園長日記

 「春休み」

平成20年3月25日(火)

   
 

  昨日は修了式。今日から春休みに入ります。園児に終了証書を渡し、「いよいよ4月からは新しいバッジを着け、一つ大きいお兄さんお姉さんになって、また元気に幼稚園で遊びましょう」と約束をしました。桜の咲く頃、幼稚園に明るく元気な子供たちの声が響くことでしょう。一年間での子どもの成長は著しいものがあります。身体も大きくなりますが、語彙も増え、理解力や判断力も育っています。集団生活の中で、協調性や譲り合い、リーダーシップなど様々な成長が感じられます。

  春休みを前に、子どもたちにお願いをしました。「みんなが元気でいられるのは、沢山の人のおかげだから、ありがとうと言える人になって下さい」と。食事を作ってくれたこと、手を引いてくれたこと、荷物を持ってくれたこと、親切にしてもらったら「ありがとう」って口に出して言いましょうと。修了式でも、子どもたち全員と「ありがとう」を7回大きな声で言いました。

  幼稚園は春休みになりお休みですが、各ご家庭ではどうかこのお願いを、子どもたちに日々実践させるよう協力して戴きたいと思います。親子で互いに「ありがとう」と口に出して言って欲しいと思います感謝の心が一番育つのは、家庭の中です。物を大切にする心、いたわる心、思いやる心がそこから育ちます。さらには、つよい心、がんばる心、向上心も育つでしょう。

  「ありがとう」については、1月28日にも書きましたが、「ありがとう」は「有ること難し」です。今あること、自分の存在の尊さに子供なりに気づき、自分も大切、他人も同じように大切な存在なのだと解って欲しいと願います。「ありがとう」と何千何万回と唱え続けて、人生が好転した人の話を聞きますが、本当だと思います。「ありがとう」は全てを受け入れることから始まるからです。全てが自分持ちだとしたら、自分が変われば回りも変わるからです。

  今朝、スキーモーグルの上村愛子選手が言ってました。「今年こんなに強くなったのは、技術が上手くなったからではなく、精神面が安定したからだ」と。「ストレスやプレッシャーは外からではなく、自分の内から出ることに気づいた」からだと。自分の気持ちが変わって、自信がつき、心と体が安定し、技術面でも強い力を発揮できる様になったのだと。心の安定が大切なのでしょう。「ありがとう」は魔法の言葉です。自分が変わり、回りが変わる魔法の言葉です。

 
 


 「お日さん、雨さん」

平成20年3月19日(水)

   
 

  卒園式が終わり、年長児の居ない幼稚園は淋しく感じられます。でも、年中の星組の子供たちが、少ししっかりしてきたような気がします。気がするではなく、確実に成長しているのですから・・

  今日はこれから雨になるようです。この時期の雨は、まさに恵みの雨です。土埃や花粉を鎮め、大地、田畑を潤してくれます。自分はこの時期、花粉症で苦しんでいるので、雨はうれしく感じられます。

  金子みすずさんの詩に「お日さん、雨さん」というのがあります。

  ほこりのついた しば草を 雨さんあらって くれました。
  あらってめれた しば草を お日さんほして くれました。
  こうしてわたしが ねころんで 空をみるのに よいように。


雨のあとのお日さまは気持ちが良いものです。
  俗に「お天気屋さん」と言われる人がいます。昨日はニコニコ、今日はブスブス。その時の気分しだいで、晴れたり曇ったり、笑ったり怒ったりする人のことです。
こうゆう人は、全てのことを自分のモノサシではかっているのです。自分に都合の良い時は満足で、都合が悪いと不平・不満が出てきます。
  お天気は、人間の都合には目もくれず、晴れたり曇ったり、風が吹いたり。人間は、だまって、それを受け取るほかはないのです。しぶしぶ受け取るのか、笑顔で受け取るのかで、その日の過ごし様も違うし、人生の内容も違ってくるでしょう。

  雨は必要です。そして、いいものです。雨の後は、晴れるからいいのでしょう。晴れたら、またそれを喜びたいものです。すべては「いただきもの」と思うと、晴れても降ってもうれしいはずです。 金子みすずさんは、「雨さん」「お日さん」が自分の為に、そうしてくれたと言っています。ここが大切なのでしょう。「雨さん」「お日さん」を友達にしているから、こうした詩が生まれたのだと感じます。

  すべてを受け入れ、それを感謝できたらと思いますが、そこが人間のモノサシ・・・時々は歩みを休めて、この詩を味わいたいものです。

 
 


 「 なんくるないさ 」

平成20年3月16日(日)

   
 

  昨年の春休みに、幼稚園の職員と沖縄に行きました。日頃の行いの悪さからか、雨と曇りで気温が低く海には入れませんでした。でも、観光中は雨もなく、食べ物も美味しくて3日間楽しんできました。

  沖縄の方言に「 なんくるないさ 」というのがあって、この言葉が大変気に入ってその言葉の書かれたTシャツを買いました。「なんくるないさ」とは、なんてことないさ、なんとかなるさという意味ですが、沖縄の環境に合った言葉だと感じました。台風の上陸は多いし、労働賃金は安いし(個人所得平均は日本の最低)、米軍の問題もあるし苦労は多いと思います。でも、沖縄の人たちは、それを「なんくるないさ」と元気に跳ね返して生きています。

  ちょっと前の映画で「涙(なだ)そうそう」がありました。主演の長澤まさみの大ファンで・・・、苦境にも懸命に生きる姿と兄妹(?)愛が、沖縄らしく描かれていて、感動しました。その映画にも「なんくるないさ」の言葉は何度も出てきましたが、前向きに明るく発せられたその言葉は、苦境の中でも前に向かい、自分を励ます言葉として深く心にしみました。

  自分自身、ここ数年は、幼稚園の建設などで忙しく落ち着く暇があまりありません。もろもろ大変なことが多いのですが、元来楽天家なので、いっそう「なんくるないさ」の心持ちで頑張っていきたいと思います。生きていると、いいことよりも、悲しいことやつらいことの方が多いかもしれませんが、後ろ向きにを悔いてばかりいないで、前を向いて「なんくるないさ」と明るく生きていきたいものです。

  明るい家庭では、明るい子どもが育ちます。くよくよした家庭では、くよくよした子どもが育つでしょう。親ががんばっていると、ガンバリ屋の子どもに育つでしょう。親が前向きに生きていれば、子どもはあきらめずに努力することを学ぶでしょう。家庭でも、家族が支え合って「なんくるないさ」で苦境を乗り越えて下さい。頑張ってると、きっとブルーバードが現れるでしょう。必ず明るく輝かしい未来がその先にあると信じて・・

  卒園しても、明るく前を向いて進む心をいつまでも持ち続けて欲しいと願います。「ありがとう」の心を持ちながら・・そして、それを支えるのは、家庭環境だと思います。

 
 


 「 主体性 その2」

平成20年3月11日(火)

   
 

  「自由」という字は、「自らに由る」と書きます。他人に由らないで自分自身で判断し選択することです。ですから、「自由」は自分で自分が制御、抑制でき、ブレーキをかけることができることで、自由奔放とか勝手気ままとは正反対の意味をもっているものです。「自由」には他人のせいにすることが出来ない自己責任がついて回るのです。自由とは、まさしく主体的に生きることだと思います。

  これは、本で読んだ話で、自由と責任を示したお話です。

ドイツ人の母親 「どうして子供たちに『朝だから起きてちょうだい』と頼んで、起きてもらうのですか」
日本人の母親 「では、お宅ではどうしているのですか」
ドイツ人の母親 「うちでは、自分自身で起きます」
日本人の母親 「でも、寝過したらどうしますか」
ドイツ人の母親 「それは自分の責任だから、寝過しても他人のせいにはできません。寝るのも起きるのも本人の自由ですから」

「自由」は自分が判断して選ぶことですから、起きようが寝ていようがその後の責任は自分が持つのです。
「お願、起きてちょうだい」と日本人の母親が子供に言うことも愛情の一つだと思いますが、それは、自由と責任を教えることにはなりません。子どもに責任を全うさせるためには、起こしたくても起さない。「起こさない」ことは、母親としてつらいことでしょう。しかし、子どもは、言葉で教えるよりも、経験しながら覚えていくものです。子どもが主体性を持って責任の中で判断する力を育てて欲しいと願います。日々の生活の中、環境の中で子供は育っていきます。環境の中心は人間です「人的環境」ですから、心してその役割を果たさなければと思います。

 
 


 「 主体性 その1 」

平成20年3月10日(月)

   
 

  8日に、ひかりFCの家族会が開催され、家族みんなでサッカーを楽しみました。子どもVSお母さんチーム、お母さん同士のゲームなど楽しく熱く汗をかきました。父親同士のゲームに私も参加しましたが、少しガンバリすぎて今日は身体があちこち痛いです。運動の翌翌日に疲れが出るのは、やはり歳のせいでしょうか、、

  園長はサッカーばかりに力を入れてると、過日バレエ教室の保護者に言われました。そう思われるような行動があったから、そう言われたのでしょう。気を付けます。幼稚園では、サッカーやバレエ、体操教室などの課外活動があり、その活動を通し子どもたちの主体性が育っていると感じています。友達やルールのなかで自ら考え、自ら判断し、自ら責任を負い、身体と心が育っていくのです。

「人格というのは主体性をもった人間」と言う意味があります。人間とは、主体性をもって生きることだと思います。

  主体性を育てるために、気を付けてほしいことがあります。親が子供の言いなりにしたいことをさせ、したくないことをさせないでいることが無いように。「したい性」を育てると「主体性」は育ちません。「ゆ」の文字を大切にして下さい。「したい」と、「しなければならないこと」または「してはならないこと」がある時、プライオリティ(優先事項)をどちらに置くかを判断するのです。
  今、何をすべきか、何を優先して行うべきかを考え、判断し、決断するのです。サッカーを通して子どもたちはその判断能力を高められると、私は感じています。そこで、主体性も育っていくと思っています。そう言う意味からも、ひかり幼稚園では、年長児にサッカーを体験させます。サッカーを通して主体性を培ってもらえたらと願っているのです。もちろん、サッカーだけが主体性を育てるスポーツではありませんが、不思議とどの子もサッカーボールを楽しそうに蹴っています。おそらく、ボールを蹴るという欲求が成長発達の過程であるのだと思います。一人でボールを蹴って楽しみ、次には皆で楽しむ。皆でするとルールや我慢も学びます。上手くなりたいから練習もするし、試合に勝ちたいから協力や助け合いも学びます。その中で、主体性が確かに育っているのです。

 
 


 「 あなたはだんだんきれいになる」

平成20年3月5日(水)

   
 

  高村光太郎の詩集『千恵子抄』にこんな詩があります。
  「をんなが付属品をだんだん捨てると  どうしてこんなにきれいになるのか
  年で洗われたあなたのからだは  無辺際を飛ぶ天の金属  ・・・」

  女性が付属品をひとつひとつ捨ててゆくと、だんだんきれいになるんだそうです。
  私たちは(ある意味)無理やり付属品を付けています。生まれてきたときには、何一つ身に付けてないのですから。

  人間はみんな飾りたがります。装飾品だけでなく、地位や肩書なども。でも、高価なものをたくさん身につけたからといって、その人が立派になったわけじゃないし、きれいになるわけでもないのに・・・
  この詩からすると、付属品を付ければ付けるほど、だんだんきれいじゃなくなるということになります。

子どもたちは、素直で純粋です。子どもたちを見ていると、この詩の言葉が身にしみます。でも、自分としては、無理のない装飾は、楽しみの範囲で無理がなければ賛成です。 お母さんが、きれいにしていると、子どもたちも身だしなみとか清潔とかが身に付くそうです。何にも構わないでいると、子どももそういう配慮が育たないそうです。お母さんという環境が、子どもに与える効果は一番です。
自分を飾ることは、個性としての自己主張だと思います。何事も、ほどほど、無理なく楽しみたいものです。

