常「鬼は外、福は内」ですが、鬼を祭神または神の使いとしている神社では「鬼は外」ではなく「鬼も内(鬼は内)」とし、「鬼」の付く姓(鬼塚、鬼頭など)の家で「鬼は内」の掛け声があるようです。
2023年1月31日


春香うど
 「春香うど」をたくさん頂きました。“那須の春香うど”というブランド名で販売されている那須地方の「うど」で、この品種は、生でも食せるほどの柔らかさとシャキシャキとした食感が特徴です。また、うど独特の香りも強く、豊かな風味が楽しめます。JAなすの管内(大田原市・那須塩原市・那須町)は全国でもトップクラスのうどの生産量を誇る産地で、12月から収穫が始まり、4月ぐらいまで出荷され、「春香うど」はそのブランド「うど」です。この「うど」は独特の香りが特徴で、灰汁が少なく食べやすいのが特徴!芳醇な香りの春告げ野菜、那須の大地から春の贈り物です。
2023年1月30日


恵方巻
 節分に「恵方巻き」を食べる習慣が全国的に広まっていますが、この恵方巻の起源は、江戸時代末期から明治時代初期にかけて、大阪・船場の商人による商売繁盛の祈願事として始まったといわれます。当時使われていた旧暦では、立春の前日の「節分の日」は大晦日にあたり、前年の災いを払うための厄落しで、年越しの行事として行われていました。また豊臣秀吉の家臣・堀尾吉晴が、偶々節分の前日に巻き寿司のような物を食べて出陣し、戦いに大勝利を収めたという故事を元にしているという説もあります。その他にも恵方巻の発祥地の候補には、和歌山(紀州)、滋賀(近江)等がありますが、いずれも確かなものではないようです。いよいよ節分を迎えますが、今年の恵方は、「南南東やや南」ですので南南東を向いて恵方巻を頂きましょう。
2023年1月28日


恵方
 この時期よく、今年の「恵方(えほう・あきのかた)」を尋ねられます。「歳徳神(としとくじん)」は方位神の一つで、その年の福徳を司る吉神です。その歳徳神の在する方位を「恵方(えほう、吉方、兄方)」、または「明の方(あきのかた)」と言い、その方角に向かって事を行えば、万事に吉とされます。本命星と恵方が同一になった場合は特に大吉となりますが、金神などの凶神が一緒にいる場合は凶方位になります。かつては、初詣は自宅から見て「恵方」の方角の寺社に参る習慣があり、これを「恵方詣り」と言いました。2023年の恵方は南南東やや南が「歳徳神の在する方位」(すなわち恵方)に当たります。
2023年1月24日


向春
 大寒(1月20日)を過ぎ、間もなく節分で、「立春」(2月4日)は間近となり、暦の上では春に向かいます。寒中にあって、まだ吹く風は冷たいですが、梅の花がそこかしこで咲きだし、福寿草の黄色の花が太陽に向かって咲いている姿に、春の訪れの近いことを視覚にも感じられます。春は近しです。インフルエンザのほかに、胃腸炎の流行もまだまだ気になりますが、健康に留意し、北風に負けず、元気に過ごしましょう。
2023年1月22日


大寒
 1月20日は二十四節気の一つ「大寒」です。このころ、寒さが1年のうちで最も厳しいと言われますが、昔から「大寒生れの卵は滋養に富んでいるので、食べると健康に暮らせる」と言われています。「大寒」中には、「鶏始乳」という鳥が卵を抱き始める時候が有り、その頃の卵は「生気に満ち溢れている」と考えられ人気が有ります。最近人気の風水でも、「大寒の日の卵を食べると、金運が上昇する」と言われており、大寒生まれの卵は人気急上昇です。卵を食べて、健康で、運気も上がり、インフルエンザもはね返して、寒さの中でも元気に過ごしたいものです。
2023年1月20日


