宝 鏡 三 昧 如是の法、仏祖密に附す、汝今之を得たり、宜しく能く保護すべし、銀盌に雪を盛り、明月に鷺を蔵す、類して斉からず、混ずるときんば処を知る、 意言に在ざれば、来機亦赴く、動ずれば窠臼を成し、差えば顧佇に落つ、背触共に非なり、大火聚の如し、 但文彩に形せば、即ち染汚に属す、夜半正明、天暁不露、物の為に則となる、用いて諸苦を抜く、 有為に非ずといえども、是れ語なきにあらず、宝鏡に臨んで、形影相い覩るが如し、汝是れ渠に非ず、 渠正に是れ汝、世の嬰児の五相完具するが如し、不去不来、不起不住、婆婆和和、有句無句、ついに物を得ず、語未だ正しからざるが故に、重離六爻、偏正回互、畳んで三と成り、変じ尽きて五と為る、 荎艸の味の如く、金剛の杵の如し、正中妙挾、敲唱双び挙ぐ、宗に通じ途に通ず、挾帯挾路、錯然なるときんば吉なり、犯忤す可からず、天真にして妙なり、迷悟に属せず、因縁時節、寂然として昭著す、 細には無間に入り、大には方所を絶す、毫忽の差い、律呂に応ぜず、今頓漸あり、宗趣を立するによって、宗趣分る、即ち是れ規矩なり、宗通じ趣極まるも、真常流注、外寂に内搖くは、繋げる駒伏せる鼠、 先聖之れを悲しんで、法の檀度と為る、其の顛倒に随って、緇を以って素と為す、顛倒想滅すれば、肯心自ら許す、古轍に合わんと要せば、請う前古を観ぜよ、仏道を成ずるに垂んとして、十劫樹を観ず、 虎の欠けたるが如く、馬の馵の如し、下劣あるを以って、宝几珍御、驚異あるを以って、狸奴白牯、 羿は巧力を以って、射て百歩に中つ、箭鋒相い値う、巧力なんぞ預らん、木人まさに歌い、 石女起って舞う、情識の到るに非ず、むしろ思慮を容れんや、臣は君に奉し、子は父に順ず、順ぜざれば孝にあらず、奉せざれば輔に非ず、潜行密用は、愚の如く魯の如し、只能く相続するを、主中の主と名づく。 (漢和対)
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