 
 


 「 アフロディテ(Aphrodit) 」

平成20年3月4日(火)

   
 

 ヴィーナスのお話です。地中海のキプロス島は、愛と美の女神・アフロディテ(ローマではヴィーナス)が海中より最初に上陸した島です。
  その島の王・ピグマリオンは、女神・アフロディテを心に想います。王は、大理石でアフロディテのような美しく聡明な、自分の理想とする女性像を自ら掘り上げました。そして、この石像に命を与えて欲しいとひたすら女神に願いました。王の一途でひたむきな願いに、女神はその願いを聞き入れ、石像に命を与えました。 王は、その女性にカラティアと名をつけ、王の妻として迎え、幸せに暮らしました。


  人が、一途に願う事の素晴らしさと信じる心の不思議さを示した物語ですが、この信じ願うことがもたらす計り知れない効果を、「ピグマリオン効果」といいます。信じ願う心は、不思議な働きをします。

  アメリカの心理学者・ローゼンソールが、実験を行いました。ある小学校に出向いて、知能テストを行い、その後テスト結果とは無関係で、無作為に選んだ、子どもの名前を挙げ、教師に向かって「この子たちは将来、必ず成績が伸びる」と告げました。一年後、再びテストをすると、その名前を挙げられた子供たちは皆、素晴らしい成績を示しました。高名な心理学者の言葉で、その教師はその子供たちの可能性を信じ、学力が伸びることを願ったのです。結果、生徒たちが変わっていったのです。

  幼稚園でも、子どもたちの可能性を信じ、願う心を親や教師が持てば、不思議な力がはたらいて、子どもたちを大きく成長させてくれるのではないでしょうか。願い信じる心こそが、不思議な力を与えてくれて、人を変え、未来を変え、人生を変えるのではないでしょうか。

  信じ願うことがもたらす計り知れない力を『願力不思議(がんりきふしぎ)』と言います。もうすぐ年度が変わります、子どもたちが健やかに康らかに成長することを願います。

 
 


 「 星を見る 」

平成20年2月29日(金)

   
 

  少しづつ春の気配が感じられます。今日は第二ひかり幼稚園のPTA会長の高宮さんのお店(あわや生花店)で、菜の花を買いました。植え替えて、ひかり幼稚園の入り口に飾りました。春の気分です。
  春めいてきたので、健康管理を兼ねて、夜、散歩を始めました。この時期、暖かくなったとはいえ夜風はまだ冷たく、空気も澄んでいます。お蔭で夜空の星がきらめいて見えます。

  昨日、大田原市教育委員会の生涯学習委員会があり、委員として出席いたしましたが、そこでことしオープン予定の天文観測所の説明を受けました。ふれあいの丘に設置され、有料で使用させるそうです。パンフレットの原案を読みましたが、楽しみな施設が出来たと今後の活動に期待しています。
 さて、皆さんは、「星を見ますか」それとも「星を眺めますか」?
  「星を見る」というのは、「星を眺める」というのとは違います。自分は、見慣れた夜空に興味関心があまり無いので「眺めて」ます。星に興味があれば、目を見張って星を「見る」のです。年を重ね、経験を重ねてくると新鮮な感性が薄らいでくるような気がします。


幼稚園の子どもたちは、日々の出来事に興味を示します。初めて何かを体験する時の子どもの目線はすごいです。しかし、大人になって、慣れや忙しさなどで、「見る」のではなく「眺める」ことが多くなってしまいます。心に余裕がなくなってきます。野に咲く花に目をとめたり、鳥の声に耳を傾けたり、夜空の星に目を見張ったりすることが少なくなってしまいます。季節の移ろいにも、鈍感になってしまいます。
  「忙」とは、「心を亡くす」と書きますが、「忙中に閑あり」の心持ちで、少し、子どものような目線を持ちたいと思いました。

 
 


 「 プライオリティ(priority) 」

平成20年2月26日(火 )

   
 

昨日保護者の方よりメールを頂きました。内容は、「卒園して小学校に進学するので、部屋の整理をして、勉強机をいれたい。でも、思い出のものを処分しなければならないのは、子どもにも悲しいこと」とのことです。

  空きスペースがたくさんあって、保存できればよいのでしょうが、そうはいきません。あれもこれも残せないのです。何が必要で、何が必要で無くなったのかを子どもと話し合いながら整理するとよいと思います。話し合いながら整理することは、思い出の整理と判断・決断であり、納得を伴います、また「片付け」を工夫できる様にもなるでしょう。自分自身、たまに整理をしますが、捨てられないもの(特に写真など)が沢山あります。でも将来を考えて不必要なものは整理しなければなりません。

  これから先、何が必要になってくるのかを考え、将来の想定を話し合うことも大切でしょう。物事は予定通りにはいきませんが、ある程度の見通しを立てて、整理する必要もあるでしょう。小学生になって、机に向かう必要があれば、勉強机がいります。そのために何を優先すべきかを、話し合い判断するとよいと思います。そこには、本人の納得・理解がなけらばなりません。あれもころも総ては出来ないのですから、優先順位(プライオリティ)を考えながら、判断していかなければと考えます。

  物事は、横に並べて一度に行うことは出来ないと思います。陸上競技のハードルを越える時は、ひとつひとつ目の前のハードルを越えていきます。何を先ず行うべきか、優先順位を判断することが大切でしょう。就学を前に、子どもたちにもこのことを考えさせる良い機会だと思います。問題に立ち向かう時、何から解決したらよいのかを自分で考えてみる第一歩でしょう。「生きる力」の基礎作りと思います。

 
 


 「 アイ アム サム 」

平成20年2月25日(月 )

   
 

  先日、ビデオショップで少し前の映画のDVDを求めました。「アイ アム サム (I am Sam)」2001年の映画で、主演のショーン・ペンが好演して、アカデミー賞の候補になった作品で、個人的に内容も俳優も大好きなです。もう何度も見ているのですが、また見たくなってしまいましたした。

  7歳程度の知能しかない父親が子育てをするストーリーですが、子どもにとって何が一番大切で、本当に必要なのかを考えさせられます。主人公サムと登場してくる人々の心の変化に思う事がたくさんありました。 子どもは環境の中で成長していきます。環境と言うと、物質的なものと思いがちですが、環境の中心は人間です。人的環境こそが一番重要なのです。どんなに物に恵まれていても、人的な配慮がなければ、健全な成長はありません。子どもの健康な成長を願う心こそ大切でしょう。同時に、その心の中で、実は自分自身も成長していくのです。

  本日、年長月組の子供たちは、お寺のお地蔵さまにお参りします。小学校に進むに当たり、これまで何度もお参りし、無事な成長を祈願してきたお地蔵さまに感謝申し上げ、これから先健やかに成長できるよう改めてお参り致します。この時期、年長児は心も体も育っていてます。このお参りは例年は親子で行っていましたが、今年は子供たちだけで心静かにお参りをしたいと職員一同で考えました。幼稚園での生活もあとわずかです。子どもたちがこれからも元気に明るく、挨拶ができ、人や物を大切に出来る人であってほしいと願います。私も、お地蔵さまの前で子どもたちの健康な成長を心から願いたいと思います。

  子どもの元気な姿は、フィードバックして自分の元気にもなっています。元気を与えてもらっているのは、子どもにではなく、子どもからなのではないでしょうか。育てているつもりで、自分も同時に成長出来ているのではないでしょうか。まだ「アイ アム サム」を見ていない方は、是非ご覧下さい。今さらですが、お勧めです。

 
 


 「 エアルーム 」

平成20年2月20日(水 )

   
 

  中国食材の危険性が指摘されています。スーパーに並ぶ食材の大多数は、輸入食材ですし、今日、純国産の食材のみでは生活ができなくなっていると思います。幼稚園では、食の安全性を重視し、食材にも、調理にも細心の注意を払ってもらっています。食材は、イソヤさん(PTA会長さん)にお願いして安全で安心なものを仕入れています。

  私は、農家の方から、たくさん野菜を頂きます。ありがたく頂戴していますが、みなさん「うちの野菜は無農薬だから」とか「有機栽培」とか言われます。店頭に並んでいる食材は、どことなく製造された製品の様ですが、頂いた野菜には、土がついていたり、虫食いがあったりして、そこがなんとも温かく感じられます。農薬の未使用も大切ですが、バイオ技術による種の変形も心配です。

  雑誌で読んだのですが、アメリカで「エアルーム食材」が流行っています。エアルームとは「先祖伝来の家宝」といった意味で、バイオ技術などを使わずに自然のままのオリジナルな食材です。特に、トマトが流行っていて、アメリカではほとんどのトマトは、バイオ技術を使って大規模農園でつくられ、すぐに真っ赤になったり、甘みを増したトマトがサラダ用に出荷されることが多いそうですが、小さな農家が農産物を直接ファーマーズマーケットに運び込んで売るということも行われ、近年、エアルームトマトはそうしたファーマーズマーケットでよく見かけるようになりました。それが好評なので、大手スーパーも積極的に扱うようになってきたといわれています。種類は3000種類以上あり、大きさも形も違うが特徴は色の多様さにあります。赤、オレンジ、黄色、茶色、しま模様とさまざまな色のものがあるそうです。
  食の便利さを求めることは必要なのかも知れませんが、なによりも優先すべきは安全性でしょう。「食育」の観点からも、気を付けていきたいと思います。

 
 


 「 道得(どうとく) 」

平成20年2月18日(月 )

   
 

  先日15日に「涅槃会」があり、お寺の本堂で子供たちにお話をしました。自分なりに砕いてお話をしたつもりですが、果して、どれほど子供たちの心に伝わる話ができたのかと、反省します。

  「道得(どうとく)」という言葉があります。「道」は言う・説明、「得」は納得できるということで、言いえる・説明できるという意味の言葉です。
  個人的に深く心に刻んだ言葉で、学生時代に恩師の故鎌田茂雄先生(東京大学名誉教授)に、この言葉を教えて頂きました。先生には、修士論文の指導を頂いたのですが、たびたび酒宴に招かれては、いつも「道得」の実践が大切だと指導されました。「本当に分かっているなら、誰にでも説明できる。相手が理解できないなら、それは自分の理解が本当でないからだ」と。今、子どもたちに伝えることの難しさと自分の未熟さを思います。

よく家庭で子供たちに「ちょっと待ってて」と言うことがあると思います。子どもにとって「ちょっと」と言われても、それがどれ位なのかは分かりません。ですから、抽象的な言葉かけでなく、「食事の準備が出来るまで」とか「お洗濯が終わるまで」というように具体的に話した方がいいと思います。「あれ」「それ」、「あれ取って」ではなく、具体的な名詞を用いて下さい。意志の伝達は、明示した方がお互いにとって良いはずです。

  自分自身、「あれ」「これ」といった抽象的な言葉を頻繁に用いてしまいますが、それは自分本位の言葉使いで、相手のことを後回しにしている行動です。以前「言葉遣い」(園長日記10月31日)について書きましたが、言葉こそ「使い」でなく「遣い」、「心遣い」「気遣い」が大切だと改めて思っています。 幼児の成長時期にこそ「言葉」の扱い方は重要です。今後も相手への配慮を心がけて努めていかなければと思いました。

 
 


 「涅槃会」

平成20年2月14日(木 )

   
 

 2月15日は、「涅槃会(ねはんえ)」です。HPの表紙に書いてありますが、園児全員で、お釈迦様に対し、敬意と感謝の心でお参りします。光真寺に、お釈迦様の亡くなられた時の様子を描いた「涅槃図」があるので、その前でお話をし、合掌礼拝を行います。毎年、この日前後にお参りしていますが、この時期は私の話をよく聞いてくれます。絵にはたくさんの人々や動物たちが描かれていて、子どもたちは興味深深です。  その後、幼稚園に戻ってから、お供えしたお団子を頂き、お釈迦様の功徳を味わいます。友達同士でそれぞれの感想を話し合ったりする様子もみられ、それぞれの成長をここでも感じられます。保護者の皆様には、どうかその日の幼稚園での出来事を子どもたちから聞いて、たくさんたくさん子どもたちの話に耳を傾けて欲しいと思います。

