・・・・・・平成26年3月・・・・・・

懺 悔さんげ
 お釈迦様は、『四十二章経』にこう示しています。
 「人がいろいろな過ちを犯して、ただちにそれを悔い改め、同じ過ちを二度とくり返さないように心がけなければ、その罪はどんどんと積み重なり、増大していく。それはあたかも、海に水が流れ込んで、だんだんと増えて深くなっていくようなものだ。悪いことをしても、それが善くないことであったと気づきみずから反省し、過ちを悔い改め、善いことをし続けていけば、これまでの罪は日毎に消滅して、ついには道を得ることができる。
 過ちを悔い改め、懺悔するだけでは罪は消えません。大切なことは、「善いことをし続ける」ことです。罪を消滅させるためには、善い行いを積み重ねる必要があります。
じた『修証義』第二章「懺悔滅罪」には、「懺悔の功徳」について、「この功徳能く無礙の浄信精進を生長せしむるなり」(懺悔の功徳は不思議な力を持っています。その力によって、私たちは何一つこだわりのない真の信心を得ることができ、仏の道に精進することができるのです。)と、さらには、「浄信一現するとき、自佗じた同じく転ぜらるるなり、その功徳あまねく情非情に豪ぶらしむ」(その力の及ぼすところは、自分の人生を変えるばかりではなく、周囲の人々にも影響を与えてゆく。人は懺悔によって、心が清められ、人間と人間以外のすべてのものにも情愛を注げるようになるのです。 自分の過ちに気づいたら、素直に仏さまの前で「ごめんなさい」と謝ります。隠すことなくすべてをさらけ出し、許しを乞います。そして、善き行動を行い続ける努力が必要です。大変な勇気と、精進が必要ですが、これによって新しい自己を見出し、真実の幸福を歩んでいく一歩となるのです。

合掌


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