参 同 契 竺土大仙の 心、 東西密に 相附す、 人根に 利鈍あり、 道に 南北の 祖なし、 霊源明に 皓潔たり、 支派暗に 流注す、 事を 執するも 元これ迷い、 理に 契うも 亦悟にあらず、 門門一切の 境、 回互と 不回互と、 回してさらに 相渉る、しからざれば 位によって 住す、 色もと 質像を 殊にし、 声もと 楽苦を 異にす、 暗は 上中の 言に 合い、 明は 清濁の 句を 分つ、 四大の 性おのずから 復す、子の其の母を 得るがごとし、火は 熱し、風は 動揺、水は 湿い地は 堅固、 眼は 色、耳は 音声、鼻は 香、舌は 鹹酢、しかも 一一の法において、根によって 葉分布す、 本末すべからく 宗に帰すべし、 尊卑其の語を 用ゆ、 明中に 当って 暗あり、 暗相をもって 遇うことなかれ、 暗中に当って 明あり、 明相をもって 覩ることなかれ、 明暗おのおの 相対して、 比するに前後の歩みのごとし、 万物おのずから 功あり、 当に 用と 処とを言うべし、 事存すれば 函蓋合し、 理応ずれば 箭鋒さそう、 言を 承てはすべからく 宗を 会すべし、みずから 規矩を 立することなかれ 触目道を 会せずんば、足を運ぶもいずくんぞ 路を知らん、歩をすすむれば 近遠にあらず、 迷て 山河の 固をへだつ、 謹んで 参玄の人にもうす、 光陰虚しく 度ることなかれ。 (漢和対)
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