 
 


 「習う」

平成20年2月10日(日 )

   
 

  7日と9日に、ひかり幼稚園では「お遊戯会」が開催され、沢山の保護者・関係者に御来園頂きました。お寒い中、ありがとうございました。
  さて、会場での挨拶に述べさせていただいた「習う」ということについて、自分の整理を含めて書かせて頂きます。
  「習う」という文字は、「羽」に「白」と書きます。これは、頭の白い鳥つまり頭にまだ産毛の残っているひな鳥が、羽ばたきの練習をすることだそうです。
  ひな鳥は、初めはおぼつかない不器用な羽使いで、羽を広げるのが精いっぱいです。やがて、少しずつ思うように羽を動かし、羽ばたきの練習ができるようになります。羽ばたきの練習も、何百、何千と繰り返し、どんどん力強くなっていきます。そして、ついに大空を羽ばたくことができるようになるのです。 この様を、「習う」というのです。

 羽ばたきの練習をするのも、羽ばたいていくのもひな鳥自身です。親鳥は、その過程を見守り、外敵から雛を守り、餌を与えます。この「習う」ということは、人間の子育てにも通じます。親は、子どもの成長を、見守り励まし、健康に気を配り、食事に心を配り、育てていきます。その環境の中で、子どもは育っていくのです。

  ここで大切と思っていいることは、「見守る」ことだと信じています。野球が上手になりたい子供には、キャチボールを繰り返し続けます。どんどんボールを投げさせます。一球一球、こうしろああしろとは言わずに、どんどん投げさせます。つい、親ごころで指導したくもなるでしょうが、ちょっと我慢して、子どもに投げ続けさせます。投げているうちに、上手に投げられるようになっていくでしょう。サッカーでも、水泳でも、なんでもそうだと思います。あまり上から干渉するのではなく、見守ることが大切なのです。適切な指導は、必要ですが、干渉し過ぎては逆効果です。
  「習う」のは、子ども自身なのですから、親は子どもを見守り、それを励まし、それを認め、そして子どもの意欲を高めてほしいと考えます。

 
 


 「第二ひかり幼稚園園舎完成

平成20年2月6日(水 )

   
 

   第二ひかり幼稚園の園舎が完成し、検査も終了いたしました。7日にピアノの移動と職員室等に家具が入ります。そして2月11日には引越しとなります。翌12日より全園児の引越しとなり、新園舎での保育が始まります。保護者の皆さん(ひかり幼稚園の方も)どうぞ見に来て下さい。  新園舎が完成しても、まだ旧園舎の解体・整地、体育館への接続工事、預かり保育室の改修工事、バスの車庫建設、園舎エントランス工事、正門工事、2階建園舎の改修工事、さらには幼稚園西側に駐車場用地を購入しましたので、その整備、併せて西側フェンスと通用門工事と、園内の工事は4月上旬まで、外側の工事は8月まで掛かると思います。いっそう安全に留意して、進めていきたいと思います。  近頃、「白髪が増えましたね」と職員に言われ、そう言えばそんな気がします。建設には、準備期間を含め、3年以上が過ぎています。あと少しです。頑張っていきたいと思います。  子どもたちや保護者の皆様には、大変ご迷惑をお掛けしており申し訳なく思っていますが、もう少しですので、ご容赦下さい。
 園舎完成写真

 
 


 「豆まき

平成20年2月2日(土 )

   
 

  2月3日は節分です。そして4日に「立春」を迎えます。幼稚園でも、「立春」を迎えるにあたり、節分の行事「豆まき」を行います。各教室で豆を打ち、教室から鬼(災難やけがの元)を追い払います。また、歳の数だけ豆を食べて、自分自身を清めます。自分の体の中の、泣き虫や弱虫を追い払い、強い子になるようみんな一緒に豆を頂きます。
  子どもの成長にとって、行事との係わりは意義があると思っています。その行事の意味を学び、理解することは知的発達と心の成長におおきな役割を果たすと考えています。幼稚園では、お友達と一緒に取り組むので、互いにがんばり合う(苦手な豆も食べられる)、互いを認め合う、互いをたたえ合う様子も見られます。それぞれのご家庭でも、年間いろいろな行事を行うこととおもいますが、行事活動の中で確実に子どもたちが成長していることを、確認するのではないでしょうか。

PS, 
  2月4日は二十四節季の「 立春 」です。その前日2月3日は「 節分 」です。この節分は、年に4回あります。「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日、季節が春・夏・秋・冬に変わる節目をそれぞれ「節分」と言います。
  しかし、「節分」というと、一般には2月3日の「立春」前日のみを指します。これは、この2月3日が特に大切だからです。一年の暦・カレンダーは12月31日で終わり、1月1日より新年となりますが、自然界の暦は、この2月4日の「立春」が、一年の初日なのです。その中で生かされている人間も、この日が新たなスタートとなります。

 
 


 「 和顔愛語(わがんあいご)

平成20年1月28日(月 )

   
 

  1月の徳目に和顔愛語(わがんあいご)を示しました。和やかな笑顔や相手を思いやる言葉かけは、自分を含め回りをすべて和みの輪でつつんでいくでしょう。

  毎日、幼稚園に園児を迎えに来る方で、とっても素敵なお母さんがいます。いつも笑顔で、挨拶をして下さいます。この方と時々お話をするのですが、話をさせて頂くたびに心が和みます。
  その理由は、この方は、決して人の悪口や批判・非難をしません。回りの人たちや関わった人たちへの感謝の言葉、幼稚園に対しても、担任をはじめ職員への感謝の言葉ばかりを話されます。自分を誇らしげに語ることも無く、自分を卑下することも無く、「ありがとう」「おかげさま」の話を笑顔で素直に話してくれます。「あの時こうして助けてもらった」「こうして力になってもらった」「いつも支えてもらっている」と、いつも感謝の言葉に溢れています。この人の周りには、たくさんの友達が集まってくるでしょう。自分自身、「こうありたい」と思います。

  めったにいませんが、逆に、人の悪口・陰口ばかり口にする人もいます。人の悪口は、聞いていて決して心地よいものではありません。一度目は黙って聞いていますが、二度目は「またか」となり、三度目以後は「もう勘弁して」となります。この人の周りから人々は遠のいていくでしょう。私も近づきたくありません。自分自身、気を付けなければと思います。

  幼稚園では、子どもたちに「ありがとう」を言える人間になってもらいたいと願っています。「ありがとう」は、「有ること難し」です。今あることに対する感謝がこの語源です。
  「ありがとう」は、すべてを受け入れることです。自分に都合が良い事も悪い事も受け入れる。都合の悪い事の方が多い日々と思いますが、それでもその現実を受け止め「ありがたい」「おかげさま」の気持ちで生きていけたらと、このお母さんに学んでいます。この方に接するたびに「自分まだまだ未熟だなあ」と、自分自信の小ささ弱さ、足りなさをつくづく思います。

 
 


 「お年玉募金

平成20年1月24日(木 )

   
 

  お手紙で、「お年玉募金のおすそ分け」お願いをいたしました。皆様には、その趣旨をよくご理解頂きまして、今週はたくさんの募金が寄せられています。衷心より感謝御礼申し上げます。
  また、私がお手伝いさせて頂いている、シャンティ国際ボランティア会(SVA)についての質問もたくさん頂きました。ホームページhttp://www.sva.or.jpをご覧いただければ、活動内容や設立過程、また今後の活動の展開予定なども詳しく分かると思いますので、参照ください。
  この活動は、多くの皆様のご理解とご協力がなければ成り立ちません。一人でも多くの人々に知っていただき、賛同して頂けたらと思っています。今回は、幼稚園を通して募金活動を行いましたが、直接個人での支援・協力も可能です。小さな一人ひとりのお力添えが大きな成果となります。どうかよろしくお願いいたします。
  河口慧海(かわぐち えかい)という人をご存じでしょうか? 昭和20年の頃に亡くなられました。慧海さんは一度、出家してお坊さんになりましたが、のちに還俗しました。チベットの僧侶に化けて、二度もチベットに入って、『チベット旅行記』を書いていた方です。
  その慧海さんのことばです。
この地上を牛の革で覆ったならば  お互い素足でどこへでも行ける  だが、そんなことは、まず不可能だ。
しかし、一人ひとりが、自分の足に、牛の革で作った靴を履いたら、 どこへでもいけるじゃないか。
それは、地上を牛の革で覆ったのと、同じ事ではないか。

この世の中に、争いのない、平和な社会を作るという事は、 到底不可能なことだ。
しかし、人間一人ひとりが、心身とも一切を、人類全てに捧げるという、菩提心をおこすならば、
この世に中は、平和な社会になったのと、全く同じ事ではないか。

小さな心がけ、小さな思い、小さくてもそういう願いを子どもと一緒に考え、実践して頂けたらと思います。

 
 


 「園長研修会

平成20年1月19日(土 )

   
 

  昨日、園長研修会が宇都宮市でありました。平成20年の幼児教育の方向性や県内幼稚園の現況報告などが中心の研修でしたが、最後に外部講師による講演会がありました。講師は、イエローハットの取締役相談役の鍵山秀三郎(かぎやまひでさぶろ)氏でした。氏が毎日毎日、自社や公衆トイレの掃除をしていることは有名な話です。全国500以上の店舗でも、氏の影響で徹底した掃除を日課でおこなっています。鍵山氏の講演は過去に3回拝聴していますが、今回6年ぶりに聞かせて頂きました。75歳になったせいなのか丁寧にゆっくりお話されていました。前回までの内容とそう変るものではありませんでしたが、その信念はさらに力強く、また、ゆったりした話し方のせいかじわっと深く心にしみました。その講演で学んだ内容のいくつかを紹介します。
1) 「私的な判断をせず、公的な判断をする勇気を持つように」
   「私的」とは自分の判断で、損か得か、都合が良いか悪いか。「公的」とは善か悪かということ。
   公衆道徳、モラルの低下を例に話されました。   ふと、相田みつをさんの詩を思い出しました。
    『損か 得か 人間のものさし  うそか まことか ほとけさまのものさし』
   言われるとよく分かるだけれども、どうしても、損得を考えてしまいます。
2 )「掃除」をするのは、心がすさまないようにするため。  
   「汚い処で心が荒む、清い処では心は荒まない」
   
また、掃除をすることで周りの人々が喜ぶ、それによって自分も喜ばされている。
3)物事を継続するコツは、
    @工夫をすること(向上心を持つ)、
    A人が喜ぶことを考える(喜ぶようにさらに努力する)こと。  
鍵山氏は、年間200日は講演会などで出掛けられるそうですが、常に自分の洗面道具やタオルを持ち歩いていて、ホテルに宿泊してもホテルの備品を使わないそうです。来た時よりも、帰る時の方がきれいになるよう心がけているとのことでした。私は、自分のお箸を持ち歩く様にして、割り箸を使わないように心掛けていますが、鍵山氏ほどのことは出来そうにありません。でも、最小限の利用・使用を考えたいと思いました。
  最後にこう述べられました。
   「この世に 鬼はいないが 鬼の様な人はいた
        鬼の様な人はたくさんいた
     この世に  仏さまの様な人もいた
        わたしは 仏さまの様な人になりたい」

 
 

 「新年会

平成20年1月12日(土 )

   
 