大寒水
 1月20日は「大寒」。『暦便覧』では「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」と説明していて、寒さが1年のうちで最も厳しくなるころです。遥かに見える那須の山々も、厳寒に氷ついて見えます。さて、「大寒の朝の水は1年間腐らない」と云われ、元気のエネルギーに満ちた活力水で、容器などに入れて納戸に保管する家庭が多いそうです。「大寒」が暦の上では寒さのピークですから、これから寒も緩んで、春に向かうことになります。活力の湧く「大寒水」を飲んで、活力を漲らせ、みんなが寒さに負けず元気に過ごして欲しいと願います。
2023年1月18日


どんと焼き
 15日は小正月。15日や16日には、あちらこちらで「どんど焼き」が行われますが、「どんと焼き」は、「さいとやき」とも言われ、野外で門松・竹・注連縄(しめなわ)など新年の飾り物を集めて燃やす行事で、参加された方も多いことでしょう。「どんと焼き」の火で焼いた餅や団子を食べるとその年、病気をしないで健康に過ごせるとか、書き初めの紙をこの火にかざして高く舞い上がると書道が上達するといいわれます。街中では観ることも少ないでしょうが、郊外の田んぼでは、未だに方々で見かけることが出来ます。今日や週末に行われる地区もあるようです。こうした行事に参加することは、子どもたちにとっては大きな楽しみでしょうから、参加してみましょう。「黒こげの 餅見失ふ どんとかな」(犀星)
2023年1月16日


上元
 明日1月15日(陰暦正月15日の称)は三元の一つ、「上元(じょうげん)」です。7月15日を中元、10月15日を下元といいます。上元(1/5)、中元(7/15)、下元(10/15)、この三つを合わせて「三元」と言い、中国伝来の暦法では「年の折り目の日」とされた日で、道教の祭日でした。これら季節の節目には贈り物をするという習慣がありましたが、現在ではお中元という夏の贈り物だけが残っています。もともとはお上元やお下元というのもあったそうです。そして、この日に「小豆粥」を食べるとその一年中の疫病が避けられると言われていますので、是非試してみて下さい。
2023年1月14日


小正月
 1月15日には、「小正月(こしょうがつ)」を迎えます。元日の「大正月」に対して言うもので、「女正月」、「十五日正月」などとも言います。「女正月」の呼称は、女性は正月中とても忙しくて、ようやくほっと一息ついたり年始回りを始めたりできるようになるのが、この15日頃だという事なのだそうです。古来民間では、この「小正月」が本来の年越しであったということで、郷土色豊かな行事や、しきたりが、一年の中でもっとも多い日になっています。餅花、繭玉といって、柳や水木の枝に餅を花のように付けたものを、米や繭の豊作を祈って座敷に飾ったり、また、削り花、削り掛けといって、竹柳の枝先をササラ状にして、稲の穂垂れの様子をかたどった物を、門前や家の中に吊るしたりしますが、最近はあまり見かけなくなりました。
2023年1月12日


成人の日
 1月9日は「成人の日」で、成年になった青年男女を祝い励ます祝日です。もとは1月15日でしたが、2000年(平成12年)に「ハッピーマンデー」が施行され「成人の日」が1月の第2月曜日になりました。ちなみに、「体育の日」も同じ2000年に施行され10月の第二月曜日になり、2003年(平成15年)には「海の日」と「敬老の日」もハッピーマンデーが施行されています。今年最初の3連休となりました。
2023年1月9日


七草粥
 正月7日で、今日は「七草がゆ」を頂くご家庭も多いことでしょう。「春の七草」は、「セリ、ナズナ、ゴギョウ(母子草)ハコベラ、ホトケノザ(田平子)、スズナ(かぶ)、スズシロ(大根)」の七種。この「七草がゆ」には優れた効用があります。
1)「セリ」は、鉄分が多く含まれているので増血作用が期待できます。
2)「ナズナ」は熱を下げる、尿の出をよくするなどの作用があります。
3)「ゴギョウ」には、せきやたんを止め、尿の出をよくするなどの作用があります。
4)「ハコベラ」は、タンパク質が比較的多く含まれ、ミネラルそのほかの栄養に富んでいます。
5)「ホトケノザ」は、体質改善全般。
6)「スズナ」には、消化不良の改善。
7)「スズシロ」にも、スズナと同じく、消化不良の改善。
と、正月のごちそうで疲れた胃をいたわったり、緑の少ない冬の栄養源として、ビタミンを補給する意味があります。
2023年1月7日


