・・・・・・平成24年12月・・・・・・
 「成道

 12月8日は、お釈迦さまが真理をさとられた「成道(じょうどう)の日」です。「成道」とは、「仏道の成就」を意味します。 お釈迦さまは、人のもつ様々な苦しみを取り除く道を求め、29歳で出家され、その後、六年間、あらゆる苦行を体験し苦行し続けましたが、苦しみの修行でも、怠惰な生き方でもその道を解き明かすことが出来ないと確信され、菩提樹の下で坐禅を組まれ、身体と心を整えて、12月8日の早朝(未明)に明けの明星を見て、その輝きを機縁に悟りを開かれたといわれます。これを「成道(じょうどう)」といい、仏道の成就です。お釈迦さまのことを「仏陀(ぶつだ)」といいますが、これは「目覚めた人」という意味で、悟りを開かれたお釈迦さまへの尊称です。 お釈迦さまが悟られた内容は、「縁起の法」で、「この世に存在する現象は、様々な原因や条件によって起こり、このもろもろの現象の生起消滅の法則を縁起」と言います。そして、お釈迦さまは、人々の苦しみの原因を取り除くには、正しい行動を繰り返すことによって解決できると確信されました。大地の総てのものが「縁起の法」の中に生きており、「それを自覚して、そのあるべき姿で行じていくことの大切さ」を示されたのです。 『一切衆生に悉(ことごと)く仏性あり』「涅槃経」と示されていますが、「仏性」とは「仏の現れ」です。正しい行いの為されているところに、仏が現れているのです。「仏性」とは、一人ひとりのあり方、生き方を説いているのです。「成道」は、お釈迦さまだけがなしえるのではありません。お釈迦さまの教えに従い、正しい行動を行う中に、仏の道が現れ、仏道が成就されているのです。正しい行いの中には「悟りの花」が咲き、正しい行いを続けていれば「悟りの花」は咲き続けていくでしょう。

合掌


来月も予定しています。光泰九拝
・・・・最新法話

ページ先頭へ

Copyright©2004KoushinjiTemple.Allrightsreserved.