 11日に新年会を行いました。全園児で新年の挨拶を行い、縦割り(年長・年中・年少合同)で楽しく食事会をしました。特別メニューで美味しく頂きました。  8日に始業してから、たくさんの子供たちに「あけましておめでとうございます」「ことしもよろしくおねがいします」と挨拶をされます。新年会でも大きな声で元気に堂々と挨拶をしてくれました。子どもたち同士で、互いに挨拶し合う姿も見られ、成長している子供たちの声と態度を嬉しく思います。一年のスタートをとても心地よく迎えています。  以下に昨年の1月に(お寺の法話に)書かせて頂いた文章の一部を紹介します。
挨拶 」とは、禅の言葉です。「 」も「 」もそれぞれ「 おす、せまる 」という意味があります。
一挨一拶、其の深遠 (しんえん) を見んと要す 」『碧巌録』。
禅宗では問答(挨と拶)によって相手がどれほど修行し、その修行がどれほど習熟しているのかを知るのです。 「 挨拶 」という言葉本来の意味は、「 相手の身のそばに、身をすりよせて互いに押し合うこと 」だそうです。

こちらが少し相手を押してみる、相手も押し返してくる。互いに押し合うのです。私たちも、相手と接するときは、先ず相手の心にせまるように押してみたりノックしたりして相手の心のドアを開けないと、心のふれあいは生まれてこないと思います。人と人との出逢い、ふれあいの最初は挨拶から始まります。

 
 


 「始業

平成20年1月8日(火 )

   
 

 三学期が始まりました。年長児は、それぞれひかり幼稚園は10時から、第二ひかり幼稚園は11時から座禅を行いました。一年間毎月行ってきているので、この時期にはしっかりと座っています。心の成長がはっきりと感じられ嬉しく思います。  年長児には、この時期どうしても就学を意識します。元気に明るくそして仲良く、小学校に進学するよう願います。  本日、始業に当たり子どもたちにこれから卒園までに頑張って欲しいことをお願いしました。それは、「 給食を好き嫌いせずに食べて下さい」というお願いです。給食をしっかり食べることは、身体を成長させるためと、心を育てるために大切だと思っているからです 。身体の成長のために必要な栄養を、本園の栄養士が配慮して献立をつくり提供しています。そして、心を育てるとは、みんなのために調理して配膳してくれる人と食材に対して感謝をして欲しいのです。給食として机の上に並ぶまで、直接は見えなくてもたくさんの人の手を経て、たくさんの食材が使われていて、それに関わる多くのエネルギーが使われています。それらに感謝する心を育てたいのです。
小学校に入ってからも、その先も「いただきます」の本当の意味を考え、感謝して食事を食べて欲しいと願います。

 
 



 「あけましておめでとうございます。」

>平成20年1月7日(月 )

   
 

  2008年、それぞれ気持も新たに新年を迎えられたことと思います。
  昨年は「偽」に代表されるように、偽証、偽装、偽造といつわりの事柄の多く発覚した年でした。本年が、それを改め輝かしい年となるよう願います。
  さて、昨年の大晦日の夕刻、第二ひかり幼稚園の園舎建設事務所の隣家が全焼する火事がありました。ご近所や関係各位よりたくさんご連絡とご心配を頂きました。心より感謝御礼申し上げます。出火元の人を含め、誰一人けが人がなく、類焼もなく済んだことが幸いでした。間も無く、第二ひかり幼稚園の新園舎が完成します。当日、風(北風)が吹いていたら、あるいは類焼したかもしれません。当日は風もなく、穏やかな日で本当に幸いしました。
  園舎が完成にむかい、器材装備などの準備が慌ただしくなってきました。日毎に仕上がっていく外装と内装楽しみと忙しさが交差しています。8日には園児が登園します。2月11日の引っ越しまであと少し、引っ越し後も迷惑をかける日が続くとは思いますが、新園舎で子供たちの元気な明るい声が響くことを期待して頑張りたいと思います。
  ひかり幼稚園では、5日に保護者の皆さんと新年の大掃除を行いました。8日の始業より、残り3か月です。2月には大きな行事も予定されています、さらに充実した園生活を送れるよう全力で務めたいと思います。本年もよろしくお願い致します。
PS,
  一年の終わり、十二月三十一日を大晦日(大みそか)と言いますが、「みそか」とは「三十日」のことで、「三十一日」は「みそひとか」と言うのが正しいそうです。旧暦には三十日(みそか)までで、三十一日という日付がなかった影響でしょう。本来の「みそか」という言葉の意味が空洞化していますが、旧暦のことを知り経緯を学びました。

 
 


 「冬休み 」
平成19年12月25日(火 )
   
 

 本日で終業し、明日より冬休みに入ります。始業日は1月8日ですので、13日間子どもたちとお別れです。先生たちは、この冬休みの期間中に片付けや研修、冬休み明けの保育活動の準備を行います。特に、8月から12月までの保育内容の見直しや、1月から3月までの保育のねらい・願いを一日かけて先生たち全員でじっくり話し合います。目標とし、予定していた保育活動がどう行えたか、また行えなかったか。次の成長にどう繋げていくのかを先生一人ひとり話してもらいます。保育活動は予測して展開しますが、子どもたちの体調や天候、幼稚園の急な行事の見直しなどで必要と判断した場合には、変更することもあります。予定や予測は、変更があってもそれが子どもたちの活動に有効であればよいと考えています。保護者の皆さんに出来るだけ迷惑をかけないように、予定を立てていますが、変更の際はどうかご理解ください。
  正月は先生たちもお休みです。(当番の先生は飼育動物の世話や郵便物の整理で出勤します。)1月5日に初出勤して大掃除、昼食を全員で頂きそれを新年会とします。園長日記も正月明けまで冬休みとします。本年はありがとうございました。また、来年よろしくお願い致します。皆様が輝かしい新年をお迎え下さるようご祈念いたします。

 
 


 「餅つき 」
平成19年12月21日(金 )
   
 

 昨日20日に「餅つき」をしました。本年は所用で参加できずとても残念でした。職員と運転手さん、そして保護者の方にもお手伝い頂き、楽しく餅つきをしたと報告を受けました。夕方6時ごろそのお餅を美味しく頂きました。本当に美味しく上手に出来ました。
 行事の流れの関係で、12月に行うこともあれば、1月に行うこともあります。本年はひかり幼稚園も第二ひかり幼稚園も同日に行いました。

  さて、私が住職を勤める全超寺では、29日に「餅つき」をします。普通関東地方では、29日は9がつくので、「苦もち」といってあまり行いませんが、九州の一部などでは、29は「フク」とよむので縁起が良い、お目出度いと言って29日に餅つきを行います。私は、29日に餅つきをするのは、「フク」を招くためでも無く、「苦もち」を付くためでもありません。ただ単純に都合がよい日だからです。
  日本人は、良く数字でゲンをかつぎます。4は「死」につながるから縁起悪いといって、ホテルに4号室はありません。でも、四国の4県は長生きの県で、以前に四国八十八ケ所霊場を遍路しましたが、とても良いところでした。九州は、決して苦しみが多いところではありません。
 でも、その数字で不快に感じたり、嫌悪感を感じるならそれは控えるべきだと思います。それも『配慮』でしょう。おもんぱかることもマナーと思います。幸い私のお寺の関係者はだれひとりとして、29日の「餅つき」に特別な感情(嫌悪感)を持っていないようなので、予定通り、29日に行います。

世の中は澄むと濁るの違いにて
     福( フク )に徳( トク )あり、河豚( フグ )に毒( ドク )あり
     意思( イシ )も濁れば、意地( イジ )となり
     口( クチ )も濁れば、愚痴( グチ )となる

 
 


 「活動と作業 」
平成19年12月16日(日 )
   
 

 先週は、第二ひかり幼稚園で12日と14日にお遊戯会が開催されました。また、8日にはひかり幼稚園で造形展示会が開かれました。
  それぞれ終了後に職員全員で反省会を行いました。各幼稚園とも先生方が大変苦労して、素晴らしい内容であったと、嬉しくありがたく感じています。その反省会で先生方に話したことですが 、「幼児教育では、活動が大切であって、子どもたちに作業をさせてはいけない」と。「活動」は、その文字の通り、「活き活きとした行動」です。子供たちが主体となって、自ら考え自発的に行動してほしいと願います。「作業」は先生が指示したことをこなす、強いられた行動です。 時には、未発達な子供たちのリーダーとして、支持を出し、リードすることもありますが、それは、その経験を経て、次のステップに向かわせるための学習としての指導です。それが子供たちの「活動」に合わせたものあればいいのです。
  お遊戯会では、言語活動(言葉)と表現活動(表現)が中心となります。子どもたちに、その内容や意味を十分に落して「活動」が展開されていたかが、ポイントでした。造形展示会では、表現活動に手先の器用さも加わり、得意な子と苦手な子がいますが、上手い下手は二の次で自分の「活動」ができればよいのです。先生や保護者は、子供たちの一生懸命努力している姿を、認めほめていればいいと思います。個人差はともかく、その子が日々成長してくれるように、昨日より今日、今日より明日、明日よりその先に、少しでも成長していくよう支援することの重要性を思います。
  先生たちが当日まで、毎日毎日夜遅く準備と工夫に励み、苦心して、一生懸命に子どもの成長を支援していることに、園長として心より先生方に敬意と感謝を思います。14日には冬のボーナスが支給されました。少しは喜んでもらえたかな・・・  先生たちにも幸せのたくさんありますように・・・

 
 


 「師走(シワス) 」
平成19年12月12日(水)
   
 

 12月を師走と言いますが、昨日ある保護者の方にその意味を聞かれました。
 諸説がありますが、年末にお坊さんが走り回る(師馳す・シハス)が一般的だと思います。
 年の果てで、(年果つ・トシハツ)という説もあります。
 平安時代に、貴族たちは年末になるとお坊さんを招いて、「仏名会(ブツミョウエ)」を行いました。この仏名会は何百何千とある仏さまの名前を唱え、その功徳で一年間の罪やけがれを消し去る法要ですが、貴族たちは仏さまの名前を覚えきりません。そこでお坊さんに頼むのです。お坊さんは、あちらこちらで呼ばれるので、年末になると都を走り回っていたそうです。
 近年はこの行事はあまり行われていませんが、誰でも来年は良い年にしたいと願うはずです。年末に大掃除をして、家の中を清め、新春には初詣をしてその年の幸せを願います。大晦日に「除夜の鐘」を打ち、罪をきよめるのも「仏名会」と同じ願いでしょう。今年もあと20日を切りました。ラストスパートです。一日一日を大切に過ごしたいと思います。 (今回は少し説教くさくなりました。ご容赦ください。合掌)

 
 


 「成道会 」
平成19年12月8日(土)
   
 

 本日12月8日は「成道会」、お釈迦さまがお悟りを開かれた日です。成道とは、仏道を成就したという意味です。仏教施設では、お釈迦さまの成道を慶祝して法要を行います。 http://hikari-k.ed.jp/zenchoji/houwa.htm
  本日はひかり幼稚園で『造形展示会』が開催され、第二ひかり幼稚園でも来週開催の『おゆうぎ会』の準備練習のため登園日となっているので、私が住職を務めている全超寺(http://www.hikari-k.ed.jp/zenchoji/ )では、少し早めに12月4日に檀信徒の皆さんと法要を務めました。
  生きているものすべてが「いま・ここ」に生きている命を無駄にせず、充実させ輝かさせて生ききることの大切さを、お釈迦さまは示されています。草も木も、すべての生き物が全力で生きています。子どもたちの幼稚園生活が充実したものであるように努める重要性を改めて思います。
  ひかり幼稚園では、来週11日(火曜日)に学年ごとに成道のお話をし、姿勢を正し呼吸を整えて黙想を行いたいと思います。第二ひかり幼稚園でも、おゆうぎ会(12日・14日)の後、再来週に「成道会」を行いたいと考えています。本年の登園も来週と再来週の2週間となり、26日から冬休みを迎えます。まもなく一年の締めくくりを迎えますが、最近一年の経過が速く感じられます。誰でも一日の時間は等しく存在しているのでしょうが、(歳のせいか)時間の経ぎることが早く思えます。私ものこり半分の人生、毎日その時を大切に使いたいと思います。