小寒
 1月6日は、「小寒」を迎えます。寒さが最も厳しくなる時期の前半で、『暦便覧』では「冬至より一陽起こる故に陰気に逆らふ故、益々冷える也」と説明していて、この日から節分(2月3日)までを「寒(かん。寒中・寒の内とも)」と言い、この日を「寒の入り」とも言います。冬の寒さが一番厳しい時期となり、今日から寒中見舞いを出し始めます。
2023年1月5日


水仙
 正月三ケ日が過ぎましたが、冬休みはまだ続きます。今日1月4日の花は「水仙」(すいせん)です。ヒガンバナ科の多年草で、地中海沿岸が原産。古くシルクロードを通って東アジアに渡来し、日本の暖地海岸にも広く自生化しています。その名前は、「清らかな姿と芳香が仙人のよう」なので、「水仙」と呼ばれていますが、学名の「ナルキッスス」は、この花に姿を変えたギリシャ神話の美青年「ナルキッスス」に由来していることは有名です。花言葉は「自己愛」です。自分を愛し、自己を大切にすることも大切ですが、みんなと仲良く、互いを尊重する生き方はもっと大切です。
2023年1月4日


福寿草
 1月3日の誕生花は、「福寿草(ふくじゅそう)」です。花言葉は「幸せを招く」です。「福寿草」は、キンポウゲ科の多年草で、アジア北部に分布し、日本の山地にも自生していて、大変に縁起のよい名称と、花の少ない時期に咲くのが珍重されて、正月用の花として広く栽培されています。新春にふさわしい花だと思います。属名はアドニスといい、ギリシャ神話に登場する美の女神・アフロディテに愛された美青年アドニスにちなんで名づけられました。貴家各位の福寿を祈念いたします。
2023年1月3日


初夢
 1月2日の夜から1月3日の朝に見る夢のことを「初夢」といいますが、「初夢」は新年に見る夢で、その年の運を占います。初夢を見る日は地方によって違い、1月1日の夜から1月2日の朝に見る夢を初夢と言うところもあります。初夢で見ると縁起の良い物として、「一富士(いちふじ)、二鷹(にたか)、三茄子(さんなすび)」があり、一番に富士山の夢、二番目に鷹の出てくる夢、三番目になすびが出てくる夢を見ると縁起がよいとされています。これには色々な説がありますが、徳川家康の好きな物が、一番目に富士山、二番目に鷹狩り、三番目に初物のなすであった事から生まれた言葉だと言われています。一年の始まり正月ですから、いい夢を見たいものです。
2023年1月2日


1月1日
 新年明けましておめでとうございます。
 昨年はコロナ禍の中、衛生面や環境面に配慮して、制限の多い年でしたが、今年もしっかりと感染症対策を行い、安心安全を心がけ平穏な生活を図り、一層の山門の発展と充実に努め精進して参ります。
 今後ともご理解ご協力をお願い致します。
 今年がみなさまにとりまして より佳い一年となります様、ご祈念申し上げます。
 令和五年 元旦
     長栄山 全趙寺 住職・黒田光泰 九拝
2023年1月1日

長栄山全超寺 住所:〒324-0051栃木県大田原市上石上西7
URL:hikari-k.ed.jp/zenchoji Eメール:zenchoji@hikari-k.ed.jp
曹洞宗長栄山全超寺
本サイト内の文章・画像の無断転載(引用を含む)はご遠慮下さい。
Copyright © 2007-2023 Zenchoji Temple. All rights reserved.