桜前線の北上が例年より早く進んでいます。
4月は誰もが桜の花に心洗われるのではないでしょうか。
そんな4月にふさわしいと、私が思っている言葉を紹介いたします。
「和敬清寂(わけいせいじゃく)」
この言葉は、茶祖と敬われている村田珠光が、一休宗純に禅の心持で茶を点てるようにと示されたことで、「茶道の心」として記した言葉です。
この言葉は、のちの千利休が茶道の基本の心構えとして示されたことで広まっていきました。この「和敬清寂」は、禅や茶道の世界にとどまらず、日本人の求める心を見事に表現していると思っています。 「和」は誰もが大切にしていることでしょう。「和やか」に人と接する。互いに互いを「敬い」尊重し合う。「清らか」な心で日々の生活を送り、とらわれず拘らずに悩みや迷いを離れて「寂かな」日送りが出来ますように・・・。
また、「和」の心があれば、互いを「敬う」心が自ずと生まれます。「清らかな」心もそこから生じて、「寂」に至るでしょう。この四つの文字はみな結びついています。
何度も法話の中でこれまでも示して参りましたが、実践しなければ何にもなりません。実践のなかにしか、真実の出現は無いのです。
この言葉が実現できるよう、桜を眺めながら自分に言い聞かせてみました。
合掌 |
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