 
 


 「警備導入しました」
平成19年12月1日(土)
   
 

 ひかり幼稚園では、先月から警備会社に幼稚園警備のお願いをしました。
 警報・通知システムの設置で、保育中もし何かあれば通報ボタンを押すことによって警察署と警備会社に連絡がいきます。そして巡回中の警備員が駆けつけることになります。また、職員が不在の時間帯には、侵入者に対し感知センサーが機能して、同じく通報されます。幼稚園では、保育中の午前10時から午後2時の間、安全を考慮して門扉を閉鎖し、来園者にはインターホンで確認してから園に入れていますが、これでいっそうの安全確保が出来るものと思います。
 第二ひかり幼稚園は、新園舎の建設に伴い、監視モニターの設置(3〜4ヶ所)と、来園者の確認を行ってから門扉を解錠出来るように正門を整備します。また、ひかり幼稚園と同様、警備会社に警報・通知システムの設置をお願いしてあります。新園舎の完成後に機能します。
 幼稚園は安全で安心できる場所でなけれなりません。今よりもっと安全を確保できるようにと、今回の警備委託を行いました。but,毎日入室の際には警備を解除しなければなりません(当たり前なのですが)。解除の手順を間違えるとすぐ警備会社から連絡が来るので、不精な自分には少し大変で、ナーバスになります。職員にも負担をかけていますが、これも安全確保のために必要なことだと理解し協力してくれています。

 
 


 「学力とは、学ぶ力です」
平成19年11月29日(木)
   
 

100グラムの水に、20グラムの食塩を溶かします。さて、何グラムの食塩水が出来るでしょう。
下の3つより選び答えなさい。
1)120グラムより軽い 2)120グラムより重い 3)120グラム

100グラムに20グラムを加えるのですから、単純に足し算をすればいいのです。  答えは(3)。

 小学生の正解率は57パーセントだそうです。43パーセントの子どもが間違えました。約半分の正解率といえるでしょう。簡単な問題なのに正解率が低い、小学生の学力の低下だと新聞に記事がありました。

 この食塩水は見た目には無色透明で、量も食塩を加える前と変わりません。でも、20グラムの食塩を加えることによって、その重量に変化が生まれやしないか?何か化学変化がおきて重量に変化が起きるのではないか?いろんなことを考えます。
 成長していくといろいろと知識が増え、考え方にも膨らみが出てきます。答えに到るまでに、知識がいろいろ働きかけます。この問題、低学年の子どもの方が正解率が高いのではないでしょうか。この記事では、学力の低下だとありましたが、確かに正解率は低いのですが、学力が低下しているとは一概にいえないと思います。(勿論、単純に間違った答えもあったでしょうが、、、)
 学力とは、学ぶ力です。間違って答えても、その間違いに気付いて、思考を深めていく態度が大切なのでしょう。むしろ遠回りした方が、力が付くのではないでしょうか。

 
 


 「インフルエンザ流行 」
平成19年11月28日(水)
   
 

  「もうインフルエンザの予防接種に行って来た」との話を聞きます。今年は流行が早いそうで、気を付けたいと思います。
 幼稚園でも手洗いやうがいを指導していますが、体力が落ちるとかかり易いとのことですから、体力調整にも気を配りたいと考えています。また、室内の湿度が大切とのこと、湿度を50〜60パーセントに保つことがインフルエンザ対策に有効とのことです。湿度が60パーセントを超えるとインフルエンザウイルスは死滅するそうです。湿度管理も大切でしょう。
 ひかり幼稚園では、各教室で換気などで調整を行ておりましたが、加湿器の必要性を感じ、先週、年少の花組に加湿器を設置しました。さくら組には既に設置してありましたので、今週は残りの教室にも加湿器の設置を行う予定です。第二ひかり幼稚園の教室にも順次、加湿器の設置を行います。新園舎の完成まであと一か月余りとなりました。新園舎が完成してから教室に適した設備を備えていきたいと考えています。
 設備環境も大切ですが、幼児の健康管理は大人の指導が重要でしょう。寒さの防寒着の着用やマスクの用意など家庭での対応もよろしくお願いいたします。「子供は風の子」と言いますが、寒い中いつまでも外で遊ばせるのも注意ください。

 
 


 「遠慮 」
平成19年11月18日(日)
   
 

  前回、七五三について書きましたが、その翌日に年中児のやまとくんからこう言われました。
 「昨日、園長先生と約束したのに、ごめんなさい。最初にお父さんにあげたんだけど、お母さんに千歳飴をあげる前に自分でなめちゃった。でもお母さんにはすぐそのあとにあげたけど」と。「千歳飴は長生きできるお薬だから家族みんなにあげてから最後に自分は舐めようね」と、子ども達みんなと約束をしました。千歳飴を通して、感謝の心と分け合う心を伝えたかったのですが、私の話をよく聞いて理解してくれました。お母さんに渡す前に、なめたい気持ちを抑えきれず口に運んでしまったのだと思いますが、すぐ後お母さんに「ごめんなさい」と言って千歳飴をあげたこと、さらには私に謝りにきたことで彼の成長が感じられます。やまとくんに私の願いが充分に伝わっていたことをとても嬉しく思いました。

 「遠慮」という字は、遠くをおもんぱかると書きます。「遠慮」というと、「一歩下がって控える」という意味もありますが、「将来についての計り事」という意味があります。
子どもの将来を配慮することも遠慮です。
この時期に育てたい心として七五三に千歳飴を通してお話をしたのですが、それが実行できなかった反省とその後の行動はうれしい限りです。子どもの心が健やかに成長していることを喜んでいます。

 
 


 「七五三 」
平成19年11月15日(木)
   
 

 ひかり幼稚園児、第二ひかり幼稚園児全員で本日「七五三詣り」を行いました。
 初め全員で黙想をし、身体を整え、心を静かに整えてからお参りを行いました。「七五三」については、「これからもずっと健康で元気に長生きできるように、七歳五歳三歳になるとお参りします。」と各クラスで子どもたちにお話をしてあるので、今日は千歳飴の話をしました。
 長い形は、千年も長生きできるように長く延びているのだと、千歳飴は長生きできるお薬なんだと。自分が元気でいられるのは家族みんなのおかげだから、みんなが元気で生活できるよう家族みんなで分け合ってなめるように、自分ひとりでなめてはいけないと話しました。みんな必ず家族に配ると約束してくれたので、ご家族の皆さんはその気持ちを理解して受け取って下さい。子どもたちには「ありがとうございます」と言ってわたすともっと良いとも言いました。感謝の心、分け合う心を培って欲しいと思います。

 
 


 「防火パレードに参加」
平成19年11月9日(金)
   
 

 本日11月9日防火パレードが開催され、ひかり幼稚園児350名が参加しました。立冬を過ぎたのに、すばらしいお天気で、歩いていると汗をかく程の好天でした。年少の子どもたちは行進には参加せず年長・年中児を見送りました。行進した子どもたちは事前の説明をよく聴いて、みんな元気に堂々と歩いていました。運動会の後、一回り大きくなったようで、たくましくりりしく立派でした。また、沿道から大勢の保護者の方や近所の方たちから声援をいただき、どの子も誇らしげでした。ご声援いただいた各位に感謝もうしあげます。

 本年、たくさんの行事がありましたが、お天気に恵まれ活動出来たように思います。2007年もあと僅か登園する日は30日もありません。来週15日は七五三のお参りを全園児で行い、あっという間に12月になるでしょう。4月に比べ確実に成長している姿はとてもうれしいものです。特に、「聞く耳」が育っていると実感します。先生やお友達の話をよく聞いてくれて、理解し見極めて行動できるようになってきました。
 アイヌのことわざに「口は一つ、耳は二つ」と言うのがあります。話すことより聞くことが大切で、話すことの2倍よく聴きなさいというのです。自分を含め学ばなければならない教えだと思いますが、どの子もよくお話を聴いてくれて、ありがたく感じている今日この頃です。
 
 PS,下野新聞社の取材がありました。このパレードの様子が新聞に掲載されるとのことです。

 
 

 「花は散る」
平成19年11月4日(日)
   
 

 庭のバラの花びらが散りました。前回「言葉遣い」について書きましたが、花の散り方の表現もさまざまです。
    「桜は散る、梅はほころぶ、ぼたんは崩れる、つばきは落ちる」
 バラの花は、花びらが一枚づつ舞い落ちて散っていきます。バラは舞い散るといったところでしょうか・・・
 
 幼稚園の活動も、運動会後、戸外での身体活動(体育)より教室での知性的な表現活動(知育)が多くなっていきます。絵画を描いたり、粘土細工や折り紙、共同しての制作活動、言葉あそびや詩の暗唱、リズム活動にダンス、たくさんの歌を覚えます。観察力や洞察力を個々の成長の中で培ってほしいと思います。感じ受けとめた心情を豊かに表現できるようなってほしいのです。
言語の獲得も旺盛になり、たくさんの言葉を習得します。語彙を増やして、その遣い方を正しく知ってほしいと願います。日本語は豊かな表現に恵まれていると常日ごろ感じています。日々の生活の中で、さまざまな事象に対しそれらの表現活動を豊かに使えるような基礎づくりがこの時期に必要なのだと思います。

 
 


 「言葉遣い」
平成19年10月31日(水)
   
 

 昨夜、雑誌を読んでいて気になることがありました。それは「言葉遣い」という表現です。
はじめは何となく読んでいたので気になりませんでしたが、何度かこの用い方が現われて気付きました。

 普通、『言葉をつかう』と表現する時は「使う」を用いますが、あえて「遣う」を用いているには意味があったのでしょう。 「使う」は、言葉を情報伝達の道具として用いることで、「遣う」には、こころや気をつかう、言葉に意志(こころ)を含んで伝達する意味があるのでしょう。言葉は「言霊(ことだま)」とも言われますが、日本人にとっては単なる情報の伝達道具ではなく、むしろ心や意識を伝えるはたらきの方が大きいのではないでしょうか。日本語の表現は多種多様です?や形、天気や温度、季節時節季語などさまざまな事柄にたくさんの表現があります。その表現にも「言霊」が含まれていると思います。以前、「食育」について申しましたが、食事の時の会話にもこの「遣う」気遣いが必要でしょう。日常の会話、家族や親しい仲間との会話、親子の会話にこそ「言葉遣い」に対するこころ配りが大切なのだと改めて思いました。

 本日、ひかり幼稚園の月組と星組160名でハーモニーホールで行われる演劇(人形劇)鑑賞に出かけます。第二ひかり幼稚園では明日幼稚園にて栃木県警の「まもる号」の安全指導があります。表現やストーリーから豊かな情操や言語表現を学んで欲しいと思います。受けとめた感性を深め高めるのは、家庭や幼稚園での展開です。子どもの「言葉遣い」、子どもに対する「言葉遣い」への配慮を思います。

 
 


 「チューリップの球根植えました」
平成19年10月26日(金)
   
 

 今日、年中児(星組)全員でチューリップの球根を植えました。毎年、この時期に年中児全員でプランターに植え付けをします。小さな手で手が埋まるくらい穴を掘って、上下を間違えないようにそっと置いて、やさしく土をかけます。初めて経験する子どもがほとんどで、よく私の話を聞いて植えてくれました。春になって、桜が咲くとチューリップも咲くのだとお話を真剣に聞いていました。芽が出て、茎が伸び、やがてつぼみをつけるでしょう。生き物の成長を実感してもらいたいです。そして来春、きれいに咲いて欲しいと願います。
 来週は、みんなが楽しみにしている「イモ掘り」です。土いじりが大好きな子どもたちは、土の中から大きなサツマイモご掘り出して大喜びするでしょう。収穫の歓びを味わって欲しいと思います。お土産に各ご家庭に持たせる予定です。当日、泥んこになるかと思いますが、ご容赦願います。
 日々、ご家庭で幼稚園での出来事をお話してくれるとおもいますが、子どもの楽しみな気持ちや興味を大切にして下さい。

 
 

 「卒園旅行」
平成19年10月24日(水)
   
 

 昨日23日「卒園旅行」で東京ディズニーランドに行きました。本年はひかり幼稚園と第二ひかり幼稚園と一緒に、バス14台500名以上の皆さんと参りました。子どもたちは大変楽しみにしていた旅行でしたが、晴天に恵まれ、気温22度と最高の行楽日和でした。1日十分に楽しんだことと思います。

 ディズニーランドには楽しみが溢れています。イベントやアトラクション、かわいいキャラクターに色とりどりの素敵な施設、何度行っても新しい楽しみがあります。園内は常に清潔で安全。ディズニーランドにはなんと3万種類の色があるそうです。色使いや安全への細かい配慮、来る人を楽しませる中に用意周到の努力を感じます。「慮」(おもんぱかる)ということでしょうか、幼児施設の園長としては、施設環境として学ぶことがたくさんあります。

 しかし、自分は混雑が大嫌いなので、アトラクションや食事のために長い行列を待ったりしなけらばならないディズニーランドは、正直言ってあまり好きではありません。昨日も大変な混雑でした。どの施設も待ち時間か長く、個人的に「カリブの海賊」に行きたかったのですが、待ち時間60分の表示を見て断念しました。結局、午前中は「ジャングルクルーズ」に乗って、パレードを見ただけで昼食にしました。午後は少し買い物(マジック関係)をして園内をブラブラ、3時には眠くなりベンチで昼寝。4時少し前から集合場所で待機。思えば去年もこんなパターンだったような気がします。集合時間にはお土産を抱え、まだまだ元気な子供たちの姿に励まされながら、ディズニーランドを後にしました。皆さんお疲れ様でした。

 
 


 「みんなで育てよう運動」
平成19年10月16日(火)
   
 

 栃木県教育委員会が主催して、「栃木の子どもをみんなで育てよう運動」を展開中です。「うちの子、よその子、栃木の子みんなで育てて明るい未来」をスローガンにして、具体的な3つのテーマを掲げています。

 一番目、「人に迷惑をかけたら『ダメ』と言おう」。自分の子どもに対しても、ダメなことをダメと言えなくなっていませんか。励ましたり、ほめたりすることも大切ですが、良い事と悪い事の善悪の判断をしっかりと指導しなければなりません。我が子にもよその子にも、善悪やマナーを指導していきたいものです。
 
 二番目には、「あいさつの輪を広げよう」です。当たり前のことですが、照れくささもあって元気に挨拶をすることにためらいがありませんか。でも、ちょと勇気をだして声を出してみたら、相手からも明るい挨拶が返ってくるものです。早速、実践しましょう。

 三番目は、「『本の時間』をつくろう」です。「読書の秋」と言う言葉もありますが、秋の夜長にテレビを消して本(絵本でも、物語でも)を読んでみましょう。文字を理解していない子どもには読んで聞かせましょう。
 以前に申し上げましたが、幼児期に是非育てたいのは、二つの「そうぞうりょく」です想像力は出来るだけ情報が少ないほうが、想像する力が育ちます。登場してくる人物やものについて、耳からの情報だけで(ことばから)形や色そして姿や性格などいろいろと想像を膨らませていきます。答えは子どもが持っています。あれこれ言わないほうがいいと思います。そうして、もうひとつの創造力が育つのです。物事を作り出し生み出す意欲と能力です。この幼児期にこれらの力を育みたいものです。尚、こどもの興味や育ちには個人差がありますので、その子に合った取り組みをゆっくりとしたいものです。 

 
 


 保育と行事
平成19年10月11日(木)
   
 

 幼稚園では様々な行事活動を行います。しかしそれは保育活動に必要だと思うからです。行事は保育のためのもので、行事のために保育を行うのではありません。時には、保育の流れのなかで無理のあるときには、行事内容を変更したり、中止したりします。

  過日、ひかり幼稚園では「祖父母の集い」を行いました(9月6・8日)。残暑の大変暑い日でした。おいで頂いた祖父母の方には、暑さの中十分なおもてなしが出来ず申し訳ありませんでした。夏休み明けから間もなくでしたが、各クラスではその準備のため担任と子ども達が話し合い制作活動やおもてなしの用意を進めてきました。年長児は、おいで頂いた祖父母の皆さんに飲み物を出すことになり、話し合いの結果「おじいさん、おばあさんはいつもお茶を飲んでいるから、暑いお茶を準備して、最初に出そう」と決まりました。当日は残暑のきびしい日でしたが、予定通り熱いお茶をお出ししました。後日、ある保護者の方より、「暑い日に熱いお茶を出すのは配慮を欠く、暑い日なのだから冷たい飲み物に変更すべき」とのご指摘を頂きました。確かにそうかもしれません。しかし、事前に「お茶を差し上げて、歓迎しよう」と準備した子どもの心を考えれば、それはできません。なぜなら保育の中で行う活動だからです。

  お出しして、もてなすのは、形をすすめるものでなく、心を育てるためのものだからです。当日変更して冷たい飲み物にしたのでは、前日まで子どもたちがはぐくんだ想い、こころづもりを潰すことになってしまいます。子どもの準備ですから、大人のようにすぐに変更はできません。どうかご理解ください。

 保育活動には、子ども達の成長のため「ねらいと願い」を持つようにと、常々先生たちに話しをします。これからも年末、年度末にかけたくさんの行事活動が行なわれますが、「ねらいと願い」をしっかり持って保育を行っていきたいと思います。

 
 


 ひかり幼稚園運動会を終えて
平成19年10月7日(日)
   
 

  10月6日も好天に恵まれ、運動会が催行されました。たくさんのご父兄や関係者にお集まりいただきありがとうございました。子ども達も皆さんのご声援に励まされて普段以上に元気一杯がんばっていました。

 閉会式でも申し上げましたが、「健康」とは「健体康心」が元の意味だそうです。
からだが健やかでこころがやすらかなことです。子どもの成長は、身体だけ大きくなってもダメです。こころの成長がそれに伴わなければなりません。幼稚園ではこの運動会という行事を通して二つの成長を育てることをねらいとしました。

 子どもたちははじめ整列することができません。順序とか順番とかを経験させながら学ばせ、集団の理解をします。そして、走ったり体操をして身体を動かしながらバランスや体力を少しづつ習得していきます。友だちとのかかわりや担任の励ましでさらにその上を目指してみる、できなかった種目にもトライしてみる意欲が育っていきます。
 子どもの成長には、何より、励ますこと、認めること、褒めることが必要だと信じています。
自身を持つと子どもは大きく成長します。がんばる心、協調する心、あきらめない心が育っていくでしょう。

 準備から当日の運営さらには、片付けまでお手伝いいただいた保護者各位には衷心より謝意を申し上げます。ありがとうございました。

 
 


 第二ひかり幼稚園運動会を終えて
平成19年10月4日(金)
   
 

 晴天に恵まれ、第二ひかり幼稚園の運動会が開催されました。会長さんはじめ理事の皆様には駐車場の誘導整備そして運営に大変お世話になりました。今回の運動会では、駐車場の問題がありましたが、皆様のご理解とご協力にて何とか解決できました。心より感謝御礼申し上げます。
 また、運動会の進行もスムーズで無理なく展開し終了できました。事前にお手紙でご案内いたしました注意事項をよくご理解いただき皆様よくマナーを守って、その日の天候のようにさわやかに催行できました。楽しく爽快な心持でご覧になった方が大方と思います。子どもたちも惜しみない声援や拍手に励まされ、次の意欲につながっていくでしょう。
 しかし、私が毎年気になっているのは、わが子だけをビデオで追い続ける保護者の存在です。誰でも自分の子どもの成長は楽しみで心配です。一番の関心事だとは思いますが、その視線を少し広げてみて欲しいと思います。クラスの中、学年の中、全体の中で輝いているわが子の存在に気がつくでしょう。友達との係わり合いの姿、幼稚園全体の中で、小さくてもキラキラしている一人ひとりがいます。レンズの倍率を下げ、視界を広げてみる。さらには、カメラやビデオをおろして、自分の肉眼で見つめ、今輝いている姿を目の奥に焼き付けて欲しいと思います。
  よく「記録より、記憶に残る存在」という言葉を耳にしますが、運動会のヒーローは一人ひとり全力で頑張っている子どもたちです。記録するのではなく、記憶にその存在を刻んで下さい。
 (この「記録」の本来の意味は録画や写真ではありませんが、敢えて使わせていただきました。)

 
 


 運動会もうすぐ開催
平成19年9月26日(水)
   
 

 ひかり幼稚園は10月6日(土)、第二ひかり幼稚園は9月29日(土)にそれぞれ開催予定です。詳細はお手紙でご案内いたしますので、宜しくお願いいたします。
 毎年、運動会は駐車場で頭を悩ませます。ひかり幼稚園は会場の前と園庭及び近くの駐車場で凡そ400台、さらにトライアルさんにお願いして100台分お借りしました。第二ひかり幼稚園は本年園舎新築工事で園の駐車場が無く、さらに道路工事で近くの駐車スペースも利用できなくなり困りました。さいわい300メートルほど離れた所に広い空き地があって、そこを貸していただけることになり、感謝感謝です。明日(27日)ブルドーザーで整地の予定です。400台以上は駐車可能と思います。その他、少し離れていますが大田原市美原運動公園の南駐車場と北駐車場、あぶらや斎場の駐車場も使用許可をいただきました。先週と今週は駐車場の確保に走りまわりました。多くの保護者や関係者に来ていただきたく用意いたしましたので、大勢のご来場を心よりお待ち申し上げます。
 幼稚園の運動会は手作りで親しみがあると、多くの方から言われてうれしくありがたく思います。
先生たちも遅くまで運動会の準備をしてその日に備えています。学年ごとに特色もありその工夫が楽しみでもあります。競技やリズム活動にもその年の学年のカラーが見られます。その辺も是非ご覧ください。当日、晴天に恵まれるよう祈っています。

 
 


 祖父母の集い開催
平成19年9月10日(月)
   
 

 ひかり幼稚園では、9月6・8日に「祖父母の集い」が開催れました。祖父母の方と同居していたり、近くに住んでいたりする家庭や、遠く離れて生活している家庭それぞれですが、子どもたちもおじいさんおばあさんも楽しく過していただけたと思います。
 子どもたちは何と言っても、おじいさんやおばあさんが大好きです。何日も前から練習をし、当日の準備をしてその日を迎えました。一日中うれしくうれしくて、どの子もはしゃいで、元気な明るい声が園内に響いていました。
 子どもは環境の中で成長しますが、その中で何より大切なのは安全安心です。おじいさんやおばあさんに見守られて安心を感じ、安定した活動が初めて展開されます。どの教室でも楽しさいっぱいの活動が展開され、皆が喜びを感じられたことはこの上ない感謝の思いです。 また、理事の方には暑い中、昼食の準備や片付け、会場の整備などご協力をいただきました。衷心より感謝御礼申し上げます。
 来週よりは10月6日に催行予定の運動会の練習が始まります。皆様には再度お世話になるかと思いますが、お力添え何卒宜しくお願い致します。

 
 


 サッカーフェスティバルに参加しました
平成19年9月3日(月)
   
 

 9月2日(日)宇都宮市清原の栃木県グリーンスタジアムにて「キッズサッカーフェスティバル」が開催され、ひかりFCとして、ひかり幼稚園と第二ひかり幼稚園からサッカースクールの年長児13名が参加しました。
 県内16チーム参加で4ブロックに分かれてゲームを楽しみ、チームの総当り戦で、ひかりFCは3戦3勝、ゲーム内容も圧倒的な強さでした。試合に勝ったことは、子どもたちの自信と次なる成長の励みとなるでしょう。そして、たくさんの応援に支えられて大きな喜びと感謝を感じたことでしょう。
 また、グリーンスタジアムのピッチの芝は洋芝で高級なじゅうたんの様、そこでサッカーを体験出来たことは本当にありがたい経験でした。(but,私を含め、保護者の皆さんもスタンドからの観戦で芝の感触は体験できませんでしたが・・・)
 観戦していて私が一番うれしく感じたことは、選手も保護者もマナーがすばらしかったことです。試合前後の挨拶も大きな声で出来、フェアプレーで全力でがんばっていました。保護者の方も、相手チームに対して敬意を持って応援し、両チームに惜しみない拍手をしていました。楽しく一日を過すことが出来ましたことに、ひかりFCの子どもたちと応援頂いた保護者の皆様に御礼申し上げます。

 5月29日に書いた「園長日記」のドロシー・ロー・ノルト先生の言葉を今一度思いました。

        ほめてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
            愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
            認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
            見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
            分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
                                   「ドロシー・ロー・ノルト」 

 
 


 「法話」のご案内
平成19年8月30日(木)
   
 

 園長日記を書かせて戴いていますが、私が住職を務めています「全超寺」のホームページに毎月法話を書いています。このサイトのリンク」から「全超寺」に入れます。ご案内させて頂きます。
全超寺  http://hikari-k.ed.jp/zenchoji

 
 


 夏休み明けました
平成19年8月28日(火)
   
 

 夏休みが終わり、元気に登園して来ました。明るい声が園内に響いて、うれしく思います。
7月は雨が多くて、プールでの水遊びが出来ませんでしたので、残暑の今週はプールで水遊びをしたいと考えています。学年に応じてそれぞれ水深を調整して遊びます。まだ水中に顔を入れられない子もいますが、水中に潜る子を見て積極的に挑戦する子、恐る恐るトライしてみる子、友達との遊びの中でその子なりに楽しんでいます。
 9月は運動会に向け、体育活動が多くなります。先生や友達との信頼関係が出来てきているので、協調性を育てながら、個々の身体的成長を助長していきたいと思います。汗をかくこと、汚れることが多くなるかと思いますが、ご理解ご協力お願い致します。

 
 


 「早寝・早起き・朝ごはん 」
平成19年8月2日(木)
   
 

 夏休みに入り、幼稚園に通園していたときのように、規則正しく生活しているでしょうか、、、。
夏休みが終わり、通園してくる子どもたちの中には、生活習慣が不安定になってしまう子どももいます。夏休みも、幼児期には生活習慣を整え、健康に成長する大切な期間です。ついつい夜更かしをしてしまい、朝も起きられない朝ごはんもキチンと食べずに、おやつとジュースだけというのでは、健康とはいえません。

 この時期「早寝早起き朝ごはん」を是非意識して下さい。
『寝る子は育つ』『早起きは三文の得』と言いますが、身体の発達や心の成長に「早寝早起き朝ごはん」は効果絶大です。これは医学書で学んだことですが、3つの成長に大切なホルモンのお話です。

 1)コルチゾール・・・「目覚めを良くするホルモン」朝の4〜6時頃に出て、すっきり起き、1日の活力と
             なるそうです。そのためには十分な睡眠時間が必要です。
 2)成長ホルモン・・・「身体や大脳を作るホルモン」眠ってから70分位で分泌され、骨や脳を育てます。
             早く寝るほど効果があるそうです。(夜8時には寝せたいものです)
 3)メラトニン・・・「気持ちを落ち着かせるホルモン」暗くならないと出ないそうです。
             寝るときは部屋を暗くして寝せましょう。5歳までに最も多く出るそうです。

 朝ごはんは、栄養源としてだけではなく、「食育」からも重要です。食事のマナーや食事への感謝のこころを育て、子どもの身体の様子や内面についても知ることが出来ます。家族で一緒に朝ごはんを頂いて欲しいと願います。何度も言っていますが、健康は「体が健やか、心が康らか」なことです。健康な成長をお祈りします。

 
 


 「カバンが改良されました。 」
平成19年7月25日(水)
   
 

 幼稚園の通園カバンですが、ファスナーが壊れやすいとの指摘を受け、業者に改良をお願いしていました。
ファスナーのチャックを片側一方開きから、ダブルチャックの両開きに変え開閉をスムーズに行えるよう改良し、また毎日何度も開閉を行いますので、強度も高めて頂きました。9月から、改良型のカバンが登場します。デザインや色柄は変更なく、見た目には同じです。現在お使いのカバンに不具合がなければ、そのままお使い下さい。

 幼稚園教育は環境教育ですから、幼児にふさわしい環境を提供する必要があります。幼児が接する全てが環境ですので、園舎や遊具、身の回りのものそして教師もその一つとなります。これらが安全安心で、衛生的かつ、幼児の活動に適したものでなければなりません。今回は、保護者の方より指摘を受けて、改良を行いました。幼稚園でもこれらに配慮しているつもりでも、全てが完全ではありません。ご指摘下さった方に感謝申し上げます。

 夏休みに入り、ひかり幼稚園では新館(花組と月組)のトイレの改修工事を行い、園庭の遊具の点検整備も実施します。第二ひかり幼稚園では園庭のメルヘンハウスの改修と遊具の安全点検と整備改修を行います。夏休みの長期休みに毎年、幼稚園内外の点検整備と改修工事を実施しています。今後も現況の環境に見直しを重ね、必要な環境を整え、より良い幼稚園環境の整備を行っていきたいと考えていますのでご理解ご指導宜しくお願い致します。多謝多謝。

 
 


 「ジャガイモ掘りました 」
平成19年7月18日(水)
   
 
 
ひかり幼稚園は18日(水)、第二ひかり幼稚園は17日(火)にそれぞれジャガイモを掘りました。
 近くの土地を借りて栽培活動を行っています。年長になり、もっと食物栽培に目を向けてもらおうと例年活動しており、5月には初めての苗植え、その後定期的に観察したり、除草したりして育てきて、夏休み前のこの時期に月組のみんなで収穫しました。7月になって雨が多かったせいか、例年よりは出来は良くないようでしたが、それでも十分に収穫の喜びを感じることが出来ました。
 ほとんどの子どもは、初めての栽培でしたが、好奇心旺盛な子どもにとっては、みんなと一緒に活動しながら栽培の楽しさや成長の不思議さ収穫の喜びを味わえた事と思います。
ジャガイモは、この後カレーの材料となってみんなのお腹を満たすでしょう。

 幼稚園では、園内でもトマトや二十日大根や様々な野菜を栽培しています。成長していく様子を楽しみに観察し、その様子を楽しそうに話してくれます。夏休みが明けると、今度はサツマイモを栽培します。秋には全員でイモ堀りを楽しみたいと、今から楽しみです。年中の星組も栽培活動にはとても関心があって、秋にはチュウリップの球根を植えたいと計画しています。栽培物の成長と共に、子どもたちも健やかに康かに成長してくれています。

 
 


 「ナマラ」って知ってます?
平成19年7月17日(火)
   
 
 先日、所要で北海道にいってきました。こちらの6月上旬くらいの爽やかな陽気でした。
北海道の言葉に「ナマラ」というのがあって、これは「とても」「非常に」を表す副詞です。初めて耳にした言葉でしたが、親しみやすいのですぐに覚えられました。
日本は狭い国土ですが、地方地方にたくさんの方言があります。この「ナマラ」も名古屋では「デラ」、大阪では「メッチャ」となります。「デラ」は「どえらい」の短縮で、「メッチャ」は滅茶(めちゃ)が語源で「メッサ」とも言うそうです。
福岡では「バリ」、広島では「ブチ」、長崎では「チカッパ」と言うようです。 東京では、「とても」(標準語)でしょうが、今は「チョー」が一般的でしょうか。 言葉を知る楽しさを感じました。

幼稚園の子どもたちは、この時期乾いたスポンジの様にたくさんの言葉を習得します。
友達から、テレビから、家族から次々と獲得していきます。良い言葉使いも、好ましくない言葉も、正しい表現も、知って欲しくない表現も、方言も・・・・
日本語には、一つのものにもいくつもの表現があったり、言い回しも様々です。
日々、子どもたちは言葉の大海を泳いでいます。言葉を獲得するのは、この時期の成長の欲求ですから、言葉を獲得する時点では、あまり制限を加えずにどんどん習得させておき、獲得した言葉を用いる時点でその使い方を正しく指導していくと良いと思います。

もうすぐ夏休みです。家庭の中で一緒に過す時間も増えるでしょう。子どもたちに、知る楽しさを勧め、語彙を増やし、さらに正しい使い方を学ぶおもしろさを与えて欲しいと願います。そのためには、親子の会話が一番大切です。

 
 


 「サッカーの試合がありました。」
平成19年7月10日(火)
   
 
 7月8日(日)北那須KIDSサッカー交流会が開催され、県北部の6幼稚園{氏家幼稚園(さくら市)、すみれ幼稚園(矢板市)、あけぼの幼稚園(旧黒磯市)、たから幼稚園(真岡・益子地区)、ひかり幼稚園(大田原市)、第二ひかり幼稚園(旧西那須野町)}の10チーム(2チーム参加の幼稚園もありました)が参加しました。

 ひかり幼稚園・第二ひかり幼稚園からはサッカースクールに通う年長児と年中児が中心に、それぞれ1チームづつ参戦しました。本年度最初の対外試合です。強い意気込みをもって望みましたが、ひかり幼稚園は1勝1敗1分、第二ひかり幼稚園は1勝2敗でした。昨年度、年中クラスで参加した県大会では堂々の2位と活躍しただけに、少し残念な結果となりました。ただ、頑張った子どもの名誉のため少し言い訳をすれば、他のチームは年長児で構成されたチームでしたが、ひかりFCは年長年中の混合チームでした。
 勝っても負けても、学ぶことの多い大会でした。それぞれ、悔しさや嬉しさの中から、次の一歩を進んで欲しいと思います。応援に来て頂いたたくさんの保護者の方には、深く感謝御礼申し上げます。皆様の励ましによって、子どもたちは強い心とやる気を持ったと感じました。今後とも、宜しくお願い致します。

 5歳になると自我が強くなってきます。勝ち負けや上手下手など、他の子と比べて自分を見つめるようになります。 悔しさや満足感も味わい成長していきます。現実の中でそれらを受け止めていくのです。
私たちは、子どもに対して、善悪はもちろん価値判断を正しく伝えなければなりません。ごまかしはダメです。子どもにしっかりとおへそを向けていかなければなりません。励まし褒めることを忘れずに・・・
 
 


 「もうすぐ七夕」
平成19年7月2日(月)
   
 

 7月7日は七夕です。幼稚園では6日(金)に全園児で行います。
当日お天気ならば、園庭に各クラスの七夕飾りを飾って、それを観て回ってから、縦割りクラスで給食を頂きます。みんなの願いが叶うよう竹を飾って、願い事を書いた短冊を吊るします。竹は、大地から真っ直ぐ天に向かって伸びます。だから、竹に願いを託すのです。

 幼稚園児は、初め「七夕」を知りませんから、今週はゆっくりと子どもたちに、七夕の物語や、個々の願い事についての話合い、七夕に関係する『星』のお話や歌などを学び興味と好奇心を起こさせます。そうして、造作活動を行い、いっそう願い事の思いを深め、心情を育てていきたいと考えています。 七夕の行事によって、知育も徳育も育つでしょう。

 あるお父さんから、過日の父親参観日のあと「半年振りに我が子を背負いました。 子どもの成長を実感できて嬉しかったです。」と言われ、行事の大切さを改めて感じました。
それぞれのご家庭でも、七夕を行ってみてはいかがでしょうか。家族の交流も深まりさらに絆が強まるでしょう。子どもの願いが何なのかを理解し、一緒にその実現に何が必要なのかを話し合う良い機会です。この時期、子どもにとって大切で、ぜひ育って欲しい「二つのソウゾウリョク」が育ちます。一つめは「想像力」、イメージする力です。知的好奇心を育て、発想を豊かにします。 もう一つは「創造力」、クリエイトする力です。夢をかなえる創意工夫、製作意欲、完成に向かわせる努力。
 7月7日が晴れて、皆様の願いが天に届くよう祈念申し上げます。

 
 

 第二ひかり幼稚園『父親参観日』
   
 

 6月23日晴天に恵まれた土曜日、第二ひかり幼稚園「父親参観日」を開催しました。
 本年は、新園舎建設中により年長児・月組4クラスのみの「父親参観日」でした。楽しみにしていた年中児や年少児の保護者の皆様には、ご参加の案内が出来ず申し訳なく思っていますが、ご理解ご容赦お願いいたします。
 
 当日は、9時に親子で登園いただき、各クラスでの子どもたちの活動をご覧頂き、その後園庭にて、クラス対抗の親子運動会を行いました。子どもたちは、もう何日も前から、保護者の方が来てくれることが待ちどうしくて、各クラスとも「当日は何しよう」「何して遊ぼう」とワクワクしながら待っていました。また、年長になると、保護者の仕事や生活についての認識が深まり、一生懸命働いている姿に対し、それぞれが敬意と感謝を持つようになります。そんな子どもたちの想いから、プレゼントは『お守り』を作成しました。ケガや事故に遭わないよう元気で一緒に遊んでくれるように願いを込めて作った『お守り』です。21日には、手作りの『お守り』を園長と一緒にお釈迦様の前でご祈祷しました。

 幼稚園では、季節や活動に応じて様々の行事を行います。今回の「父親参観日」では、感謝の心と、それを形で表すのに『お守り』製作を行いましたが、その過程で子どもたちの心情や造作活動による機能の成長も見られました。
 でも、一番の成果は親子運動会で一緒に汗をかいたことだと思います。朝の挨拶でも申し上げましたが、「共汗活動」が今回のテーマでした。共に汗をかき、お父さんの力強さ・たくましさを感じ、互いの信頼関係を深め、親子の絆がいっそう深まったものとと確信します。

 環境の中で日々成長していく子どもたち、前回の『園長日記』の「子は親の鏡」の詩にあるように、「環境の重要性を十分に認識し、保育に狙いと願いを持って保育活動を充実させていくこと」をその日の片付けの後に職員一同と話し合いました。

  保護者の皆様 炎天下の中、騎馬戦やかけっこお疲れ様でした。     合掌

 
 


 「子どもが育つ魔法の言葉」
   
 

 一昨年2005年の7月にドロシー・ロー・ノルトさんが来日されました。
彼女の著書『子どもが育つ魔法の言葉』は、ベストセラーにもなり、皇太子さまの子育ての座右の書としても有名です。
 来日の時、幸いにも、直接彼女にお会いし、お話を聞く機会を得ました。静かな語りかけで、丁寧に子育て環境の重要性を話され、改めて彼女の誠実な人柄と教育への情熱を感じました。常々、彼女の言葉を引用させて頂いていますので、保護者の方より原文を教えて欲しいと幾度も言われます。そこで、その詩「子は親の鏡」を紹介します。

「子は親の鏡」 (『子どもが育つ魔法の言葉』)

けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
不安な気持ちで育てると、子どもは不安になる
「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる
子どもを馬鹿にすると、引っ込み思案な子になる

親が他人をうらやんでばかりいると、子どもも人をうらやむようになる
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
広い心で接すれば、キレる子にはならない

ほめてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る

子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ
やさしく思いやりをもって育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、
世界の中はいいところだと思えるようになる

子どもは環境で育ちます。環境が子どもを良くも悪くも育てます。 環境で一番重要なのは、家庭環境なのです。

 
 


 暑い日が続きました
   
 

 昨日今日と30度近い気温の中で、元気な子供たちも「暑い、暑い」と水道に群がっていました。
今朝の新聞に、近くの幼稚園でノロウイルスの発生があったとの記事がありました。すぐ近くの幼稚園での出来事ですので、注視し気をつけていきたいと思っています。
 
 ひかり幼稚園では、昨年度中にすべての教室と園バスに冷暖房を備えました。
(第二ひかり幼稚園も現在建設中の全教室に冷暖房を完備します。)
幼稚園に冷房(クーラー)は、必要ないという意見もありましたが、私はそうは思いません。
それは、現在すべての自動車にエアコンはあると思いますし、ほとんどの家庭にクーラーは装備されていると思います。生活のスタンダードが冷暖房生活なのです。 (but,私の家にはありませんでしたが・・)

 幼児の生活環境には、幼児にとって適した環境の設営が必要です。
それは、1番目に衛生面です。暑い夏に教室の温度を下げることは、以前多発した0-157や今回のノロウイルスに対しても効果があります。次には、幼児の身体的な体力面にも有効です。遊んでほてった体をクールダウンさせることも必要ですし、暑くては食欲もなくなってしまい、楽しいはずの給食も味気ないものになってしまいます。3番目には、精神面です。気温は幼児にとって、教室での集中力の違いになって現れます。先生のお話も、暑さの中では、聞いているところではなくなってしまいます。戸外で遊ぶときには、帽子をかぶって暑さの中で思いっきり汗をかいて遊んでも、教室は幼児に適した環境(温度)の設営が必要だと考えています。
 
 幼稚園では、お友達と一緒でついはしゃぎ過ぎてしまうことがあります、夏は子供の成長にとって大切な期間です。体も心も大きく育ちますが、危険もあります。子供の体力は大人とは違います。
幼稚園では、先生方に一人ひとりの子供の様子に留意するようお願いしていますが、ご家庭でも、水分補給や体力調整(適度な休憩)、睡眠時間の十分な確保(早寝・早起き・朝ごはん)をお願いいたします。

 
 


 サッカースクール始まりました。
   
 

 6月になり、汗ばむ陽気になりましたが、子供たちは額に汗しながら元気に園庭を駆回っています。例年、5月の下旬から、年長(月組)はASとちぎの津守コーチの指導の下、サッカースクールを毎月1〜2回開催していきます。本年は植物栽培時期との関係で、6月になりましたが、子供たちも楽しみにしていたサッカーを指導頂きました。

 サッカーだからすぐにボールを蹴って、ゲームをしてというのではなく、最初はボールを手で投げたり、相手にパスしたり、足元でボールを転がしてみたり、時にはボール無しで追いかけっこをしたりと、ボールで遊びながら球技に親しむという練習でした。

 私は、サッカーの技術向上のための練習ではなく、1)体を動かして、その喜びを感じて欲しいと思っています。体を動かすのは成長過程の欲求です。年齢や身体的機能に応じて、無理なく運動量を調整しながら、精一杯体を動かして欲しいのです。  2)次には、ルールを踏まえて欲しいのです。社会にはルールがあります。決りごとを守ってはじめて『自由』という権利があると思います。「自由保育」ということを看板にしている幼稚園がありますが、自由とは約束を守った上のものだと思います。やりたいことは何しても良いのでは「自由保育」ではなく「放任保育」です。「放任」の中で育った子どもは、小学校にいくと、40分の授業中に砂場に行ったり、給食室に行ったり、校外に出たり、したいことは何をしても自由だと間違って成長してしまします。サッカーのみならず、ルールを守る社会力を学んでもらいたい。  3)みんなで行う競技ですから、協調性そして他を思いやる心、信頼する心を養っていきたい、と願っています。

 幼稚園での活動は、すべて子供の成長にとって大きな要因(環境)となります。大切な子供たち、健やかに育って欲しいと思いながらサッカースクールを見ていました。

 
 


  遠足に出かけました。
   
 

年長(月組)は箱の森パークに、年中(星組)は騎手養成所にそれぞれ行ってきました。
年少(花組・さくら組)はもう少し園生活に慣れて、体力が整ってから出かけたいと考えています。

月組は、お天気にも恵まれ、みんなと「サイクル列車」に乗ったり、放飼いのウサギと遊んだりクワガタを観察したり、緑の丘で体いっぱい動かしてきました。そして楽しみなお弁当をいただきました。

星組は、騎手養成所に出かけました。大きな馬が走る様子や、馬をすぐ近くで観察したり、かわいいポニーに触れたり、乗せてもらったりしました。初めて馬にふれる子供たちも、興味深々で楽しく遊ばせていただきました。帰りにおみやげまで頂き、ありがたかったです。

クラス単位の遠足で、担任のリードのもとでクラスの絆や互いの信頼関係も深まったと思います。 毎日毎日さまざまな経験をして、学び成長しています。体験が子供のこころとからだを育てます。
  
         ほめてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
         愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
         認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
         見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
         分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
                           「ドロシー・ロー・ノルト」

 
 


  座禅
   
 

 月組(年長)になると月に1回くらい、座禅を行います。初めて座禅を体験する子供たち、実際に座っている時間は、 20分くらいですが、子供たちには長い長い20分だと思います。
 座禅は、始め「調身」(ちょうしん)、身体を整えます。おしりとりょうひざで身体を支え、背筋を伸ばして、頭をまっすぐにします。次に、「調息」(ちょうそく)、呼吸を整えます。呼吸は吐いてから吸います。ゆっくり吐いて、ゆっくり吸います。長く丸い呼吸を行います。身体が整い、呼吸が整い、最後に心が整います。「調心」(ちょうしん)落ち着かなかった心が、次第に落ち着いていきます。

 座禅は、月組のお友達全員で行います。一人ではガマンできないことも、みんなと一緒なら頑張れます。まわりのお友達も頑張っているのだから、自分も頑張ってみる。禅のことばでこれを『衆力』 (しゅうりき)と言います。
 幼稚園では、お友達にはげまされ支え合って成長していきます。頑張る心、頑張ってやってみようとする心、そして達成座禅できた時の満足した心、座禅のみならず様々な体験を通して成長していきます。

 わたしたちが心がけなければならないことは、見守ることと認めることです。あわてず、せかさず見守り、ゆっくりでも子供たちは成長しています。それを認めてほめていきましょう。

 
 

   
 
 平成17年7月に「食育基本法」が施行され、食育という言葉がよく聞かれるようになりました。
 幼稚園では、今年より食育の重要性を認識し、保育の中で欠くことのできない課目として、保育料と合体して徴収し、保育の中での知育・体育・徳育そして食育を四本の柱として扱うことにしました。

 食育について、予てより意見されてきた服部幸應先生は現代の食事における危惧をこう示しています。
 現代は「こ食」の時代だと。1)「孤食」ひとり孤独に食事をする。2)「個食」ひとりひとりが自分の好きなものを食べる。3)「固食」いつもきまった食べ物しか食べない。さらには、親も子もテレビを見ながら会話もなく食べ、子供の食事のマナーや食べ方、箸の使い方にも関心が無く、嫌いなものを食べ残しても、血色が悪くても気がつかない・・・食卓こそ、親子の関わりのなかで特に大切な場所であり、子供のその日の様子、成長の様子が判る場所なのにと。

 食事は、単にエネルギーを摂取することだけではなく、成長にとってもっともっと大切な、社会性や人間性を獲得していく環境だと思います。幼稚園では、子供たちの成長にとって適切で安全な食事を提供することは勿論、子供たちが苦手な食材でも食べてみる様に工夫し、いろいろな食材、様々な品目にお友達や先生と一緒に食べてみる。そして、食事のマナーも大切です。おへそを向けて両手食器を持って食べる、お箸も正しく持てれば上手に食べられます。食事は、まさしく「食育」の場であり、成長過程において重要な環境です。ご家庭と連携し、体も健やか心も康らかな子育てをしましょう。